「努力」はオワコン、代わりに「やり抜く技術」を学ぶ社会に(その9) のつづきです。
「やり抜く力」はここまで「解けそうな問題を選ぶ力」「諦める力」「スモールステップ法」の3つを見てきました。今回は4つ目の力です。
やり抜く力その4/毎日続ける力
4つ目の力は毎日続ける力です。このブログみたいに週5日でも構いません。どんなにスモールステップでも、とにかくずっと続ければ、まとまった結果になります。このことは、スポーツや楽器でもよく知られていることです。でもどんなにそれが好きでも、毎日となるとどうしてもやりたくないなあ、めんどくさいなあという日が出てしまいます。
それでもがんばってやることが、「毎日続ける力」です。それはいわゆる「努力」っぽいなにかに見えます。いわゆる「根気」にもにています。が、逆に言うと辛い時でも毎日続けられるくらいのことしかしないことも大切です。
そんなこんなで毎日やることが当たり前になってしまうと、毎日やることが苦ではなくなります。トップアスリートたちの話を聞いていても、毎日やるのは当然で別に努力してないみたいな雰囲気がプンプンしますが、そういうことなのでしょう。
ですから、なにか物事に取り組みたければ、毎日取り組めるようなスモールステップに分解するのが一つの技術になります。
たいてい、2週間続ければ習慣のようになります。このブログは Ameba で始めたのが4年半前で、そのときから平日毎日です。年末年始やお盆も休みますが、それ以外で落としたのは多分2日くらいです。
逆に、ネタがあるからといって、1日に2本以上出すこともほとんどありません。よほどタイムリー性が必要なときに限って[号外]として出すくらいです。最近は[P]という、リンクだけ紹介する記事がありますが。ネタがたくさんあるときは貯めておいて、ネタがないときに備えています。そうやって自分のペースを調整することで、平日毎日更新を実現します。毎日続けるには、辛いときにもなんとかなるペースでなければならないのです。
ちなみに、私の場合は書溜めはほとんどしてません。やりたいんですけど、できません。なので、正直辛い時結構あります。なにかいい方法はないものでしょうか。
なにかやりたければ、こうやって毎日やるようにするテクニックが有効なのです。
この力を子供達に育むのに、学校や家庭は絶好のプラットフォームです。というか、むしろ学校も家庭も日々「毎日勉強」をさせたくて仕方ないわけで、「やり抜く力」うんぬんは抜いて、これについてはひたすら取り組まれてきているといっていいでしょう。
ただ、この「毎日続ける力」もそれを鍛えるという点では、いまいち、ノウハウが霧散しているように思います。今も昔も子供に毎日何かを続けさせるって大変ですよね。
なぜでしょうか。
それは「毎日続けること」自体を明確に目的化していないからだと思います。
うちでは、子供二人とも、幼い頃から公文に行かせました。もちろん時に「なんで行かなきゃいけないの」と疑問をぶつけられますが、明確に「毎日何かをするための訓練」と告げています。将来自分の意思で何かを追求したくなった時、たとえばサッカー選手になりたいとか、でも毎日練習する必要がでます。しかし、どんなに好きでも、毎日続けることは大変なことです。それを公文で経験しておくと言ってあるのです。
実は、子供は毎日学校に行くという偉業をこなしているのですが、あまりに当然すぎて、また生活の一部というかカバーする範囲が大きすぎて、「毎日続ける力」とのリンクがピンときません。私はずっと自分は飽きっぽいと思っていて、でも大学に入ってからあっさりと毎日NHKラジオの英語講座を続けられて、自分がそんなことができるのかと驚きましたが、そのときに初めて「あ、俺、毎日受験勉強してたわ」と気づいたのでした・・・。
また、歯磨きなどの毎日の習慣は、「進歩が(見た目)ない」ので、「毎日続ける力」の威力を示すことができません。
学校にしても、学校全体も毎日あることですが、毎日ドリルのような取り組みで、毎日取り組めてしかも進歩が見えるような形を導入して、「毎日続ける力」の威力を示すような工夫をしています。家庭でも楽なものでいいので何かそういう取り組みを取り入れて、「毎日続ける力」を鍛えるのがいいのではないでしょうか。もし、子供がやりたいことがあればそれもいいと思います。
その時は、それは「毎日やることの訓練」でもあることを明言し、最低限やるべきことは辛くてもできる程度の量にするなど大人がコントロールするといいと思います。
そうやって「毎日続ける力」を身につけた人は、将来「答えがあるかどうかもわからない問題」に取り組むときに、「毎日続ける」という強力な武器であい対することができるのです。
(つづく)
《ワンポイントミライ》(?)
フツクロウ: ミライや。
ミライ: はいっ。フツクロウさんからとは珍しいですね!
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