あなたが、仕事や勉強でつい気がそれてしまう時はどんな時ですか?


今回は、ビジネスがなかなかうまくいかないという方の相談をもとに、脳の状態に合わせて効率的にタスクを行うための仕事術を紹介させてもらいます。


「Q. 小さくビジネスをしているのですが、なかなかうまくいきません。需要を的確に知るにはどうすればいいでしょうか?」


基本的には、ビジネスというものは、生産性を保ちながら継続的に取り組みタイミングが来た時に大きく飛躍するものですから何とも言えませんが、方法としては、得意な分野があってもそれを全く同じ形で使っていてばかりではうまくいきません。


例えば、僕の場合であれば、僕が一番得意なのは、本をたくさん読んだり知識を紹介することが一番得意なことでしたが、それを最初からしていたわけではありません。

知識を集めることが好きだったので、それを使って大学では物理の研究をしてみたり人工知能の研究をしてみたりして、テレビに出るようになった時にはパフォーマンスをやってみたり、本を書いてみたり講演もしたりいろいろなことをしました。

いろいろやってみた結果、皆さんから見て一番ヒットしたと思えるのは動画の配信です。


ですから、自分の得意なことを信じて、それを仕事にするのはいいことですが、全く同じことだけを続けていてはダメです。

おそらく、僕がテレビに出てパフォーマンスをしていた頃と全く同じことを今もしていたら、弟に抜かれていたはずです。

自分のしていることを少しずつ横にずらしながらいろいろなことに挑戦していくのがビジネスの基本になります。


以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。




4つの脳を使い分ける【ブレインシフティング】


ブレインシフティングは、思考の柔軟性を高め、より多くの選択肢を持つことができるようにするための重要なツールのひとつです。

そんな中でも、ある4つの脳の状態を使い分けることを意識すると、行動する前の迷いがなくなり、生産性が驚くほど上がります。


1年でおよそ3年分もの仕事ができるようになります。

仕事でも勉強でも、人は自分の脳の状態に合っていない仕事や勉強の仕方をしています。


今の自分の注意力の状態を認識することが大事です。

2019年にアダム・グラント氏がNewYorkTimesで紹介していた記事で、「物事を成し遂げるための鍵は時間管理であるとよく言われるけれど、解決策は時間管理ではなく、アテンション・マネジメントである」と言われています。

アテンション・マネジメントとは、適切な理由、適切な場所、適切な瞬間に物事を成し遂げることに集中する技術だとされています。


つまり、時間で管理しようとするのではなく、「いつ、何をやるか、どこに注意を向けるか」というコントロールできる注意を管理することが生産性を高めることにつながるということです。


4つの脳の使いこなしが重要!

人間の脳の状態は4つの状態を行ったり来たりしています。

今の自分の脳がこの4つのうちのどの状態なのかを理解できれば、最も生産性が高くなるわけです。

1.注意散漫・反応的な行動

2.集中・マインドフル

3.マインドワンダリング

4.フロー


生産性というと、多くの人は「効率」「優先順位」「作業時間の短縮」などを考えがちです。

集中やマインドフルな状態を重視するけれど、本当に生産性を高めるなら最大の成果を発揮できる状態を知り、管理することが必要です。


そのためには、「いつ、何を、どこで、どの順番で行うか」を考えて仕事や勉強をする必要があります。

例えば、インプットしたい時は静かな邪魔されない環境の方が記憶に残りやすいですし、優先順位が高いタスクがあったとしても、それが集中して行う作業であれば個室で邪魔されない環境で作業する方が捗ります。


逆に、優先順位が高いタスクでも、誰かと相談する必要があったり、わからない要素が多いタスクは、近くに相談できる人がいる環境で仕事した方が仕事が進めやすいということもあります。

何かアイデアを考えたい時は、シャワーに入っている時やリラックスしている時の方が思い浮かびやすいです。


このように、人はその時の脳の状態に応じて、発揮しやすい状態が異なるので、それを踏まえてタスクをこなしたり、発揮できる脳の状態に調整する方が生産的な活動を行えるわけです。


