先日、NYブルックリンのレッドフックという地区にある「パイオニア・ワークス」というアートスペースでレコーディングをしました。

私のアルバムでサウンドプロデュースをして頂いた大友良英さんが今USツアーをされていて、NY滞在中にこのスタジオで録音をされるという事で御一緒させて頂いたのです。

NYに引越してからあまりスタジオで録音をしていなかったので、大友さんと曲を作ることが出来て本当に楽しかったです。

あまりお天気 が良くなかったのですが、偶然にも「Lost in the rain」という曲や、歌詞に「Rainbow」や「Rainy day」という感じの言葉が出てくるものが多かったので、スタジオの窓から見える空が音楽とぴったりと合っていて、とても静かで良い時間でした。

大友さんのソロのギターを聴くといつも胸を揺らされ時間を忘れてしまうほどなのですが、今回も本当に素晴らしかった。

サウンドエンジニアのイーサンも、雨で曇る窓の風景とギターが美しいね、と録音しながら聴き惚れていました。

今回はクラシックギターを習っている私の娘も少し参加してちょっと面白いものが録れたりもして、とても良い時間でした。

この「パイオニア・ワークス」というアートスペースはもともと、19世紀に船や線路のレールなどを作っていた鉄工所でした。

その広大な空間を利用して、アーティストやミュージシャン、科学者、技術者たちに一定の期間オープンスタジオを無料で提供し、彼らの創作や研究をサポートするというプロジェクトが行われています。

一般公募で選ばれたアーティストや科学者などは「レジデンシー」と呼ばれ国籍も様々で、研究や製作中の姿も見かけました。

私達が滞在していた時は、アフリカの現代アート展が行われていてとても賑やか。

レコーディングスタジオは中庭に建てられた白い建物で小さいのですが、何と私が昔すごく好きだったバンドLemon Headsの機材が沢山置いてあったりしてビックリ。

あぁ、ここはアメリカなんだなもんなぁと、何だか不思議な気分に......。

録音が終わったらちょうど太陽が。ギャラリーで作品を観ていた人達も中庭に出てきて、柔らかい日差しの中庭で寛いでいました。

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