2020年度のMAAのレクリエーションはコロナ禍という事もあり、中止・延期やオンラインでの開催が続いていましたが、(1)色々な方法を模索する中で実際に現地で鑑賞、(2)オンラインにて鑑賞、(3)その後オンラインにて感想会を行う、という初めての「ハイブリッド」レクリエーションを実施しました。
(1)現地鑑賞
■現地看板
2020年9月12日(土)に参加できる会員様で可能な限りのCOVID-19対策を取った上で、上野の国立西洋美術館に集合。関西からご夫婦で参加された会員様もいらっしゃいました。ご主人は新規会員で初めてのレクリエーション参加となります。MAAのレクリエーションでは珍しく結構な雨でしたが、上野駅周辺は一時期よりは人が戻ってきていました。私は事前にニコ美(ニコニコ美術館、後述)などを見て予習をしての参加でしたが、あえて予習無しで参加された会員様もいらっしゃったようです。
入場口を入ると、地下特設会場への階段前で時間調整がありました。コロナ禍という事があり、入場制限があるためです。当日の入場券は特設サイトから事前購入するのですが、その中で時間指定があり当日は指定した時間に現地に到着すると入場できるというものです。購入方法や記述が少々分かりづらく、この辺りは現状模索しているのであろうと感じました。また、この入場制限ですが思っていたよりも前後や隣と近く、密に感じました。会場の大きさの関係もあると思われます。チケットはスマホに入れたアプリで管理しているため(コンビニでの紙のチケットの発券も選択可)、ペーパーレスと思いきや入場時に紙の入場券が発券されます。
順番が来て、地下の特設会場に下りると音声ガイドの貸出コーナーが。私はレクリエーションに参加すると必ず借りるのですが、今回は通常の首掛け式の音声ガイドと、アプリをダウンロードして自分のスマホで聞くものの2つが選べました。その日はスマホにつなげるイヤフォンを持っていなかったので、通常の首掛け式の音声ガイドを借りて会場内に入ります。
(2)オンライン鑑賞
今回のレクリエーションの対象であるロンドン・ナショナル・ギャラリー展は、本当なら今年の3月〜6月に行われている予定でしたが、コロナ禍という事があり延期となりました。それもあってかニコニコ動画が主催するオンライン美術館であるニコニコ美術館(ニコ美)や、YouTubeなどで展示物の紹介動画があり、今回現地へ出かける人の予習として、また当日現地参加できない方が現地鑑賞組と同時刻に「一緒に見ている気分になって」鑑賞するなどの目的として、オンライン鑑賞を行いました。
■ニコニコ美術館(ニコ美)トップサイト
■ニコニコ美術館(ニコ美):国立西洋美術館「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」を巡ろう
■「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展:オンライン・ガイドツアー」(ブリティッシュ・カウンシル)【You Tube】
■「アートライター木谷節子が『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』に行ってきました!」(木谷節子)【You Tube】
これらのサイトを見ると「○○が××しているのが風景に映り込んでいる」といった、注視しないと分からない事が多く大変ためになるだけでなく、現地鑑賞の際に注目ポイントとして見られ、普段に比べ大変充実した経験となりました。
(3)オンライン感想会
現地鑑賞や、同時刻オンライン鑑賞が行われた当日の夜、ネットで集まってのオンライン感想会を行いました。参加は全国の会員様。私が現地で買った図録をカメラで映しながら、「この絵のこの部分が印象的だった」や「この絵のここによく見ると○○が書かれている」、「この絵の青が綺麗」などといった、オンライン鑑賞で得た知識の再確認や、自分で感じた感想・印象などを語ります。1枚1枚の絵について順に語っていきたかったのですが、とても時間が足りません。皆さんの意見を聞くのも面白く、こちらもあっという間に時間が過ぎてしまいました。
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今回は「オンラインとオフラインのハイブリッド開催」という初の試みでした。「予習してから現地に臨む」「オンラインでバーチャル体験する」「オンラインで感想を語り合う」といった、ある意味今だからできるレクリエーションで、オンラインでの感想会などは一種MAA的とも言えるかと思います(ちょっと言い過ぎでしょうか?)。オンラインでの鑑賞がかなう展覧会などありましたら、今後も積極的に「ハイブリッド開催」を行っていきたいと考えています。
記:uehatsu
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