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膨満感、腹部の不快感、消化不良、頻尿……。

これらはすべて卵巣がんのサインなのに、気づかれにくいために密かに進行してしまいます。

前回は、卵巣がんがサイレントキラー(静かな殺し屋)と言われる理由を、婦人科がんの専門医に聞きました。今回は、卵巣がんの兆候と、卵巣がんになりやすい人の特徴をまとめます。

こんな兆候が出たら要注意!

卵巣がんを疑ってもよい一般的なサインには、次のようなものがあります。

お腹、背中、または骨盤の痛み

膨満感

頻繁な便秘と下痢

消化不良と胃のむかつき

エネルギー低下

腹部と骨盤部の膨張

普段より強い満腹感

頻尿

卵巣がんを早期発見しにくい理由

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卵巣がんを早期発見しにくい理由について、ニューヨークシティー、マウント・サイナイ病院の婦人科腫瘍学の専門家、コンスタンティン・ザカシャンスキー医師はこう説明します。

「他のがんはいろいろな器官に広がりますが(例えば、前立腺がんは肺に広がるケースがよくあります)、卵巣がんはたいていおなかの中だけにとどまるため、発見がさらに遅れてしまいます」

もうひとつの問題は、卵巣がんを早期に発見できる検査方法がないことです。例えば乳がんなら、45歳以上の女性すべてがマンモグラフィを受けるように言われています(日本では40歳以上)が、米国がん協会によると卵巣がんについては、多くの研究が続けられているにもかかわらず、早期発見につながる決定的な検査方法はまだ見つかっていません。

最終的に卵巣がんは、超音波検査かCTスキャンで腫瘍が見つかり、血液検査か生検でその腫瘍が悪性と確認されて初めて診断されます。

卵巣がんになるリスク要因は?

卵巣がんになるリスクが高くなる要素としては、次のようなものがあります。

年齢(卵巣がんの半数は63歳以上の女性で見つかっています) 遺伝子変異 家族歴 早い初潮か遅い閉経、または両方 子どもを産んでいない

ザカシャンスキー医師によると、乳がんや卵巣がんのリスクが高くなるBRCA1遺伝子とBRCA2遺伝子の変異を含めて、特定のがんのリスクを高める20の遺伝子変異のうち1つか2つを持っている女性は、全体のおよそ20%です。

加えて、乳がんや何らかの婦人科のがんになった近親者(母親、祖母、伯母など)がいると、遺伝子変異を持っていなくても、卵巣がんになるリスクが高くなります。

このようながんになった家族がいる人は、遺伝子変異を調べる検査について医師と相談するようザカシャンスキー医師はすすめています。遺伝子変異と家族歴の両方がある女性は高リスクと考えられますから、6か月ごとに検査を受ける方がよいかもしれません。検査には骨盤内診察、超音波検査、血液検査(がんの場合によく見られるタンパク質を調べる)が含まれます。

おなかの痛み、膨満感、頻尿、便秘、胃のむかつき(吐き気や嘔吐)などのサインがあり、説明のつかない不正出血があったら、卵巣がんの可能性について医師と話し合う方がよさそう」とザカシャンスキー医師。

なるべく早期に診断されるほど、治療を早く始められて命を救うことになります。

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Lauren Del Turco/Here’s Why Ovarian Cancer Is So Hard to Diagnose, According to a Doctor/STELLA MEDIX Ltd.(翻訳)

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