お酒を飲むのは、健康的な趣味とはいえません。医学雑誌『The Lancet』の2018年の研究では、アルコールは量に関わらず、体によくないと言っています。

一方で、女性なら1日1杯、男性なら2杯の「適量」の範囲なら大丈夫だと言う専門家もいます。それに、私たちはいろいろ言われているのにもかかわらず、結局お酒を飲んでしまいます。

もしお酒を飲むなら、少しでもヘルシーにする方法として、カロリーの低いものを選んで、なるべく体重に影響がないようにすることです。ニューヨークの栄養士、リサ・モスコヴィッツさんも、アルコールはそれ自体にカロリーが多いと言います。

つまり、アルコールの含まれる量が多ければ、カロリーも多くなります。たとえば、リキュールだと1ショットで100カロリー程度もあります。

アルコールによるカロリーで、すぐにカロリーオーバーに

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毎日、1杯150ミリリットルの赤ワインを2杯飲んでいれば、毎週1750カロリーも余分に摂取することになります。そのため、他で摂取するカロリー量を変えなければ、その分で体重は1年で11キロ近く増えてしまいます。

カロリーが低いドリンクを頼むには

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オーダーするときのポイントは、シロップ抜きで生の果汁を選ぶこと、そして量に気をつけることです。一般的にビール1杯は340ミリリットル、ワインは1杯140ミリリットル、リキュールはショットグラス1杯で42ミリリットルです。

モスコヴィッツさんは、「カロリーのほとんどはアルコール自体からとっているので、割り材は、さらなるカロリー摂取や砂糖の摂取につながらないようなものを選ぶようにしましょう」とアドバイスします。

以上をふまえて、次のハッピーアワーに選ぶべき、カロリーの低いお酒を栄養士に選んでもらいました

01. フレッシュライムジュース入りのテキーラ(200カロリー以下)

マルガリータがおいしいのには理由があります。一般的なマルガリータはカロリーと砂糖でいっぱい。「しぼりたてのフルーツの果汁を使っているか、シロップを使っているかによってカロリーは違いますが、160カロリーから400カロリーあります。

だいたいマルガリータは砂糖とカロリーがたっぷりなのです」とロサンゼルスの栄養士、ヤシ・アンサリさんは説明します。

カロリーの低いバージョンものがよいなら、アンサリさんがすすめるのは、テキーラに生のレモン汁(これが一番カロリーの低い選択肢)か、テキーラにグレープフルーツジュースを入れたパロマだと言います。「シロップではなく、果汁を使うのでカロリーも200カロリー以下に収まります」。

砂糖たっぷりのカクテルミックスではなく、生の果汁を使えば、時間をかけて味を楽しみながら飲むことができます。

02. ウォッカソーダとレモン(96カロリー)

カロリーの低いお酒を探しているなら、トニックウォーターは避けましょう。アンサリさんは、カクテルにトニックウォーターを使うと、カロリーは80カロリー、砂糖も21グラム増えてしまうと言います。トニックウォーターのかわりに、炭酸水にしましょう。

「ウォッカを炭酸水で割れば、しゅわしゅわとした飲み心地は同じなのにカロリーはありません。こちらのほうがずっとよいです」と話します。カロリーを増やさずに風味を加えるなら、レモン汁を。さわやかさもアップします。

炭酸水のよいところは、余計なカロリーが増えることがないことに加えて、水分補給にもなることだとアンサリさんは言います。アルコールは水分を奪いがちなので、炭酸水はその点でもおすすめです。

お酒を飲むときは、合間に水を飲むことを忘れないようにしましょう。

03. シロップ抜きのモヒート(100カロリー以下)

モヒートは1杯だいたい168カロリー程度ですが、アンサリさんはシロップをやめれば40カロリーから70カロリー減らせると言います。

「ライトラムにして、砂糖小さじ1杯か、ステビアのようなカロリーのない人工甘味料を使えば100カロリー以下にすることができます」と説明します。ミントを山のように入れて、炭酸水を増やして、さらに生のライム汁を加えればカロリーは増やさずに風味を加えることができます。

