私が誂えた訪問着。
永く着られるよう、愛らしさと落ち着いた雰囲気を兼ね備えた色柄に。反物選びも楽しいもの。
身体にピタリと合ったものは、着付けもしやすく着心地も良いもの。それになんと言っても、あれこれ悩んで選んだお気に入りの反物が仕立て上がって、手元に届いたときのワクワク感! 美しく仕立てられた1枚は、和裁士さんたちの技や、手仕事の温もりまで感じられ、愛着もひとしおです。
右が着物用コートの紐部分。こんな愛らしい花のあしらいも、手仕事です。
私がいつもお世話になっている、東京・西葛西にある仕立屋さんの「友進」。以前ご紹介した"オーガニックコットンの花嫁きもの"も仕立てて下さいました。ていねいで美しい仕上がりはもちろんですが、着る人の心地よさまで考えた、心のこもった仕立てをして下さいます。
ひと針ずつ丁寧に縫い上げていく作業。日本の技ですね。
「サイズさえ分かれば仕立てることはできます。けれど、仕立てを受けるときには、できるだけご本人に会って、雰囲気や体形、ライフスタイルなどを伺うことで、その人に最も合った "着やすい仕立て" をご提案できるんです」と、友進の須藤寛之社長(右写真)。
数字だけでは得られない、肩の形や首の長さ、体つきなどを考慮して仕立てに反映させているそうです。ひと針ひと針、ちょっとしたさじ加減で着心地までかわってくるなんて......職人さんの技術と細やかな気配りがなせる業ですね!
分からないことは、いろいろ相談できるのも心強いところです。歳を重ねても永く大切に着たい、お誂(あつら)えの着物。着物をまとう嬉しさや、ちょっぴり特別感も味わえて、着物がもっと好きになりますよ!
text by あまやゆか(キモノコミュニケーター/フリーアナウンサー)
元福井放送アナウンサー。現在はフリーアナウンサーとして活動する一方、「キモノコミュニケーター(TM)」として"キモノ通じてモノゴトをつなぐ"をテーマに、衣食住の"衣"の視点から、暮らしを大切にする様々なキッカケづくりを提案している。オーガニックコットンの着物ブランド「るるん」のプロデュースも手掛けている。
オフィシャルサイト『あまゆかねっと』
オーガニックコットン着物のお店「るるん」
【レギュラー番組】J-WAVE ニュースアナウンサー/フジテレビ「ほこ×たて」ナレーター