未来の普通:たまに馬車目線付き

[S]淡々と実質実効為替レートと失業率の関係を検証する

2014/12/22 23:45 投稿

  • タグ:
  • 登録タグはありません
  • タグ:
  • 登録タグはありません

 先週[S]なかったので、今回は月曜日ですが気楽に書き始める短い記事[S]です。

 今朝見かけた記事の中に、たいへん興味深いグラフが出ていました。

 「円安批判」は的外れ。財務省利権の「外為特会」を今こそ活用せよ! 

 この中で、2000年以降の実質実効為替レートと失業率が連動しているというのです。
img_135f449ed04cc31e25f3e9604d049ee08641

 すごいとも思いましたが、たまたまなんじゃないのとも思ったので、早速調べてみました。

 まずは2000年以前。
 024f0a8368e999517a9cd88e994209120f7486e9
 実質実効為替レートは日本銀行時系列統計データ検索サイトから1980年以降のデータが簡単にダウンロードできました。
 失業率は、統計局の労働力調査長期系列データから1953年以降のデータが簡単にダウンロードできました。
 そこで、1980年以降をプロットしてあります。2000年以降が元のグラフと同じになるように合わせてあります。

 2000年以前はあんまりあってません。相関係数は全体で 0.08 と相関がないことを示しています。元記事のグラフでも2000年から2004年まではむしろ逆っぽく見えますから、実質実効為替レートと失業率が連動してるように見えるのはここ10年ほどだけです。
 ここ10年はなにかそれらが連動するような要因があるのかもしれませんが、であればこの関係は「その要因」が今後どうなるかによりますので、その要因の検討がないうちは、この連動傾向が今後どうなるかは考えられません。

 もう一つ海外ではどうなっているかも気になります。数値データがすぐに見つからなかったので、まずはネットにあったアメリカについてのグラフ二つを重ねてみました。
153d689b3a3dde4d20f4e601f8e916c67b39161d


 実効為替レートの推移というページのドルの推移のグラフに 
 アメリカの人口・就業者・失業率の推移 - 世界経済のネタ帳というページの失業率のグラフを重ねました。まあほとんど関係なさそうです。2000年以降はむしろ逆に動いているようにも見えます。

  

ここから先は有料になります

ニコニコポイントで購入する

コメント

コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事

未来の普通

未来の普通

このチャンネルの詳細