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不安、心配事で眠れない夜......、心をクリアにする意外な方法

2013/09/19 00:00 投稿

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もう何分たっただろう? と、首をひねって時計を見るとと一時間も経過していた......。眠れない夜は本当に苦しいものです。平安時代の絵巻物の中に、夜、床に半身を起こして不安げな表情を浮かべている女性像があります。それを見た時、「ああ~、昔から不眠に悩む女性はいたんだなあ......」と妙に共感したものです。 安眠を妨げるストレス

実はその時、私自身も不眠だったんです。

原因は仕事上のストレス。職場で色々なことがあって、それでも、日中はそれなりに冷静に対応できていました。けれど、床につくとモヤモヤと不安が湧き上がり、今日一日の情景が浮かんでくると、もう、寝付けない。そんな日々が数週間続いたでしょうか。

がんばって理想的な寝室や寝具を整えても、眠りによいと言われる日中のスケジュールをこなしていても、心配事があったり、不安に捉われたりすると、いとも簡単に安眠は奪われてしまうもの。

精神状態が眠りに与える影響は何よりも大きいといっても過言ではありません。

冬眠ならず! クマひどい隈 不眠症

ねむりのイロハカルタより 切り絵:ナカニシカオリ © ナカニシカオリ スタジオ・ソムニナ

さまざまな不眠のケース

不眠の原因のトップにあげられるのが、女性の場合は人間関係(男性は仕事そのもの)。床の中で、誰かの一言を思い起こしただけで、寝付けなくなったなんて経験はありませんか?

また、特にはっきりした原因がないのに不眠に陥る「精神生理性不眠」という症状もあって、これが女性の不眠症状の中で最も多いと言います。「夜はちゃんと眠らなくてはいけない」というような「べき思考」の人や、「眠れなかったらどうしよう」というような心配性の人が陥りやすいようです。

実際に脳波をとってみると眠れているのに、自分では眠れていないと訴えるケースもあります。

いずれにせよ、潜在的な不安や不満がそう感じさせるのでしょう。こうした心理状態は心身に緊張を強いることになるので、睡眠を妨げる交感神経が優位になってしまいます。

安眠のお守り

眠りに入るには副交感神経が優位に立たなければならない、つまり、身も心もリラックスしている状態が必要です。

ヨガや呼吸法、などでゆったりモードに入ることはできますが、心を安定させるのは、なかなか一朝一夕にはゆきません。

そんななかリラックスするための工夫の一つに、中米、グアテマラに古くから伝わる「心配引き受け人形」というものがあります。文字通り、人形に自分の心配事やネガティブな思いを引き受けてもらうという民具です。

寝る前に人形に向かって自分の心配事を言葉で打ち明けます。それから、人形を枕の下に入れて休みます。心配事は人形にお任せして、自分はまっさらな心で眠りにつくという趣向。

一見、子供っぽいかもしれませんが、意外に効果が期待できます。

心理療法にあるトークセラピー(心の重荷になっている事柄を言葉にすることで、不安を取り除いていく)のようなものですね。

心配引き受け人形は、オリジナルを作ってみるのもいいかもしれませんよ。紙で作ってもいいし、腕に自信のある方は手芸の材料を使ってちょっぴり凝ってみても。そんなことをしているうちに、眠りにつくのも楽しくなるかもしれません。

※不眠の症状が1ヶ月以上も続くようなら、睡眠専門の医師に受診しましょう。眠れないからと言って、自己判断で睡眠薬を飲むことは控えてください。 

【今月のねむまめ】 

不眠の原因が分からないときに、頼りにしたい一冊が「誰でもすぐできる! 睡眠障害で眠れない夜の不安をみるみる解消する200%の基本ワザ」。不眠の症状や原因が細かく図入りで分かりやすく記載されています。また、不眠の原因になりうる不安や心配ごとを取り除くお手伝いをしてくれるお守りが「心配引き受け人形」。人形向かって不安を言葉にすることで、自分でも気がつかなかった悩みの原因がわかる場合も。世界のお守りを集めた「お守り家さん」などで購入できます。

誰でもすぐできる! 睡眠障害で眠れない夜の不安をみるみる解消する200%の基本ワザ
出版社:日東書院本社
監修者:井上雄一
価格:1,050円

photo by Thinkstock/Getty Images

(橋爪明子)

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