たとえば夜に10の心配事が現れたとしましょう。もう頭の中は10の心配ごとでいっぱいになっています。ところが、翌日の朝を迎えたときには、10あった心配ごとが6くらいになっているものです。消え去った4つの心配ごとは、もともとなかったということなのです。

初めから存在していない心配や不安を、あたかも重大なことのように考えてしまう。そのせいで、本当に考えるべきことが見えにくくなってしまうのです。

「明日のことは明日の朝になってから考えよう」。そう心に言い聞かせて床につくことです。

「永遠に続く心配ごとなどない」

これこそが真理なのですから。

曹洞宗 徳雄山 建功寺の住職・枡野俊明さんによる著書「人生でいちばん大切なこと」。読むと心がすっと軽くなる、そして気持ちがきゅっと引き締まるこの本から、一日一言をお届けします。

【出典】
「人生でいちばん大切なこと 死ぬとき後悔しないために」
枡野俊明
(廣済堂出版)

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