「いいね!」で学ぶ、世界一わかりやすいお金の仕組み(その8)〜キュレーションサイトを正す方法〜  の続きです。

 前回、キュレーションサイトの質が落ちるのは、広告のビジネスモデルが間違っているからであることを見ました。

 「いいね!」なページではなく、どんなに「よくない!」ページだろうがPV稼ぐページが儲かる仕組みが悪いのです。

 ですから、「よくない!」ページには広告を出さないような仕組みが今後伸びます。広告主だってそれを望みますから。

 さて、それが始まると次に何が起こるでしょうか?

 実はこれは広告の「革命」です。

 「いいね!」なものに出て「よくない!」ものに出ない広告というのは、今までありません。テレビだろうが新聞だろうが、今までの広告にそれはできません。

 ですから、相変わらずASKAが逮捕なんてことになれば、マスコミが大騒ぎするし、タクシーの車載カメラ映像をすっぱ抜くなど、倫理に欠けた(どころか犯罪に近い)行為が横行します。

 なぜか。その方が視聴率があがって、広告の効果が高くなるからです。「よくない!」でも儲かるのです。

 そもそも有史以来、今までの広告は間違ったビジネスモデルで運営されていたのです。ずっとそうだったのですからネットの広告のビジネスモデルが間違ってしまったのも仕方ありません。

 ですが、もし「よくない!」ページに広告が出なくなったらどうでしょう。

 マスメディアであれば、社会の公器としてASKA逮捕の記事を載せないわけにはいきません。そのページには「よくない!」がたくさんつくことでしょう。

 でも、そのページを受けて、メディアは社説を載せることができます。麻薬中毒は病気であり、一度かかったら徹底的な治療こそが本質で、またやったから逮捕してたって解決しないという意見があります。そういった意見や活動を丁寧に取り上げた記事をあげれば、「いいね!」が集まることでしょう。

 ネットでは、そういう「いいね!」の評価を受けた記事に広告を出す、あるいは広告単価をあげるというシステムができます。

 以前のマスメディアではできなかった広告システムが作れるのです。

 今、質の悪いキュレーションサイトを作り上げた広告モデルは、ネットのせいではありません。有史以来の広告モデルをなぞってしまっただけです。

 ですから、新しい広告モデルが出てくるのはこれからです。

 出てきたら、広告モデルは変わります。新しい広告モデルはきちんと「いいね!」が連鎖する仕組みだからです。

 もしそうなったら。

 旧メディアはどうなるでしょうか。

 「いいね!」な番組かどうか放送してみないとわからないテレビに、広告主は広告を出すでしょうか???

 少なくとも、事後評価は厳しく行われるでしょう。「視聴率」よりも、その番組がどれだけ「いいね!」な評価を受けたか、どれくらい「よくない!」をくらったかが、重要になるのです。

 とはいえ、ネットの広告には一歩劣ってしまう気がします。素晴らしく「いいね!」がたくさんついた記事には、べらぼうに高い単価でも、大手企業がこぞって広告を出す世界です。「安心して」広告が出せるのですから。

 お金はとかく汚いものとして見られがちですか、本来は「いいね!」を伝える素晴らしい道具です。しかし、たとえば今までの広告のような、中身は「よくない!」でも炎上させた方が儲かるといった、捻じ曲がったビジネスモデルがあるから、それを見て「汚い」と感じてしまいます。

 しかし、少なくとも広告については、ネットのおかけでその捩れが解消される可能性があります。

 社会の発展で、そういう捩れが一つ一つ消えていき、やがて「お金は汚いもの」というレッテルがはがれていることでしょう。


《ワンポイントミライ》

ミライ 視聴者は知る権利があるとか言って、過剰にプライバシーを暴くクソ記事が減りますね!

フツクロウ クソとか言うんじゃないぞ、ミライwwww

ミライ だってクソじゃないですか最低。ばしばし「よくない!」つけて、広告出ないようにしてやります。