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子どもの成長、その時々に気をつけたいあれこれ

2015/10/14 22:00 投稿

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フランスでは、「小さな子どもには小さな悩み、大きな子どもには大きな悩み」という表現があります。いくつになっても、子どもの心身の健康は、親にとって最大の関心事と言えるでしょう。折しもこのところ、身の回りのものが子どもの健康にもたらす影響についての研究報告が相次ぎました。子どもの年齢別に気を付けたい要点を押さえてみましょう。

低年齢の子どもたち

まずは受動的喫煙。副流煙が健康に及ぼす悪影響については、すでに知られていること。それに加えてつい最近、Inserm(フランス国立保健医学研究機構)とパリのピエール・エ・マリー・キュリー大学の研究で明らかになったのは、「受動的喫煙が、低年齢の子どもの感情や行動にも影響を及ぼす」という事実です。5,200人の小学生を対象に、フランスの6都市の病院の協力を得て行った研究によれば、幼少の頃、副流煙に取り巻かれて育った子どもは、攻撃的になる傾向が高いのです。さらに、妊娠中から母親が喫煙していた場合、「子供の情動障害が現れる確率は21%」にも上ります。

原因は、もちろんニコチン。呼吸器官だけでなく、脳神経にも悪影響があると聞くと、何がなんでもタバコの煙から子どもを遠ざけたくなるのが親心。家庭内はもちろんのこと、公共の場でも、喫煙者が近くにいる所には、小さな子どもを長く置かないように気を付けたいものです。

プレアドの子どもたち

続いて思春期前、プレアドと呼ばれる時期(9~14歳)の子供で、気を付けたいのは、PC・タブレット・テレビなどの画面です。夜間、強い光を目にすると、大人でも睡眠障害を起こしやすいことは良く知られていますが、Journal of Clinical Endocrinology & Metabolismに載った最近の研究によると、特にこの影響を強く受けるのは、このプレアド期の子どもたちなのだそうです。

この年代の子どもたちは、夜間オフィス並みの明るさ500luxを浴びると、睡眠を誘発するホルモンであるメラトニンの分泌が37%も減るそうです。もう少し大きくなった思春期の子供の場合、減少するメラトニンは24%。その差が大きいことがよくわかります。また、薄明るいくらいの明かり15luxでは、思春期の子どもは全く影響を受けないのに対し、プレアドの子どもは、メラトニン分泌が10%近くも減ってしまいます。このことからわかるのは、アメリカのCarskadon教授が述べるように、

タブレットなどが放つどんなわずかな光でも、夜浴びると、睡眠サイクルに影響を及ぼす可能性がある

Le Parisienから翻訳引用

という事実。特にプレアドの子どもが画面を見る時間帯には、注意を払う必要があります。睡眠は子どもにとって何よりの成長剤。せめて入浴後は一切画面を見せない、というくらいの管理をした方がいいのかもしれません。

思春期の子どもたち

では、思春期に達した子どもたち(13〜17歳)に必要なのは何か? Psychological Scienceに発表された研究報告によれば、それはなんと「強い友情」なのだそうです。171人の子どもたちを13歳から27歳まで観察研究した結果、「思春期に、強い友情を結んだ経験を持つ子どもほど、大人になった時、心身ともに健康である確率が高い」とわかりました。研究者いわく、

思春期の子どもたちの社会生活は非常に濃密なもので、それを維持するには、多くのエネルギーが必要だ。それを考えると、(この研究結果は)友情と心身の健康がペアであることを示唆しているように思う。

Le Parisienから翻訳引用

とのこと。一生ものである心と身体のバランス作りは、思春期からはじまっているとも言えるかもしれません

どれも、子どもの年齢にかかわらず気を付けたいことばかりですが、これらの最新報告を参考に子どもたちそれぞれの年齢ごとに、しっかりと、あるいはさりげなく、サポートする目安にしたいものです

Le Parisien

image via Shutterstock

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