「天然のサプリメント」と呼ばれ、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富なアーモンド。アーモンドについて研究している慶應義塾大学医学部の井上浩義教授が行った検証試験では、アーモンドが持つ驚くべきダイエット効果が明らかになっています。
いま注目されるアーモンドのはたらきと、ダイエット中にぴったりのアーモンドミルクを使ったスイーツレシピをご紹介します。
アーモンドを食べ続けるだけで3kg減
image via Shutterstock井上教授が行ったのは、食事も含めふだんと変わらない生活を送りつつ、毎日25粒のアーモンドを食べ続けるという実験。たったそれだけで、運動したり、食事量を減らしたりもしていないのに、開始から半年で平均3.4kgやせたという結果が報告されています(※)。
その理由と考えられるのが、アーモンドに含まれる多彩な栄養素。さまざまなはたらきにより、複合的にダイエット効果を発揮するようです。
アーモンドの6つのダイエット効果
image via Shutterstockいったいなぜ、アーモンドを食べるだけで痩せるのでしょうか。井上教授が指摘する6つのポイントがこちらです。
食物繊維による腹もち効果:アーモンドは食物繊維が豊富。食べるとおなかのなかでカサが増え、ムダ食いを防止できる。 食物繊維で便秘解消 :食物繊維が腸のぜん動運動を促し、便通を改善。腸内の善玉菌のエサになり、腸内環境もよくなる。 咀嚼が増えて満腹感アップ:アーモンドは噛まなければ呑み込めないため、自然に咀嚼が増え、満腹中枢が満たされる。 良質な脂質で脳も満腹に:脂質には脳に本能的な喜びを与えるはたらきがあるため、アーモンドを適度に食べることで満足感が得られる。 基礎代謝が向上:腸が活発に動くことで周りの筋肉も動かされ、エネルギーを消費。血行が促進され基礎代謝が向上する。 ホルモンバランスが整い太りにくい体に:体脂肪の燃焼、筋肉の合成を促進するホルモン「テストステロン」の分泌を促進。上記に加え、井上教授はアーモンドの抗糖化作用にも注目しているそう。アーモンドに含まれるアミノ酸やそのほかの栄養成分が複合し、抗糖化作用を発揮するといいます。アーモンドといえば、若返りのビタミンことビタミンEの含有量は全食品中でもトップクラス。それに加えて抗糖化作用もあるとなると、多くのモデルや海外セレブがアーモンドに注目するのも頷けます。
ダイエット中でも食べられるプリン
アーモンドから作られるアーモンドミルクは、そのまま食べるよりも、栄養の吸収がよく健康にもよいので、ダイエットにはぴったりの食材です。
健康料理研究家のマリー秋沢さんによると、料理やお菓子に入れる牛乳をアーモンドミルクに変えるだけで、カロリーが半分以下になるとのこと。今回はチアシードとアーモンドミルクで作るプリンのレシピを教えていただきました。
チアシードとアーモンドミルクのダイエットプリン
<材料(1人分)>
アーモンドミルク 200㏄ チアシード 5g 砂糖 大さじ1 粉寒天 1g 季節のフルーツ 適量<作り方>
鍋にアーモンドミルク、チアシード、砂糖を入れて加熱し、沸騰したらいったん火を止め、チアシードが膨らむまでしばらく置く。 再度加熱し、粉寒天を加えてしっかり沸騰させ、粗熱をとってから容器に移し、冷蔵庫で冷やし固める。 固まったら皿にあけて、季節のフルーツなどをトッピングする。<ポイント>
チアシードにはグルコマンナンという食物繊維が含まれており、おなかのなかで膨らむため、満腹感がアップ。アーモンドミルクは牛乳より糖質や脂質が少ないためカロリーが低く、チアシードと組み合わせることでダイエットに最適なデザートに。
アーモンドミルクはあっさりとしてくせがないため、さまざまなデザートや料理に使うことができます。カフェオレのようにして飲んだり、すり下ろしたショウガやシナモンパウダーと合わせてホットアーモンドミルクにするのもおすすめです。
おやつがわりにアーモンドの粒をつまんだり、牛乳の代替品にしたりすることで、手軽にダイエット効果を得られるのがアーモンドの魅力。ぜひ毎日の食生活に取り入れてみてください。
(※)出典:井上浩義『アーモンドを食べるだけでみるみる若返る!』 扶桑社(2014年)
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低カロリー、低糖質、コレステロールゼロ。アーモンドミルクの魅力
「豆乳よりアーモンドミルクのほうがカロリーが高い」と誤解していませんか? 牛乳に代わるヘルシーな植物性飲料として注目されるアーモンドミルクですが、知... https://mylohas.net/2018/05/166965almond-milk.html簡単に手作りできるアーモンドミルクで、Wアンチエイジング効果
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慶應義塾大学医学部科学教室教授 医学博士、理学博士。九州大学理学部化学科卒業。同大学院理学研究科博士課程修了。専門は薬 理学、原子力学、高分子化学。食と健康についての造詣が深く、企業や一般人向けのセミナーの講師を数多く務める。著書に『食べても痩せるアーモンドのダイエット力』(小学館)、『アーモンドを食べるだけでみるみる若返る!』など。
マリー秋沢
健康料理研究家・生活習慣病予防士・栄養士・調理師・インナービューティースペシャリスト。上智大学比較文化学部卒業、元ミスユニバース近畿代表。『健康でいること=美しさを維持』というテーマで、野菜や食べ物の栄養の基礎知識などを広める活動を行っている。近著に「やせ体質になる美食レシピ117」(マガジンハウス)がある。マリー秋沢公式サイト