耐え難いほどの痛みと言えば、「腎臓結石」はまさにそんな病気。しかもこの病気が、後々まで骨に影響するらしいのです。結石を出すというとてもつらい体験をした人は、骨折のリスクが高くなる可能性があると新しい研究が示しています。
その研究によると、少なくとも1個の腎臓結石があった5万人と、腎臓結石のない5万人で、骨折のリスクを比べると、腎臓結石を経験していたグループの方が、骨折する確率が高いとわかりました。どれくらいかは、年齢と性別によって違いますが、女性は男性より高く、30代の人は70代の人よりリスクが高い結果に。
もちろんその理由は、結石を出そうとしてあまりの痛みに浴室の壁に何度も頭を打ち付けるからではありません。尿の中にカルシウムのようなミネラルが多すぎると腎臓結石ができるという事実を考えてみます。
「そのカルシウムはすべてどこかから来ているはずで、基本的に骨から浸み出していると考えられます」と、この研究の共同著者でフィラデルフィア小児病院の小児腎臓病学者(医学/臨床疫学博士)、ミッシェル・デンバーグさん。
私たちの骨は30歳くらいまで重量を増していきますから、その前にカルシウムが浸出すると、30代で骨折のリスクが高くなります。
しいて言えば「よい」ニュースとして、骨が分解するのは腎臓結石になって数年経ってからという傾向があります。つまり、将来の骨折を防ぐために何をしたら良いか、医師と共に考える時間があるということ。
一方で、たっぷり水を飲み、適正体重を維持して、塩または砂糖を取りすぎないようにするのも大切。これで、そもそも腎臓結石になるリスクが大幅に下がるからです。
Marygrace Taylor/The Bizarre Thing That Ups Your Risk Of Broken Bones