今回の皆既日食は残念ながら日本では見ることができませんが、観測可能なオーストラリアのケアンズには、日本からも多くの観測者が現地に赴いているそう。
皆既日食にまつわる風習は世界各地に色々あるのを知ってますか? なかでもインドでは「日食は見ない方がよい」という言い伝えがあります。インドでそう考えられているのは、日食はラーフとケートゥという魔族が太陽を飲み込み縁起が悪い、と他にも諸説ありますが、多くの人が口々に言うのはスピリチュアル面への影響があるからなんだとか!
日食が起こる日は、同時に新月でもあります。新月の日は、人々の精神状態が普段よりも乱れ、事故や災害が起こりやすいと言われています。また、自分自身を表す太陽と心の安定を表す月が、ラーフとケートゥというマイナスの力を持った疑似惑星にそれぞれ強く影響されるため、太陽と月の力、つまり、「自分自身」の「心の安定」がパワーダウンしてしまうのです。
ですから、日食の日には、なるべくパワーを無駄に放出しないよう、心を鎮めて瞑想などの精神的な活動を重点的に行い、逆に、買物や投資などの物質的な活動は避けるようにして過ごすとよいと言われています。
インドでは、この日は終日断食をして、日食の前後には沐浴して身を清め、日食の間は太陽光の当たらない場所で瞑想する人も少なくありません。
このインドの考え方は、日食を見ることができない地域でも有効なので、気になったら試してみるのがおすすめ。今回の皆既日食が始まるのは、現地時間の6時38分。日本時間ではその1時間前の5時38分。ちょっと早起きしてゆっくり朝風呂に入ってみてもいいかも! 古代からの知恵って意外と当たってることが多い気がしませんか?
photo by Thinkstock/Getty Images
[国立天文台]
(さとう葉)
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