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「煩悩」と「悟り」が隣り合う日。お彼岸は、真西に沈む太陽にお願いを

2013/09/19 00:00 投稿

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もうすぐお彼岸。子どものころ、川の土手に彼岸花が咲き乱れるのを見て「あー、そろそろお墓参りに行って、おはぎが食べられるなぁ......」と思ったものです。 悟りの世界へ到達できるように願う日

お彼岸の期間は、春分の日、秋分の日をそれぞれ「中日(ちゅうにち)」とした前後3日の計7日間のことをといいます。今年の秋の彼岸は、9月20日から26日。

「中日」は、太陽が真東から昇り、真西に沈む、昼夜の長さが同じ日。古来仏教では、極楽浄土が西方の遥かかなたにあると考えられていて、極楽浄土に生まれ変わることを願ったのが、お彼岸の始まりともいわれています。そして、煩悩の世界である「此岸(しがん)」と悟りの世界「彼岸(ひがん)」、「この世」と「あの世」、「現実」と「理想」が隣り合う日とも考えられています。この悟りの世界「彼岸」へ到達できるように日頃の自分を見つめ、自然と祖先に感謝し精進することが大事とされてきました。

おはぎを食べて、邪気をはらう

そして「暑さ寒さも彼岸まで」というように、お彼岸は、季節の変わり目でもあります。春のお彼岸は豊作を願い、秋は収穫に感謝を。また、紅い色が「邪気」をはらうといって、小豆あんでつくった「ぼたもち・おはぎ」を食べる習慣も残っています。これは、春の花の牡丹、秋は萩から由来しているのだそう。

自然の恵みとご先祖様に手を合わせる。かしこまることなく自分を見つめ直す良い機会のお彼岸。今年からは、おはぎも感慨深くいただけそうです。


日本野菜ソムリエ協会,メモリアルアートの大野屋,アイエム

photo by Thinkstock/Getty Images


(伊藤恵美)

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