いつもとちょっと違う水曜、今回は気楽に書き始める短い記事[S]です。
NHKの朝ドラ『ひよっこ』。ネタバレ抑制で先週の土曜の予告くらいまでの情報で書こうと思いますが、今週はヒロインの恋がテーマです。
でもちょっとひやひやしています。すごく陳腐にならないか。
なんといっても前作の『べっぴん』では救いようのないお粗末な展開になりました。ヒロインの娘が幼馴染と結婚したいというくだり。細かいこと忘れましたけど、ヒロイン夫婦は最初結婚に反対し、でも賛成することに。でその時初めて気づいたかのように、婿養子に来てもらえるのかということで揉め始めました。相手は長男(というか一人っ子)だったのです。
ありえない。百歩譲って、親ゆえに幼馴染同士が結婚を考えてたのに全然気づかなかったというのは、アリとしましょう。でも、結婚したいと言われたら、あの夫婦だったらどう考えたってまず最初に「相手長男なのにどうするんだ!おまえはこの家をつがなくてはならない」ってなるに決まってるじゃないですか。坂東家とかいう守らなくてはいけない家があるわけで。ヒロインの夫なんてそのために婿養子に入ってるんですよ。親の悩む順番がありえません。最後のほうは視聴率落ちていきましたけど、このお粗末さも含め、しらけた話で当然かなと思います。
前半は、市村正親演じる靴屋「あさや」の店主とかの演技含めなかなか見応えがあったのですが・・。
ドラマというのは、舞台設定はどんなにぶっ飛んでてもいいんです。話作るためにご都合主義でもいいんです。でもその中で動き回る人々の心の動きはご都合主義ではいけません。必死に坂東家を守ってきた夫妻が一人娘の結婚で婿養子に来てくれるかに途中まで気づかないとかありえません。娘の方だって、それを意識せずに付き合うこともありえません。
私の好きな漫画に「兎が二匹」というのがあって、不死身の女性がヒロインです。「不死身な人」なんて、自分とはとことん違う世界の人なのに、読み進めるともうこのヒロインに感情移入しちゃってぼろぼろ泣いちゃいます。不死身なんて、典型的な「現実にはありえない」舞台設定ですが、心理描写を緻密に描けば、読む人の心を鷲掴みにしてしまうわけです。
ということで『ひよっこ』。ヒロインのお相手役は、将来実家の大会社を継ぐ設定ですから、結婚だって親が決めそうな雰囲気です。いやそうと決まってるわけではないのですが、今後そういう話になりそうなのが見え見えです。『べっぴん』のように。
じゃあ、そんな中でお相手役は、そんなこと意識せずにヒロインを好きになっちゃうでしょうか。いや、彼女に自分はふさわしくないって思うけど、それでも気持ちを止められないとかでないと、全然嘘っぽい話になってしまいます。
まあビートルズのチケットをどうしても出せなかったという彼の葛藤や、その告白は丁寧に描かれていたし、その葛藤の中で好きになっていっているので、彼の中にあるはずの心のブレーキは今後描かれるのかもしれません。
お願いします。ぜひ描いてください。
そしたらべたぼめします!
今まで丁寧な心理描写が良かったので、ここでつまづかないで。
設定は大胆、心理描写は緻密に。
《ワンポイントミライ》(?)
ミライ: お相手役の竹内涼真さんが、宗男さんにチケットを出しながらその理由を告白するシーンすごく良かったですね〜。
フツクロウ: ホッホ。
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