けれど、幸せを感じる人生にするためには、幸せでないことに意識を向けるよりも、「これまで幸せじゃなかったということは、それだけ自分に苦しい思いをさせてきてしまったんだ。だからまずは、自分を苦しめていたことに気づき、自分で自分のことを労ってあげよう」と、不幸な中で頑張って生きてきた自分を認めることが大切です。今回は、過去を消化して、今の自分をワンランクアップさせるための思考法についてお伝えしていきますね。
本当に必要なことは、真の自己肯定。あらゆる側面から自分を肯定して
ワンランク上の自分で生きるためには、自分を労りながらも、同時に「自分を肯定してあげる」ことが必要になります。
たとえば、ある女性の場合は「親から言われたとおりの安定した仕事に就いてしまっているけど、やりたいことを職にしたい気持ちもある、どっちが良いの?」というように悩んでいました。そして、親の言いなりになっている自分を恥じていたのです。
でもこれは、実は素晴らしい才能なんですね。なぜなら、「やりたいことが分からないながらも、迷いながらも、自立心をもってしっかりと安定した職業について、頑張ってきた」という資質だからです。これが、やりたいことやってないダメな私になってしまうと、180度見方が変わってしまいます。
こうしてしっかりと「事実」を認めてあげることで、自分の素晴らしさをより感じられるようになります。さらに、しっかりと安定した職業に就くことが大切だということを理解できる強さを持っていて、そしてさらに「ただ欲望に任せて衝動的に仕事を辞めたりするのではなく、安定がとても大切なことだと生きている女性」であるということは、男性から見れば、依存的ではなく、現実で生きる凜とした美しさを持った、「共に人生をしっかりと地に足をつけて生きられる素晴らしい女性」ということになります。
このように、見方によって、私たちは今この瞬間にも自己価値を上げ、ワンランク上の人生に対する準備を整えることができるのです。
周囲の言いなりになっていない?期待に応える人生をやめよう
ここでもうひとつ幸せになるために重要なことは、これまで周囲に強い影響を受けてきたということを冷静に受け止めることです。
具体的には、私たちは潜在意識のなかで、周囲の人のことが大切で好きだと思っているからこそ、自分が苦しかったとしても周囲の言うことを聞きたい。周囲の期待や望みを裏切りたくないから、だから私は自分を押し殺しても親の言うとおりに生きていきたい……という潜在意識レベルの愛情が隠されています。
ここで、単に周囲の言いなりになってきたことに怒りを感じて、「じゃあこれからは好きなことをやってやる!」と思ってしまうとどうなるか……。私は周囲を裏切ってしまった悪い人間だという、深い深い罪悪感が生まれてしまいます。そして、自由になったけれど、不幸な現実を引き寄せてしまうことがあります。
潜在意識はとても複雑なので、こうして丁寧にひとつひとつの心理パターンを見抜いた上で解放してあげないと、幸せな現実を得ることはできません。特に、罪悪感の処理は、本当にすぐに現実を変えるために必須なのです。
「頭でどう考えていたとしても、潜在意識レベルの私は親のことを愛しているし、今まで周囲のことが嫌いではなかったからこそ、無意識に周囲の言うとおりに生きてきた。けれど、もう大人の女性として、そろそろ本当の意味で自立して自分の人生を歩んでいい」というように、周囲の人との関係さえも、肯定的に捉えることが大切です。
あらゆる場面の自分を肯定することで、新しいステージへの準備が整う
こうして、自分を本当に肯定し、周囲の期待に応える生き方をやめたとき、わたしたちの人生は、次のステージに上がることができます。誰の目を気にすることもなく、そして、自分の生きてきた人生に迷うよりも、自分がしてきたことに自信を持ちながら、生きられるようになるのです。あなたの過去も、期待に応える生き方も、すべてが次へのステップ。こうして自分を整えて、次の段階へ踏み出してみてくださいね。
もっと自分らしく生きる