形ないものに価値を見出だせない人々 - 愛知豊橋・長坂尚登のblog
という記事を読みました。自分の地域は、形のないものにお金を払う感覚がないという嘆きなのですが、ではどの地域なら形のないものにお金を払うのでしょう。
狭い日本、さらには循環型社会に向けて、モノなんてどんなに売れてもたかが知れています。しかし、形ないものであれば、いくらでも売れます。これはいい使い道ではないのかもしれませんが、ソーシャルゲームに月何十万円なんてその気になればあっと言う間です。
これからは形のないものにどれだけお金を払うかで景気が決まるようになっていきます。形のないものにお金を使う街、それはつまり売れる形のないものをつくり出す街が、景気のいい元気な街になります。
ということで、形のないものにお金を使う街はどこかを調べようとしましたが、まだこれ!といったものが見つかりません。でも何にもないのも悔しいので、なんとかひねり出してみました。
使ったのは、政府の2013年の家計調査です。食料費、光熱費など部門別に集計されています。その中で「形のないもの」にもっとも近いものとして、教養娯楽費に注目しました。
都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり1か月間の収入と支出
から県庁所在市などのデータ、
市町村別1世帯当たり1か月間の収入と支出
から、その他市町村のデータを取りました。ただし、全国全ての市町村(1700余り)のデータがあるわけでなく、抽出された116市町村です。
ということで、まずは上位20位です。教養娯楽費(円)、地名、人口(人)の順です。
全国全ての市町村のデータがあるわけではありませんから、完全なランキングではありませんが、一位は愛知県武豊町という人口4万人の街でした。その後比較的小さな街が並び、ディズニーランドのある浦安市などが並んだ後、さいたま市や東京23区、大阪の枚方市などとなっています。その他も都会圏の市もあれば小さな街もあり、てんでばらばらという感じもします。全国1700余りの市町村で並べたら、東京23区は100位くらいになるのかもしれません。
ちなみに、平均は28959円です。
このてんでばらばらぶりは、グラフにするとよりはっきりします。
各市町村について横軸を人口、縦軸を1世帯当たり1か月間の教養娯楽費としたものです。
見事にばらけています。かろうじて、すべて赤線より左上なので、人口の多い街ほど教養娯楽費の最低ラインは上がっていることが分かりますが、とは言っても平均の緑の線より下で、つまり人口が多いからと言って、教養娯楽費が多いと決まった訳ではありません。
市区町村の人口ではなく、人口密度で見るとどうでしょうか。
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