先日、子供の環境学習の発表会を見に行ったら、ある学校が「そのゴミを 誰がひろう ぼくがひろう」みたいな感じの標語を掲げていました。本物はきちんと五七五だったと思いますが。
それで最近もやもや考えたことがどっと出てきたのですが、大学の研究者はビジネス始めるべきです。
別に大学辞めなくても、兼業申請とか出して、兼業でいいです。少なくとも企業と組んで実用化に力を入れるのは今の枠組みでも容易です。
「どうして自分が、自分はビジネスなんか得意じゃない。」と思うかもしれません。
しかし、この日本中を見渡して、ビジネスが得意な人なんて100人に一人すらいないでしょう。
でも、日本全国、都会、地方、田舎、みんな必死に知恵を絞ってなんとか商売をしているわけです。道の駅で地元のおばちゃんが、がんばっておいしいまんじゅう売り始めたけど、実は原価計算できてなくて売れれば売れるほど苦しくなってやめちゃうなんてことがいっぱいあります。
まんじゅうの原価計算くらいと思うかもしれませんが、米を30kg買って、小豆を10kg買って、それぞれから一体何個のまんじゅうができて、光熱費がどれだけ、機材の減価償却がいくら、それで自分の労働時間にみあった儲けがいくら、とかまともに出そうと思ったら、それなりの算数の力がいります。全国すべての人ができるわけではありません。
じゃあ、ビジネスは他の人に任せておけばいいのか? いや、それでは自分もその地域ももたないのです。みんななんとかしてビジネスを作っていかなければ生きていけないのです。トリクルダウンなんていつ降ってくるかわからないものを待っているわけにはいきません。今ビジネスが必要なのです。
ですから、自分がビジネスにむいていないなんて百も承知で、それでも知恵と工夫を絞ってなにかを始めるのです。
そしてそれこそが、今必要な経済の源です。大量生産時代は終わってしまったため、大企業の大量生産ものは需要を満たすことができません。人々はそれぞれが自分にあった商品を求めてうろうろしています。画一的な柄の Suica ばかりだったところに東京駅記念の Suica を作ったら、通常Suicaの年間発行数に匹敵する316万枚申し込みがあったりするのです。無数の異なる需要を満たすため、無数の人がビジネスを起こさなければいけない時代なのです。
そんな中大学の研究者というのは、日本の中で言えば極めて高度な能力を持っているのですから、地方の道の駅でなにか売らなければいけない人たちと比べれば、ビジネスを始めるという点についてもはるかに恵まれたものを持っています。それを活用して、なんとか小さなビジネスにしてみてほしいのです。
もちろんその高度な能力は、本来研究に集中して素晴らしい成果をあげるべきなのかもしれませんが、その原資となる国の景気がよろよろなんです。実用化だろうが、兼業だろうがやってみればわかりますが、本当にお金にするのはものすごく大変です。無数のビジネスが求められているけど、それが大変でなかなか進まない。それが現状なのです。
それでも日本じゅうの人が必死にビジネスを作ろうと頑張っています。ですから、大学の研究者もその高い能力を使って、率先してビジネスを作ろうとしてほしいのです。
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