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おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2016/05/22配信「100倍『シン・ゴジラ』が面白くなる、クリエイター・庵野秀明大解剖」の内容をご紹介します。
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2016/05/22の内容一覧

ウルトラマンを演じたがる庵野秀明、破壊によって世界と繋がる

 庵野秀明の特徴の2つ目は、ウルトラマンを演じることです。
 庵野くんのウルトラマンというのは、『アオイホノオ』のおかげで、いろんな人が知ってるんですけど、ほぼ誰一人、異常性に気がついていない。
 あの当時、『仮面ライダー』とか『ウルトラマン』を撮った監督は、いっぱいいます。
 それはもう、今ではB級C級映画の巨匠の河崎実先生を初めとして、色々といるんですけども、全員共通しているのは、それをやっている人は、仮面ライダーになりたいというよりは、本郷猛になりたかったんですね。
 ウルトラマンをやった場合は、絶対にハヤタ隊員とかモロボシダンをやっているはずなんですよ。
 ところが庵野くんは、自分のウルトラマン映画において、易々と主役の座を、他人にゆずるんですね。
 たとえば彼が最初に作った8mmのウルトラマンでは、主役のウルトラマンに変身する人は山賀くんにゆずって、自分は変身後のウルトラマンをやりたい。
 僕がシナリオをやったDAICON FILM版の『帰ってきたウルトラマン』でも、主人公のハヤカワ・ケンは誰でもいいと。
 で、阪大の林くんってヤツに「じゃあ、林くん。頼む。」って、やらせておいて、自分は変身後のウルトラマンをやりたい。
 こんなクリエイターは、空前絶後です。

 日本の特撮界において、主役になりたがった映画監督は、特に得撮映画を作る時は、いくらでもいるんですけど、「それは、どうでもいい」と。
 「俺がやりたいのは、ウルトラマンだ!」と。
 もしくは仮面ライダーだったら、ライダーなんですよね。
 「その部分だけを、やりたい!」と思ってる監督っていうのは、彼一人なんですね。
 ここが庵野秀明の異常性というか、テーマみたいなものなんですよ。

 DAICON版の『帰ってきたウルトラマン』というのは、どんな話かというと、これは僕がシナリオを書いたから、よく覚えているんですけども(笑)。
 一番最初に、庵野くんと打ち合わせをするわけですよね。
 その時に、「どんな怪獣を出そうか?」「どんなウルトラマンにしようか?」っていったら、僕は昔から、すごく不思議なことがあって、「何でウルトラマンでは核兵器を使わないんだろう?」って。
 怪獣が出てきて、ミサイルで敵わないって場合、再度、ウルトラマンが出てきて、ウルトラセブンが出てきて、って、話になるんだけど、その前段階として、核兵器を使うだろうと。
 で、核兵器を街中で使うわけにはいかないから、あれこれあるんじゃないかと。
 もちろん、超兵器R-1号とか、そういうことを匂わせるようなウルトラセブンとか、ウルトラマンの作品もあるんですけども、けど核兵器そのものがアニメの中でセリフとして描かれるというのは、『機動戦士ガンダム』のマ・クベの回で「水素爆弾を発射だ!」というシーンで、アムロが「す、水素爆弾!?」ってシーンですね。
 僕とか庵野くんが、「うっひゃーっ!」ってひっくり返って、「富野由悠季、スゲーッ! テレビで「水素爆弾」って言ったよ!」って、感動したんですけど。
 それぐらい、子供向けの特撮とかアニメの世界では、原子爆弾・水素爆弾というのは出なかったですね。
 「核兵器を出すべきだ」ということで、「僕らの作った『帰ってきたウルトラマン』の中では、これはもう絶対に核兵器が出てくる話にしよう!」と話したんです。
 そしたらもう庵野くんは、今でも覚えてるんですけど、目がギラリと輝いて、「核兵器! いいですね! 核で行きましょう!」って言って、そこから先は、僕にストーリーは何も聞かないんですよ。
 監督のクセに(笑)。
 「とにかく核兵器が出るストーリーをお願いします!」って言って、そこから庵野くんはキックの練習を始めて。
 もう彼は、核兵器が出てくるウルトラマンのストーリーの中の、ウルトラマンをやることで頭がいっぱいになってしまって(笑)。
 「じゃあストーリーは、僕一人で考えるしかないか」って言って、その時は、僕一人がストーリーを考えてたんですけど。
 いないでしょ?こんな監督。

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