「私の理想のライフスタイルって？」 なんてふと疑問に思う瞬間があります。そんなときにヒントとなるのが『アメリカ西海岸グリーンライフ・ガイド（大和書房）』。ロサンゼルスやサンフランシスコのオーガニック情報とともに、都会のなかで自然と寄り添って生きる、現地に暮らす9人のリアルなライフスタイルが覗けます。
著者は、グリーンスムージーやローフードを気軽にハッピーに取り入れる方法を提案する姉妹ユニット「シャリマ・ドゥ・ラ・テフテフ」の仲里園子さんと、山口蝶子さんです。いまなぜ、アメリカ西海岸のライフスタイルに注目しているのか、早速お話を伺いました。
西海岸の魅力は"自由な空気と選択肢の多さ"
「西海岸の魅力は、自由な空気と選択肢の多さ」と蝶子さん。例えば「食の選択」。発祥の地であるグリーンスムージーのバーはもちろん、オーガニック系スーパーでは、ローフードのコーナーがあるのは当たり前。本書で紹介されているナチュラル志向の飲食店も多いとか。
「地産地消の文化とともに、古くから地域主体のコミュニティファームがあちこちにあります。人々が親切で横のつながりを大切にする雰囲気があるのも特徴で、今回の取材中も『会わせたい人がいるの』と次々紹介してくれて、たくさんのご縁ができました」
そして、古くからあるものと新しいものの両方から選べて、それを上手に融合することで自分らしさを出している人が多いといいます。
「ものづくりのカルチャーや古いものを大切にする習慣が根付いているのを感じました。インテリアも、手作りやヴィンテージをミックスして、すごく"その人らしさ"が出ているんです。とても参考になりますね」と園子さん。
例えば、本書で登場しているフラワーアーティストのリリー。ちょっぴりガーリーな雰囲気の小物とヴィンテージの家具を組み合わせ、グリーンやお花をふんだんに取り入れたお家がとっても素敵です。 ローカルなクリエイターの作品が集まる本格的なクラフトフェアでは、クリエイターが自分の作品を発表するチャンスの場にもなっているとか。 そんな「自由さが尊重されるカルチャー」を大切にする西海岸の人たちの中には、お試し感覚で気軽にベジタリアン生活を始める人や、自分のライフスタイルの変化に合わせてしょっちゅう引っ越しをする人、さらっと職を変える人など、慣習にとらわれたり人目を気にすることなく、自分にとって心地良いライフスタイルを求める人が多くいるのだそう。
本の中の、まるで映画の世界のようにステキなライフスタイルを送る9人も、ただシンプルに自分らしく快適な暮らしを目指しただけなのかもしれません。
ライフスタイルのヒントになるこの本ですが、西海岸に行きたいと思っている人には、役立つお店の情報が満載。すべて二人が、実際に足を運んで納得したお店だけが紹介されています！ 他にも最新のオーガニック情報やヴィーガンレシピも楽しめるので、ナチュラルライフに興味のある人なら、誰でも楽しめる1冊です。
（若松真美）
