前回は新聞の業界再編が始まったことを取り上げました。
[S]朝日新聞がトリガーを引き、業界再編が始まった
池上彰さんの記事の掲載が拒否された話も取り上げましたが、その後、掲載が決まりけさ公開されました。
(池上彰の新聞ななめ読み)慰安婦報道検証 - 朝日新聞デジタル
それに先立ち、朝日新聞記者たちの生のツイートまとめも拝見し、目頭が熱くなりました。
【池上彰さんコラム掲載拒否】朝日新聞記者アカウントのツイートまとめ - Togetterまとめ
組織内の人間がこういう発言を公言するのは相当勇気がいると思うのです。しかも実際の内容とか詳細分からないのに。でも、本能的に間違いであることを確信して覚悟の上での発言、見事一転掲載の流れになりました。どんな国も組織もそうですが、実際の中の人は至って常識的な人たちなんですよね。なぜ組織になると別の人格が現れるのでしょうか。
さて、新聞の業界再編が始まったので、せっかくなので、どんな風に変わっていくのか次回予想してみようと思います。
その前に今回は少し寄り道して、若者の新聞・テレビ離れを考えて、ついでにテレビの今後を予想してみます。
新聞は若者には高い
若者の新聞やテレビ離れと言われていますが、理由は簡単です。昔から新聞もテレビも若者には高すぎます。まず新聞、月4000円とかですが、私が学生の時ですら、「そんなの払えない。就活のときだけ」というのが普通の感覚です。今の人なんか、購読を考えたこともない人が多いのではないでしょうか。新聞購読率の推移(年齢別・男性)はこうなっています。
グラフはどんどん右に移動し、新聞読まない世代が成長しても読み始めないままの人が多いことが見て取れます。
ですから、何が何でも若い人が読むような仕組みを20年前から作るべきだったのです。昔は大したメディアがなかったので、歳をとれば新聞を読まざるを得ませんでしたが、他のメディアが発達すれば明らかに持続的でないメディアだったのです。
テレビも若者には高い
それからテレビ。ちょうどちきりんさんが煽りタイトルで取り上げています。テレビを見ない人がいるなんてびっくり - Chikirinの日記 (id:Chikirin / @InsideCHIKIRIN)
そんなの簡単です。NHK受信料が負担だからです。月1000円強、家族割を使えばその半分と、NHKを見る人にとってはびっくりするほど高くはないです。例えば、ニコニコ動画のプレミアム会員も月540円です。
しかし、主に民放見たい人だっています。普段民放しかみないのに、なんでNHKに払わなあかんねんというのは、むかーしから若い世代には切実な問題です。
それでも私が学生の頃は、居留守やら、「見てへん!」やら、みんないろんな手を使って払わないことも可能でしたが、だんだん厳しくなるし、みんな真面目になるし、まあ、テレビなくてもなんとかなるしということで、NHK受信料を払わないために、積極的にテレビを放棄するのです。私自身今20代ならかなりの確率でテレビを排除すると思います。
ですから、今、なにか手を打たないといけません。新聞と同じことになります。テレビはちきりんさんの言うように、上手に使えばすばらしい情報源だと思いますが、NHK受信料やデバイス代とか考えると、若い人にとって「我慢しよう」という対象なのです。ちきりんさんも言うようにちゃんと情報源にしようと思うと単にテレビが見られるだけでなく録画機能などにそこそこの初期投資しなければなりません。それも壁です。
今後は若者向けプログラムが出る
新聞と同じように、テレビも今後窮地に立たされますから、まず民放が詰め寄るでしょう。たとえば、「若者がテレビを見ないのはNHK受信料のせいだ、私たちは新聞と同じ轍は踏まない。我々はNHKの入らないテレビを作る」と脅すのです。それはNHKにとっては恐らく受け入れがたいので、なにか若者プログラムを作ることになります。家族割の0円バージョンのようなものでしょうか。
あるいは、若い人の視聴料は民放が出す!と言う方が手っ取り早いかもしれません。
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