前回、藤井四段の連勝を紹介しましたが、

 [S] AIネイティブ世代が旧人類を置いてきぼりにする。藤井四段23連勝  

はい、将棋AIはもう人間を超えてきました。

 これからも将棋AI同士で競い合うことでしょうが、なんだか目標は失われてしまいました。

 でも将棋AIはこれからが本番です!!!!!

 だって、次は各棋士を真似るAIの実装が始まるからです。

 簡単なところからだと、今活躍してる棋士の過去棋譜全部読ませて、その棋士のように指すAIを作るのです。もう次の一手とか、封じ手予想とかバンバン当てるAIができてしまって、「やっぱり指した〜」なんて盛り上がるわけです。まあ百発百中は無理でしょうが、2つか3つくらいの候補でほぼ100%はいけるのではないでしょうか。

 そのうち、ここ最善手はこれだけど、この棋士ならこれを指してしまいますなんて言われたら、なんかもうやな感じです。

 この凄さはこれに止まりません。だって、棋士達は、これで相手の対策をしてから臨むようになります。事前に仮想敵と指しまくって対策するのです。平野に負けて反省文書かされた卓球中国の丁寧選手が仮想平野選手と練習しまくったように。

 それは相手も同じこと。そうすると、対局は一味違ってくるでしょう。純粋な最善手を読む手法から、相手の裏をかく読み方。あるいはそのバランス。そしてAIはそういう対戦相手ごとに作戦を変えようとする棋士の手の「クセ」をも読もうとする。

 三者の予想が混然となって、見るものの心をぐいぐい引っ張るのです。

 それだけに止まりません。AIでその棋士を再現できるとは、つまりその棋士の全盛を再現できます。藤井聡太四段のデビュー戦は人気沸騰の加藤一二三さんで、勝ったわけですが、いまの加藤一二三ではなく全盛の加藤一二三と戦わせることだってできるのです!!!

 楽しみです。


《ワンポイントミライ》(

黒ミライ: クククク。

フツクロウ: ホ??

ミライ: それだけじゃないわ。お楽しみはその先よ。

フツクロウ: ど、どうしたミライ。

ミライ: フフ。フツクロウさん。この技術の先には、将棋界最大の黒歴史、カンニング疑惑に一定の結論が出せるんですよ。

フツクロウ: むむ。

ミライ: そう、この技術で三浦九段の全棋譜をAIに学習させれば、彼がカンニングしたのかどうか、予想することができます。