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腹痛や急にトイレに行きたくなる。「卵巣がん」の地味なサインとその怖さ

2019/10/17 07:30 投稿

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別名、サイレントキラー(静かな殺し屋)

卵巣がんは、女性のがんとしては死亡率が5番目に高いもの。米国がん協会(ACS)によると、毎年卵巣がんと診断される女性2万2530人中、1万4000人近くがそのせいで亡くなります。

その大きな原因は、卵巣がんが発見されにくいこと。検診の不足や診断がむずかしい症状などさまざまな要素が重なった結果、診断される頃にはがんがすでに卵巣の外まで達し、ステージの進んだ段階になっているケースが多いのです。

ですから、自分のリスクを知ることがとても大切になります。家族に卵巣がんになった人がいること、年を重ねるとリスクが上がることのほかに、卵巣がんになりやすくなる要素が数多くあります。卵巣がんがどうしてそんなに危険なのか、女性に知って欲しいことを専門家がお伝えします。

卵巣がんは死亡率が高い!

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卵巣は、エストロゲンなどの女性ホルモンと卵子を作る2つの「腺」で、アーモンドくらいの大きさです。

この卵巣に悪性の腫瘍ができる「卵巣がん」は、婦人科の(つまり、女性特有の)がんのひとつで、腫瘍のタイプによって3つに分けられます。いちばん多いのが、卵巣の外側をおおう組織にできる「上皮性(じょうひせい)」腫瘍によるものです。

「米国では毎年およそ2万2000〜2万3000人が新たに卵巣がんと診断され、婦人科のがんとしては2番目に多いものです」と、ニューヨークシティー、マウント・サイナイ病院の婦人科腫瘍学の専門家、コンスタンティン・ザカシャンスキー医師。(1番はおよそ2倍多い「子宮内膜がん」。乳がんは婦人科のがんには含まれません)

でも、米国国立医学図書館(NLM)のサイトによると、卵巣がんは子宮内膜がんほど多くはありませんが、死亡率ははるかに高いのです。ザカシャンスキー医師の説明では、最大で70%の卵巣がんが、卵巣を超えて広がったIII期(ステージ3)かIV期(ステージ4)になるまで診断されません。子宮内膜がんは、ほとんどがもっと早い段階で診断されます。

なぜ卵巣がんは、診断されにくい?

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子宮内膜がんは進行すると出血が見られることがありますが、卵巣がんはもっと密かに進行します(それで「サイレントキラー」と呼ばれます)。

とはいえ研究によると、卵巣がんになった女性の大部分が、診断より6か月以上も前に、何らかの兆候について医師に相談していました。

それなのに診断が遅れる大きな理由は、卵巣がんが下腹部の奥深くで発生するために、その兆候が卵巣がん特有と言いがたいものが多いからです。

膨満感、腹部の不快感、消化不良、頻尿。これらはすべて卵巣がんのサインですが、同時に、がんよりはるかによく見られる食べ過ぎや食品アレルギー、一般的な消化器系の問題、あるいは尿路感染症でも、このような症状が出ます(体重増加としつこい胸ヤケから、卵巣がんと分かった人もいます)。

その結果、「ほとんどの卵巣がんは、腫瘍がかなり大きくなるまで診断されません」(ザカシャンスキー医師)。つまり、治療がさらに難しくなるということです。

明朝の『Prevention』に続きます。

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