(プラド美術館外観)
もうすぐGW。憧れの地のひとつスペインは、GWの旅行先として人気が高いそう。

スペイン旅行へ行ったら訪れたいのが、マドリードにあるプラド美術館。ここでは、なんといってもスペイン三大巨匠と呼ばれる「エル・グレコ」の作品が人気です。


エル・グレコが人気の理由

エル・グレコが巨匠と言われるゆえんは、スペインで大聖堂、修道院、礼拝堂などの祭壇画の制作に、精力的にとりくみ、数多くの独特で素晴らしい作品を残しているから、と考えられています。さらに、エル・グレコが生きた時代は、16世紀のヨーロッパで宗教改革の真っただ中にあたり、保守的だった宗教絵画に、反発を受けながらも新たな作風を取り入れた斬新さにあるのでしょう。

スペインで大半の画家人生を送ったエル・グレコ。名前を聞くと一瞬スペイン人という気がしますが、実はこれ、スペイン語で「ギリシャ人」という意味の彼のあだ名なのです。ギリシャ・クレタ島に生まれた彼は、その後イタリアにわたり、当時の絵画の主流を追うように移動し、スペインにたどりついたと言われています。


日本過去最大級の個展でエル・グレコを見る!


実は今、スペインまで行かなくても東京で彼の作品をたっぷりと堪能できるチャンスです。上野公園内の東京都美術館で、4月7日(日)まで「エル・グレコ展」が開催されていて、その規模は日本過去最大の個展と言われているほど!

今回の「エル・グレコ展」では、細長くデフォルメされた人体や超自然的な光の効果が感じられる作風が見られる宗教画のほかに、あまり知られていない肖像画も含め、50点以上の油彩画が展示されています。見所は、3メートル以上もの大作「無原罪のお宿り」や、肖像画の「修道士オルテンシオ・フェリス・パラビシーノの肖像」、「受胎告知」など。

桜がうららかに咲く上野公園内で、西洋美術史上、偉大な画家の世界に触れられる絶好の機会。作品一点一点からは、エル・グレコが想像しながら描いた世界が、ストーリーとともに伝わってくるかのよう。まるでスペインまで旅したような気分になってしまいます。展示期間は残り少ないので、春爛漫の雰囲気を楽しみついでに、今週末のお出かけスポットとして候補にあげておきます!

エル・グレコ展
開催日程:開催中~ 4月7日(日)
会場:東京都美術館 企画展示室
住所:台東区上野公園8-36
開室時間 :9時30分~17時30分( 金は20時)※入室は閉室30分前まで
入場料:1,600円・前売1,300円
問い合わせ:03- 5777- 8600(ハローダイヤル)

photo by Thinkstock/Getty Images

(下野真緒)

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