【馬車目線】2012年12月第4号

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 見事な【馬車目線】(?)で、話題沸騰ですね。

「イクメン、弁当男子」は、なぜ出世できないか

 考え方が古いっと大量の突っ込みが発生しています。が、この方とて日本を心配しての発言。確かにこの考え方が古いとしても、じゃあその古い考え方でなくて若者は、日本は大丈夫なのかについてはっきりしていないからこの方だって不安になります。

 ということで、引用しながらその問いに答えてみようと思います。
温室育ちの草食系男子よ、さらば

 最近は、元気のない若者男子の代名詞として「草食系」と言われるようだが、団塊世代の私からすると、彼らはハングリー精神のない「温室育ち」に見える。なにしろ私たちの世代は、小さい頃から進学、就職などあらゆることで競争社会だった。とにかく勉強していい学校に行き、いい会社に入り必死に働いて、いい暮らしをしたい、親孝行をしたいという思いが強くあった。伊藤忠に入社したときの同期は、総合職354人、事務職が632人と約1000人もおり、ものすごく活気があり、ハングリー精神もあった。先輩たちの気持ちも高揚していたし、横のつながりも強かった。
 はい。競争は苦手ですが、そのかわり共生が得意です。遠く離れた異分野同士でも一瞬でつながって、コラボ始めて、イノベーションします。とりあえず、先週末盛り上がったニコニコ学会から、道具も茶室もないところで調理師、華道家、木工師、茶人が行った自宅茶会とかいかがでしょうか。

 ところが、社会が豊かになるにつれてハングリー精神が奪われていき、いい意味での上昇志向も低下してきた。特に約20年前から、詰め込み教育や受験競争がよくないというので始まったゆとり教育が、競争社会を生き抜こうという強い気持ちを養う機会を減らしてしまった。グローバル化が進展する中で、受験熱の高い韓国や教育に熱心な中国に後れをとる結果にもなってしまった。
 もう私たちは大企業が作るグローバルな製品への興味を失いつつあります。だから、仮にグローバル市場で競争に勝っても、マルクスの教科書通り利益がなくなるまで値段は下がり、ちっとも楽になりません。