1. 注意散漫・反応的な行動

注意力がないのではなく、注意が散漫になっていてあらゆるものに反応してしまう状態です。

目の前のことに集中しようと思っても、他のタスクや周囲の物音などが気になってしまいます。


メールや LINE の通知が気になったり、周囲の話し声や物音が気になって目の前のことに集中できません。

あらゆる刺激に簡単に反応してしまうので、注意があちこちに分散しているわけです。

この状態は意外とアイデアを作る時には適した状態だったりもします。


2. 集中・マインドフル

注意が持続しており、ちょっとしたことには反応しません。

他の思考を排除できている状態です。


いわゆる没頭状態にまでは至っていませんが、余計なことに注意がそれそうになっても戻すことができる状態です。

目の前のことに注意が向いています。


3. マインドワンダリング

簡単に言うと何もしていない状態です。

例えば、バスや電車を待っていたりコーヒーを注文するためにスタバに並んでいる時の状態です。


多くの人はこの何もしていない時間を無駄な時間だと考えています。

ですが、それは実際には逆で、何もしていない時間にも適切な脳の使い方があるということを知らないだけです。


例えば、このような合間の時間にメールや LINE を返信したり スマホを見るのではなく、あえて何もしないことで新しい洞察やアイデアを得たり、創造性が発揮されることがあります


現代においては、この本当に何もしない時間が注目されています。

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WHITE SPACE ホワイトスペース―仕事も人生もうまくいく空白時間術

集中・マインドフルとマインドワンダリングを組み合わせると、思いついたことを形にすることができるようになります。

多くの人は何もしていないこと=生産性が低いことと考えてしまいますが、何もしない時間がなくなると、アイデアが出なくなったり、問題解決能力が下がったりしてしまいます。

創造的な問題解決のためには マインドワンダリングの時間が必要です。


4. フロー

フローの提唱者であるミハイ・チクセントミハイ氏は、フローは時を忘れるくらい完全に集中して、対象に入り込んでいる精神的な状態を指すと言われています。


集中している時は自分が集中しているということが理解できます。

フロー状態に入っている時には自分でも意識していません。


フロー状態に入るための8つの条件を紹介しておきます。


①難易度の最適化

難易度が高すぎたり低すぎたり、自分の能力に自信がありすぎたりなさすぎたりするとフロー状態には入りにくくなります。


②目標と因果関係の明確化

行動と成果の因果関係が明確になっていて、それぞれの行動と想定される成果を明確に意識できていないとフロー状態には入りません。


③即時フィードバック

自分の行動に対して即座にフィードバックが受けられるかどうかです。


④即時実行

自分自身のコントロール感のためには、自分が意識したことを即時実行できる必要があります。

時間が空いてしまうと先延ばししてしまいます。


⑤コントロール感の向上

自分で工夫したり改善することで、自己効力感や成長を感じられるかどうかです。


⑥活動そのものが内発的報酬

その活動自体が本質的な価値を感じるものであるか、活動自体が自分にとって喜びである必要があります。


⑦注意散漫の喪失

目の前のことに専念と集中できていて、他人のことや他のものが気にならない状態である必要があります。

基本的にスマホもインターネットも人間の注意を削ぐために意図的に作られているものですから、それらが視界に入らない状態にする必要があります。

気をそらすものがない環境が大切です。


⑧自己意識の喪失

これは結果であり要因ではないかもしれませんが、我を忘れて自己意識が感じられない状態です。

自分の服装や髪型が気になったりすることもなく、体の感覚的な刺激もありません。


⑨時間感覚の喪失

これも同様に結果であり要因ではないかもしれませんが、時間を気にすることもなく気がついたら終わっていたという状態です。

体感時間と実際の時間のズレが生じるということです。


4つの脳を効率よく使い分ける

1. 注意散漫:注意があちこちにそれている状態

2. 集中・マインドフル:自分が集中したい対象に注意を向けることができている状態

3. マインドワンダリング:何もしていない状態

4. フロー:没頭して自分が何をしているかもわからない状態


人の脳はこの4つの状態を行き来しているわけです。

それを意識して使い分けるためには、それぞれの違いを理解してください。


それぞれの違いを理解するだけで 基本的には十分ですが、さらに使いこなす方法を紹介していきます。

ぜひ続きも チェックしてみてください。