岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/02/27

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2017/02/05配信「山田玲司先生に聞く マンガのドラマ化って、なぜ原作レイプになっちゃうの?!」の内容をご紹介します。
岡田斗司夫アーカイブチャンネルの会員は、限定放送を含むニコ生ゼミの動画およびテキスト、Webコラムやインタビュー記事、過去のイベント動画などのコンテンツをアーカイブサイトで自由にご覧いただけます。
サイトにアクセスするためのパスワードは、メール末尾に記載しています。

(※ご注意:アーカイブサイトにアクセスするためには、この「メルマガ専用 岡田斗司夫アーカイブ」、「岡田斗司夫 独演・講義チャンネル」、DMMオンラインサロン「岡田斗司夫ゼミ室」のいずれかの会員である必要があります。チャンネルに入会せずに過去のメルマガを単品購入されてもアーカイブサイトはご利用いただけませんのでご注意ください)

2017/02/05の内容一覧

マンガ原作ドラマが失敗する3つの理由

岡田:というわけで、「マンガ原作のドラマは、なんでこんなことになるのか?」。これ、自分の番組で話したんだよね?

山田:そうです。この間、公式放送で話させていただきましたよね。

岡田:僕は「マンガ原作ドラマは、なぜ失敗するのか?」という理由は、3つあると思ったんですよ。
 1つ目は、「失敗しても成功だ」と。
 つまり、第1話だけでも見てくれるから、アンチが騒いでくれたらそれだけでもいいじゃないか。ドラマなんて、もう第2話を誰も見てくれないんだから。
 あと、ふたつ目に「マンガ、難しすぎる説」。
 もうすでにマンガというのは難しすぎる。昔は「マンガなんか読まずに小説を読みなさい」って言ってたし、「小説はだれに注目してるのかよくわからないからマンガで読む」っていう人がいるんだけど。でも、もう、今や、マンガが難しいものになっている。
 だって、今ね、昔ブログでやってたようなことをYouTubeでやるようになってるの。みんな、YouTube見てるの。若い人が、スマホばっかり見てるのは、なにを見てるのかっていうと、YouTubeで勉強している人がかなり多いんですよ。ブログだったら、どこにでも載ってるようなことをYouTubeで話したり、あと、音楽かかったりすると、それだけで見やすい気がして見ちゃうっていうことで。マンガはもう、難しすぎる。

山田:そういえば、『ナウシカ』もマンガのほうが偏差値高いって言ってましたよね、この間。マンガについて行ける人と、アニメから入る人がいて、さらに先ある、みたいな。

岡田:あと、3つ目。「海外ドラマに対抗するには、マンガしかない」というやつで。役者オワコン説。
 つまり、役者さんの持ってる力が下がりきっちゃったから、どのドラマ見ても、同じような役者しか出てないと。順列組み合わせになると。星野源が流行れば「次はどこが星野源を使うんだ?」と。堺雅人が流行れば、「次、どこが堺雅人を使うんだ?」と。結果、同じような絵面になっちゃって、もう誰もドラマを見ない。
 じゃあ、役者に頼らなければダメなのかっていうと、例えば、『24』が、大ヒットしたり『ウォーキング・デッド』が大ヒットしたり、日本では誰も知らないような俳優が出てるような海外ドラマがめちゃくちゃ当たってるわけですね。
 ああいうものがもう作れないから、しょうがないからマンガ原作を持ってこようという、こういうこの三つくらいあると思うんですけど、どうです?

山田:流石ですね。僕が、このあいだの放送でやったやつをそのまんま言いますと、1個は、有名なケインズの「美人投票の論理」ですね。
 自分が投票するんじゃなくて、「優勝する人は誰か予想して投票してくれ」という形で美人投票をすると、自分が好きな女の子に入れるんじゃなくて、「みんなたぶん、この人に入れるだろうな」という人に投票する。これがプロデューサーとか作り手の側に蔓延していると、「今の若い子たちはさ、こういうの好きじゃない」「SFとか好きじゃない」みたいに――。

岡田:そんなにみんな見たくないのに。

山田:「たぶん、みんな見たいと思うよー」みたいな。全体にフワーッとしたまんまスタートする。「原作もさ、何万部も売れてるわけじゃない」っていうので、スタートしてしまうっていう。

岡田:邦画の恋愛ドラマは、それで出来てそうね。

山田:そうですね。

岡田:『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』 とか、その手のやつがあるじゃん。ああいうやつって典型的な「福士蒼汰あたりを主演にして、小松なんとかをヒロインにして、すれ違い、タイムリープがあればいいんでしょ?」みたいなもんで、すぐドラマ作っちゃうけども。

山田:岡田さんの好きな麻雀の例えで、全部言えると思うんですけどね。「これで、2翻(りゃんはん)だ!」とか「これで満貫(まんがん)じゃないか!」とか。

岡田:僕、麻雀やらないのに。野球やらないのに野球の例えが大好きなのと同じ(笑)。

山田:そうそう。それが、制作者側で「とりあえず、これで満貫(まんがん)じゃねーの? じゃあ、ここにAKB乗っけとくか」みたいな。そういう感じというのが「美人投票理論」。
 で、もう1個は“俺病”っていう病気があると思うんですよ。「この機会に、俺の名前を売ってやる」と。この原作よりも。
 基本的にマンガに対する侮蔑心がメディアのなかにある程度、残ってると思うんですよね。だから、「今、若手のマンガ家がすごい売れてるらしい」と。「なんやこいつ、わかってないな」と。「俺がもっとよくしてやる、俺流で!」って、俺病の人が入っていって、俺流のアレンジをすると。
 でも、ファンは「俺そんなの待ってない!」なんですよ。このズレが起こってしまう。「お前のそのオレオレ詐欺的なものはいらないんですよ!」っていう。これはもう、よく起こりますよね。

岡田:あはは(笑)。はあ、それか。

山田:特に、若くて当たったマンガ、若いマンガ家が描いてる作品って、バカにされがちなんじゃないかなって、ちょっと思いますけどね。

岡田:『東京タラレバ娘』はどう?

(続きはアーカイブサイトでご覧ください)

アーカイブサイトへのアクセス方法

限定放送を含むニコ生ゼミの動画およびテキスト、Webコラムやインタビュー記事、過去のイベント動画など、岡田斗司夫のコンテンツを下記のアーカイブサイトからご覧いただけます。