『NEWSを疑え!』第368号(2015年2月5日号)

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

【価格】1,000円/月(購読料のうち半分は、研究所の活動に対する維持会費とお考えいただき、ご理解をいただければ幸いに存じます。) 
【最新発行日】2015/2/5
【発行周期】毎週月曜日、木曜日 
【次回配信】2/9
【お断り】ミリタリー・アイは今回、休載します。ご了承ください。

──────────────────────────────────────────
【 メールマガジンが届かない場合】
プロバイダ・メールサービス側で、迷惑メールに振り分けられていないかご確認ください。
・PCメールの方は迷惑メールフォルダをご確認ください。
・携帯電話の方はドメイン指定受信(特定受信許可・受信拒否)等ご確認ください。
改善されない場合は以下『ニコニコヘルプ』のページをご覧ください。
http://faq.nicovideo.jp/EokpControl?&tid=11115&event=FE0006&searchToken=1340075532021
──────────────────────────────────────────
【ニコニコ生放送の告知】 
日本報道検証機構代表・弁護士の楊井さんと対談します! 
タイトル:イスラム国人質事件と日本メディア 
放送予定:2015年2月6日20時~21時予定 
※一部有料となります(100円) 
番組URL:http://live.nicovideo.jp/watch/lv209030581 
──────────────────────────────────────────
【今回の目次】 
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye) 
◇◆同じようで違う、スパイとジャーナリスト 
◆公開資料を読み込んだ『原潜回廊』 
◆情報の95%が公開されている 
◆『在日米軍』はフィールドワーク 
◎セキュリティ・アイ(Security Eye) 
・ロシアの対抗措置はリーマンショックの再現? 
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之) 
◎編集後記 
・読売新聞が訂正記事を出します

──────────────────────────────────────────
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
──────────────────────────────────────────
◇◆同じようで違う、スパイとジャーナリスト

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川 和久

Q:小川さんは、軍事に関連するメディアの誤報を盛んに指摘されていますが、ジャーナリズムがいちばん騙されやすいのが軍事情報だ、といえるかもしれません。では、その小川さんはジャーナリストだった当時、軍事情報に接するとき、どのようなやり方をしてきたのか。今回はそんな話を聞かせてください。

小川:「私は少年自衛官の出身ですが、自衛隊を離れて大学に行き、地方紙の記者をへて週刊誌記者となりました。記者時代は、まさにジャーナリストとして軍事情報に接していたわけです。そのあたりから、自分がどういうかたちで歩き、やがて軍事アナリストとして独立したか、についてお話ししましょう」

「これから語ることでわかるように、私は、人にできないような何か特別なことをした、とはまったく思っていません。小川にもできたことなんだ、記者さんたち誰だって、できないはずはないよ、といいたいのです。とりわけメディアにたずさわるみなさんには、参考にしていただきたいと思います」

「私が『週刊現代』記者を辞めて独立したのは、いまから31年近く前の1984年3月でした。このころ私は、『原潜回廊』と『在日米軍』という2冊の本を書きました。『原潜回廊』は84年3月、『在日米軍』は85年3月に、どちらも講談社からハードカバーで出版されました」

「情報活動として分類すると、『原潜回廊』で用いた手法は『デスクワーク』を主体とした情報活動、『在日米軍』のそれは『フィールドワーク+デスクワーク』による情報活動といえるでしょう。以下、この二つにわけて話を進めましょう」