©2013 EUROWIDE FILM PRODUCTION-PATHE PRODUCTION FRANCE 3 CINEMA-APPALOOSA DEVELOPPEMENT
2001年に公開されたフランス映画『アメリ』。ガーリーでファンタジックな世界、そして心あたたまるストーリーに本国のみならず、日本でも大ヒット。小むずかしいと思われがちなフランス映画のイメージを覆しました。その『アメリ』のプロデューサーが新しい映画を手がけました。
マダム・プルーストが呼び覚ましてゆく幼いころの記憶
8月2日(土)から公開になるフランス映画『ぼくを探しに』。
幼い頃に両親を亡くし、そのショックで言葉を話すことができないまま大人になったピアニストのポール。彼は過去の記憶も封印し、ダンス教室を経営している伯母たちとともに暮らし、友達もいない孤独な日々を送っていました。
そんなある日、同じアパルトマンに住むマダム・プルーストと出会います。
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彼女が差し出すハーブティーをひと口飲むと、赤ん坊の頃の記憶が浮かび上がってきたポール。その後もこの不思議な力を持つハーブティーを飲むためにマダム・プルーストの部屋を訪れるようになります。固く閉ざされた心が少しずつ開放されて、変化していくポール。記憶を遡り、最後に彼が知ってしまう過去の真実とは......?
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キュートなフランスエッセンス満載!
ストーリーには、フランスの文豪、マルセル・プルーストの小説「失われた時を求めて」のエッセンスが織り交ぜられています。とは言うものの、予備知識は不要。音楽、ファッション、インテリアやスイーツなど、カラフルなフランスらしさも満載ですし、ガーデニングを楽むマダム・プルーストのお部屋もかわいくて見とれてしまいます。
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過去と向き合うことでやってくるステキな未来
プルーストの小説「失われた時を求めて」では、紅茶にひたしたマドレーヌを口にした瞬間、過去の記憶が甦るといった内容の記述があります。何気なく口にしたもの、流れてきた音楽や人が身につけていた香りなど、ふとしたきっかけで過去の思い出が蘇る時ってありますよね。映画の中でポールが遡る過去にはいいことばかりだけではなく、時に思い出したくないものも含まれています。しかし、過去と向き合わなければステキな未来はやってきません。話が進むに連れて私はポールにどんどん感情移入し、自然と自分に重ねていきました。
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昔みた光景、両親から受けた愛情など誰もが体験した「過去」が「今」に重なって、幸せはいつもの日常の中にあることを改めて感じさせてくれます。暑さでイライラ気味の方やバカンスに行けなくてお疲れの方におすすめ! 本当に優しい気持ちになれますよ。
[ぼくを探しに]
8/2(土)よりシネマライズ、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー
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配給:トランスフォーマー
監督・脚本:シルヴァン・ショメ『ベルヴィル・ランデブー』『イリュージョニスト』
出演:ギョーム・グイ、アンヌ・ル・ニ、ベルナデット・ラフォン、エレーヌ・ヴァンサン
製作総指揮:フランソワ=ザヴィエ・デクレーヌ『ミラル』 、 ヘレン・オリーヴ『ピナ 踊り続けるいのち』
製作:クリス・ボルズリ『Ricky リッキー』 、 クローディー・オサール『アメリ』
撮影:アントワーヌ・ロッシュ『マーガレットと素敵な何か』
プロダクション・デザイン:カルロス・コンティ『オン・ザ・ロード』
音楽:シルヴァン・ショメ、フランク・モンバレット