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 以前、スウェーデンがエネルギーのためにゴミを輸入しているという話を紹介しました。

 スウェーデン「ゴミちょうだい」エネルギーにするゴミが足らなくなり輸入へ

 日本でもそれくらいゴミエネルギーを活用できるのでしょうか。

Towards a greener future with Swedish Waste -to-energy The world’s best example
 
 という資料の値を日本のと比べてみました。日本でもゴミ発電は行われていて、人口あたりの発電量を比較するとスウェーデンの1/4程度の規模で行われているようです。

 がスウェーデンでは、ゴミ発電だけではなく、エネルギー換算でその8倍の規模で地域熱供給をしています。地域熱供給とは、ゴミを燃やした熱を配管を通して地域に配るというものです。発電より熱供給のが中心なのです。一方日本ではゴミ焼却による地域熱供給はほとんど行われていません。

 一般社団法人 日本熱供給事業協会/あなたの街の地域熱供給事業

にいくつか見つけることができますが、それ以上は探しても見当たりませんでした。もう少しあるのかもしれませんが、全体としてわずかであることは変わりありません。

 この地域熱供給、なぜ日本で流行っていないのか、それなりにコストがかかるので、政策の問題が大きかったような気がします。またいまさら大規模な地域熱供給の敷設を公共事業として興すのはなかなか難しそうです。

 だからといって日本もただ手を拱いているわけではなく、最近ちょうどこんな記事が流れました。

 【節電・省エネニュース】経産省、未利用熱の活用促進-実証設備など補助:日刊工業新聞 
経済産業省は2013年度に河川や地中の熱といった再生可能エネルギーの熱を、再開発地域やオフィスビル、工場などのエネルギー源として活用する事業を掘り起こす。地中熱などは都市部で安定確保できるが、広域供給する電力やガスと比べて熱導管整備が不十分なため、地域冷暖房などの一部を除いて活用できていない。

経産省は13年度予算概算要求に45億円を盛り込み、河川の水や下水処理場の下水、地中、太陽光などから得られる冷温熱を再開発地域やオフィスビル、工場、病院、ホテル、ショッピングセンターといった施設で活用する事業の立ち上げを、(中略)支援する。地域などへ熱を供給し、空調や給湯などへの活用を想定。
 発電所の排熱の供給に比べるとそれぞれの規模は小さくなりますが、熱導管を用いたシステムという点では一緒です。このような事業が普及すれば、発電所の地域熱供給も広がりやすくなるでしょう。

 ちなみにこの地中熱というのは、地面の下の方は温度が一定、つまり夏冷たくて冬暖かいので、それを利用して冷暖房しようというものなのですが、これも海外に比べて普及率が悪いです。その理由は私の知る限り、その熱を取り出すために穴を掘るのにお金がかかるからです。なんで日本は高いのかというのはややこしいようなのですが、ざっくり言って土地が狭いからだと思います。狭いところで器用に掘らないといけないので。ただし、大きいビルの新築などでは、どうせ基礎作る時に穴を掘るので一緒にやれるとか聞いています。是非是非技術革新が進んで普及してほしいところです。

 ということで、「ゴミちょうだい」と言えるくらいになるにはまだまだたくさんの壁がありますが、少しずつ進んでいるようです。

・併せてどうぞ
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