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大自然の中のクラシックホテル。甲斐みのり「コンフォート雑貨のある暮らし」

2015/04/23 23:30 投稿

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かつて書いた『クラシックホテル案内』という本が縁となり、交流が続いているクラシックホテルがいくつかあります。そのひとつが、昭和12年に、当時の日本政府が外貨獲得政策として推し進めた国際リゾートホテル建設のひとつとして創業した「赤倉観光ホテル」。

監修をしたホテル周辺の散策地図。絵は、イラストレーター・木下綾乃さん。

創業者の大倉喜七郎は「川奈ホテル」「上高地帝国ホテル」「ホテルオークラ」と、他にも数々のクラシックホテルを建てた大倉財閥2代目総帥。「帝国ホテル」建設時に、フランク・ロイド・ライトのもとで内装インテリアを担当した繁岡ケンイチを内装デザイナーとして採用し、優美で暖かくゆったり寛げる場をつくり出しました。

「赤倉観光ホテル」との仕事の一貫としてつくった新聞バッグ。朝、目覚めた頃、廊下側のドアノブに新聞入りのこのバッグがかかっています。

バッグの内側には、ホテルオークラを常宿にしていた川端康成氏の言葉を。川端氏は「この言葉こそホテルオークラの心、精神でしょう」と言ったといいます。

私は数年前の大がかりな改装前に写真家さんとホテルに通い、建て替えられてしまう館内を撮影したり、長く働くスタッフから話しを伺ったり、取材をさせていただきました。それから、宿泊者のための葉書・新聞バッグ・ホテル周辺散策マップを監修したりも。ゆえにとりわけ愛着も深く、大好きなクラシックホテルのひとつです。

「赤倉観光ホテル」との仕事のひとつとしてつくった葉書。

ホテルは、日本百名山のひとつに数えられる妙高山の中腹、標高1000メートルに位置し、季節ごと大自然の景色が窓の向こうに広がります。さらにはクラシックホテルに珍しい温泉を備え、妙高山北地獄谷からの源泉かけ流しの湯に身を沈めることができるのです。

食事、バー、温泉、スパはホテル内で。ホテルの周辺でも、スキー、ゴルフ、スカイケーブルを使ってトレッキングと、さまざまな過ごし方が待っています。

ホテルの売店で販売しているおみやげ。昭和40年頃、海外からやってくるお客さま向けにつくられた手ぬぐいの復刻版。

ホテルの売店で販売しているおみやげ。マッチ箱型ふせん。昭和30年代頃から使用されてきたマッチ箱を「ふせん」として復刻。右にあるのは本物のマッチ。

ホテルの売店で販売しているおみやげ。妙高山北地獄谷より自噴する「赤倉温泉」の素。ピーリング作用のある炭酸水素塩とメタケイ酸、肌を潤す硫酸塩などの温泉成分を豊富に含む。

ホテルの売店で販売しているおみやげお菓子。左のオリジナル缶に入っているのは「ゆか里」という和菓子。金平糖のような柚子味の「ゆか里」を茶碗に入れてお湯を注ぎ、柚子湯として味わいます。右の2箱にはそれぞれ、ホテル自家製のオレンジケーキとフルーツケーキが。

ホテルの売店で購入できるおみやげを友人に差し出すと、オリジナルグッズをきっかけにホテルに興味を持つ人も多く、近々、友人たちとのツアーを予定。

小布施、戸隠、善光寺......。少し足をのばせば、立ち寄りどころもいろいろ。白銀の雪景色もすばらしいけれど、緑が映えるこれからの季節のホテルからの風景が、日々恋しいこの頃です。

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