「大阪ジャーナリズム」とは - 第366号(2015年1月29日号)
『NEWSを疑え!』第366号(2015年1月29日号)
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【価格】1,000円/月(購読料のうち半分は、研究所の活動に対する維持会費とお考えいただき、ご理解をいただければ幸いに存じます。)
【最新発行日】2015/1/29
【発行周期】毎週月曜日、木曜日
【次回配信】2/2
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【ニコニコ生放送の告知】
本メールマガジンでおなじみのジャーナリスト坂本 衛さんとイスラム国をテーマに現状と今後を対談!
テーマ:イスラム国人質事件と日本外交、安倍首相はしくじったか
出演者:小川和久、坂本衛
放送予定:2015年2月3日20時~
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【今回の目次】
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
◇◆「大阪ジャーナリズム」とは
◆『黒田軍団』は輝いていたが
◆安全保障は情緒的平和主義
◆大阪ジャーナリズムの功罪を直視せよ
◎セキュリティ・アイ(Security Eye)
・米政府は機密漏洩でも有力者を優遇
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎ミリタリー・アイ(Military Eye)
・「エアシーバトル」の名前が変わった!(西恭之)
◎編集後記
・会見場のイスラエル国旗を外せとは…
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◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
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◇◆「大阪ジャーナリズム」とは
国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川 和久
Q:2014年は、夏に朝日新聞が従軍慰安婦報道の検証記事を出し、不充分なうえに謝罪がないと批判されるなど、新聞の誤報や検証が話題を集めた年でした。そんななか小川さんが静岡県立大学で開くジャーナリズム公開講座で「大阪ジャーナリズムと東京ジャーナリズム」の話があった、と聞きました。小川さんの考えを聞かせてください。
小川:「その話が出たのは、2014年11月27日に静岡市内で開かれた第2期第8回の静岡県立大学ジャーナリズム公開講座です。講師は元毎日新聞大阪本社編集局長の朝野富三さんで、演題は『ジャーナリズムの危機、その信頼回復に向けて』でした」
「朝野さんは、毎日新聞の大阪本社編集局長を務めたあと関連会社の社長ポストを断って宝塚大学の教授になりました(現・特任教授)。実は、15歳で海上自衛隊生徒になった江田島育ちで、少年自衛官としては私の1年後輩(朝野さんは昭和21年、私は20年生まれ)です。朝野さんは、3等海曹として某通信所でソ連の潜水艦の通信傍受にたずさわったのち、早稲田大学に入りなおして新聞記者になった、私同様の変わり種なのです」
「ついでにいうと、朝野さんは今村均陸軍大将を高く評価しており、映画をつくる呼びかけ人にも名を連ねています。今村大将は、太平洋戦争開戦直後にジャワ島を攻略した第16軍司令官で、寛容な占領政策で知られます。戦犯として服役中には『部下たちと同じマヌス島刑務所(パプアニューギニア)に移してほしい』とマッカーサーに直訴。帰国後は庭に立てた謹慎小屋の三畳一間で死ぬまで過ごし、回顧録の印税はすべて戦死・戦犯刑死者の遺族のために使った人物です。機会があれば、当メルマガでも取り上げたいですね」
「朝野さんは講演で、『あえて東京ジャーナリズムと大阪ジャーナリズムという分け方をします』と断ったうえで、『主要各紙は大阪に社会部しかおいていません。だから、たとえば安全保障や軍事の問題を伝えるにも、反戦や平和などきわめて情緒的な報道になってしまうのです』と話してくれました。これは、以前から私が感じていたこと同じで、まさに我が意を得たりの思いでした。今回は、この問題を掘り下げていきましょう」
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