バーでは、シロップ抜きでかわりにライム汁を絞るようお願いして、ミントを増やしてもらいましょう。

04. ライト版ブラッディーメアリー(100カロリー以下)

ブラッディーメアリーはヘルシーな選択肢です。でもカロリーを抑えたいなら自分で作るほうがいいとアンサリさんは言います。市販のものや、できあがったカクテルはだいたい200〜400カロリーです。

「ブラッディーメアリーを、ウォッカ約30ミリリットルに同量のフレッシュトマトジュース、ウスターソースかタバスコをほんの少し加えれば100カロリー以下にできます」とアンサリさんは言います。

このレシピなら風味を失わずに塩分を抑えられます。また、スパイスを使ってみると味に大きなちがいが出ます。トッピングのオリーブやベーコンの入れすぎには注意して、セロリスティックかチェリートマトにしておきましょう

05. ライトビール(103カロリー)

すべてのビールのせいでビール腹になるわけではありません。ライトビールは普通のものに比べてだいたい50カロリーほどカロリーが低くなります

「あまり大差がないように思えるかもしれませんが、夕食などの食事にビールを組み合わせているときには意味があります。飲み物で余計なカロリーを取っていると、健康目標から遠ざかってしまうからです」とアンサリさん。

一般的にビールは色がうすいほうがよいとモスコヴィッツさんは説明します。「だいたい、ビールの色が濃いほど、カロリーも高い傾向にあります」。

だから、なるべくスタウトビールではなくセゾンビール、麦、サワービールを選ぶようにしましょう

06. ロゼ(120カロリー)

グラス1杯のロゼワインはカロリーが低くて頼みやすいもののひとつ。ただし、それは甘くなければのお話、とモスコヴィッツさんは言います。デザートタイプのロゼワインは砂糖が多いことがあるので避けましょう。

どんなものでも、アルコール度数が高ければ高いほどカロリーも高いというのが法則です。カロリーを低いものを選ぶには、ラベルを見てアルコール度数の低いものを探すようにしましょう。

また、シャンパンを頼むなら、「brut」あるいは「extra brut」を選びましょう。「brut」はドライという意味なので、だいたい砂糖の量も少なくなります。

07. ダイエットジントニック(120カロリー)

トニックウォーターをどうしてもやめられないのなら、ダイエットのものを選びましょう。

「普通のトニックウォーターは砂糖もカロリーもたっぷりですが、ダイエットトニックを選べば60カロリーは減らせます」とアンスリさんは言います。炭酸水にかえてもいいでしょう。

トッピングはアレンジして、生のローズマリーの枝やグレープフルーツを1切れ加えて風味を加えましょう。見た目や味の工夫できっと満足できるはずです。

08. 白ワイン(121カロリー)

白ワインは、リースリングやプロセッコなどの甘いタイプを選ばなければ、低カロリーの飲み物としては手軽なものです。

「ピノブラン、シャルドネ、ピノグリジオ、ソーヴィニヨン・ブランなどの辛口の白ワインは、おすすめの低カロリーな白ワインです」とアンスリさんは言います。

他の、もっとカロリーの高いお酒と同じくらいの「見応え」もあると付け加えます。

09. 赤ワイン(125カロリー)

お酒の法則は赤ワインにも当てはまります。辛口で、アルコール度数が低いものを選んでカロリーを抑えましょう

ヘルシーな赤ワインなら、ピノノワール、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラーなどがあります。

10. ホットトッディー(150カロリー以下)

心あたたまる冬のカクテルにおすすめなのはホットトディーだとアンサリさんは言います。

これは、スコッチかバーボン、お湯、はちみつ、レモンおとシナモンをひとつまみ入れたものです。ウィスキーを少し減らして、お湯を足すか、はちみつをほんの少しでレモン汁とシナモンをたっぷり入れるとよいでしょう。

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Macaeka Mackenzie/10 Low-Calorie Alcoholic Drinks to Order if You're Trying to Lose Weight
訳/Noriko Yanagisawa

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