ペンシルベニア州立大学が11月5日Sleep誌に発表した研究によると、一日6時間未満の睡眠しかとらない大人は、それ以上眠る人と比べて、脱水症をおこすリスクが高いことが分かりました。

6時間と8時間の差は大きい

アメリカ人と中国人合わせて2万人以上を対象としたこの研究は、それぞれの普段の睡眠時間と、尿比重(Usg)尿浸透圧(Uosm)それぞれの値との関係を調べたものです。

6時間睡眠が常であると答えた人の尿は、8時間の睡眠を取っている人と比べて、密度の高いものであった。とりわけ、体内の水分が不足している可能性が、16~59%も高かった。(Top Santeから翻訳引用)

おもしろいことに、睡眠が8時間を超えても、あまり差は見られなかったそうです。

9時間以上の睡眠をとる場合、明らかな関連は認められなかった。

Sleepから翻訳引用)

水分調整を司るホルモン、バソプレシン

主著者である同大学のアッシャー・ロージンガー(Asher Rosinger)助教授によれば、ネックとなるのは、バソプレシンと呼ばれるホルモンとのこと。

体内の水分量を調整する働きを持つバソプレシンは、睡眠サイクルの終わりごろに、より活発に分泌されるそう。つまり、睡眠のサイクルの終わりまでちゃんと眠らずにいると、ホルモンが不足し、水分調節がうまくできなくなる可能性が高まるわけです。

従って、同教授は次のように薦めます。

睡眠不足の翌朝、疲れを覚えたり、気分がよくないときは、いつもより多く水分を摂ってください」(同教授談)

Top Santeから翻訳引用)

コネチカット大学のローレンスE.アームストロング名誉教授らが立ち上げた「Hydration for Health(健康のための水分)」研究サイトも説くように、体内の睡眠不足は、集中力の欠如など認知能力の低下や、心身の不調の原因となりえるもの。

よく眠れなかったと感じる日は、心して水分補給に努めたいものです。

それにしても、睡眠不足が身体によくないことは、これまでもさまざまな角度から取り上げられてきました(夜更かしが死亡率を上げる理由って?)が、脱水を引き起こす原因にもなるというのは初耳です。

おかげで、またひとつ十分な睡眠をとるモチベーションが上がりました。

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SLEEP, Top sante, Hydration for Health

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RSS情報:https://www.mylohas.net/2018/11/179720sleeping_time.html