この新しい方針は、島内の飲食店における持ち帰り用容器の、非バイオディグレイタブル(分解不可能)製品の使用をやめるというもの。環境保護団体や地域自治体の努力によって実現しました。
定番の容器が禁止になった背景はハワイの飲食店では、フタ付きの発泡スチロール容器がテイクアウト用に広く使われています。ローカルフードを代表する「プレートランチ」は、開閉式の発泡スチロール容器に入っているのが定番です。この容器が使用禁止になるとは、驚きました。
サーフライダー・ファンデーションによると、プラスティックは細かい破片になって海に入り、毒素を排出し、海洋生物の食物連鎖に組み込まれてしまうということです。さらに、海の漂流ゴミのなんと90パーセントがプラスティックゴミで、年間150頭(!)の海洋生物がこのゴミのために死んでいるのだそうです。プラスティックは、環境だけでなく、健康にも大きな影響を与えているわけです。
ハワイ全体に広がる、エコ・コンシャスな動きこの宣言が発令される前に、カウアイ島の飲食店約250軒のうち、35パーセントに当たる86軒が、すでに使い捨てプラスティック容器の使用を止めていたのだそうです。ハワイの中でもエコ・コンシャス度の高いカウアイ島ならでは、と感心しました。
島という限られた場所で生活しているハワイの人々にとって、ゴミの問題は年々深刻化しています。レジ袋の使用禁止も、できる限りゴミを減らすという活動の一環です。カウアイ島では、サーフライダーとゼロウェイスト・カウアイの尽力によって、2009年にレジ袋が禁止になりました。
キラウエアでの発泡スチロールの禁止は、これからカウアイ島だけでなくハワイ全土に広がること必至。すでにハワイ州議会では、何年も前からこの問題が議題にのぼっています。