実は国連に認められるほどの国際貢献をしているのをご存知ですか?
このたび、2011年から無印良品が行ってきたキルギス・ケニア・カンボジアで生産者を育成しながら生活雑貨を開発するという貧困撲滅するプロジェクトが、国連開発計画(UNPD)が主導する「ビジネス行動要請(BCtA)にアジアの小売業として初めて承認されました。
無印良品がこれまで取り組んできた、主なJICA共同企画展開商品開発をご紹介します。
◆キルギスのフエルト
昔から牧畜の盛んなキルギスでは、羊毛を使ったフエルト製品が使われてきました。これまで家庭内で使われるに留まっていたフエルト製品を無印良品が大量生産を依頼することで、キルギスの女性たちは現金収入を得られるようになり、子供への教育資金や牛・羊などの家畜の購入、将来への貯蓄・投資へと使われるようになりました。
◆ケニアのソープストーン
ソープストーンとは、ケニア西部にあるキシイ地方が産地の石鹸のように柔らかい材質の石のこと。この石を使った彫刻を国内外に出荷することが古くから現金収入を得る貴重な手段となっています。無印良品は現地の商品の品質向上へつながることを願い、このソープストーンを使ってデスクトップ小物の開発を始めました。生産者のグループは、利益の一部を図書室やPCルーム設置運営にあてて地域へ還元しています。
◆カンボジアの染め物
今後は、エコフレンドリーな天然染めの商品開発をカンボジアで始める計画を発表しました。染料の原料は花の茎や家具の端材などを使い、染料抽出後の残渣も有機肥料として活用されます。現地に工場を建設し、2015年までに300人の地域の人々を採用する予定。また、濃紺染めの新商品を開発するため、インディゴの栽培も開始し、さらに50の新たな仕事を創出する計画もあるそうです。
BCtAのプロジェクトマネージャー・サバ・ソバーニさんは
「素材やシンプルな包装にこだわりながらデザインを通して問題解決に取り組む無印良品がBCtAに参加してくれたことをうれしく思います。ローカルの人々を雇用し、紛争地域の人々から製品を調達することで後発の開発途上国に投資するという活動が、このプロジェクトをユニークで意義あるものにしています」
とコメントしています。
日本の一般企業の取り組みがこのように世界で認められ、役に立っていることはとても誇らしいこと。2013年秋に発売予定のMUJI×JICAのプロジェクト商品、その後に続くオーガニックコットンの天然染めタオルが店頭に並ぶのがとても楽しみです。
(佐々木祐里)
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