あなたは、どんな人と一緒に働きたいですか?


今回は、どんな職場に行っても必ず1人は嫌な人がいるという悩みを抱えた方からの相談をもとに、職場の人間関係でミスらないための心理学を解説させてもらいます。


「Q. どの職場に行っても必ず1人は嫌な人がいるのはなぜでしょうか?

それとも自分がそんな人を必ず1人作っているだけでしょうか?」


1人ならまだいいのではないでしょうか。

聖書に出てくる有名な言葉があります。

キリストが奇跡の力で人々の難病を治すというストーリーがありますが、難病を治した10人のうち2人はキリストにお礼を言います。6人は別に何も言わず、2人は文句を言って帰って行ったとなっています。

バカは2割ぐらいはいるので、皆さんが付き合うべきは全体の2割で、皆さんが付き合ってはいけないのも全体の2割、どうでもいい相手が6割です。

付き合うべき2割を探すというのが人生というゲームだと思います。


以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。




職場の人間関係と人生


人間関係での社会的反芻思考

職場の人間関係は重要です。


基本的に仕事による人間関係を円滑にすることで社会的なストレスを軽減することができます。

つまり、仕事上の業務に対するストレスより、仕事で関わる人間関係のストレスの方がはるかに大きいということです。


こういった人間関係の悩みでは社会的反芻思考という現象を起こします。

人間関係の悩みはなかなか解決するものではありません。簡単に大きく変わるものではないのは容易に考えられると思います。

人間は良くも悪くも今の人間関係を維持しようとしがちですから、一旦関係が構築されるとそこから変わることが難しくなります。変わらないから、反芻思考が起きて繰り返してしまうわけです。


多くの場合、一度してしまったミスや失敗によって、この人はダメな人だといわゆるレッテルを貼られるようになってしまい、反芻思考を繰り返してしまいます。

人間は自分の貼ったレッテルを守り維持しようとしてしまいます。

ダメな人だと思うと、ダメなところを探すようになってしまい、当然予想通りの結果しか出てこないし考えなくていいから楽なわけです。

このような反芻思考により評価されてしまうと、何をやっても怒られるとか、いつも同じような注意を受けるというようなストレスのループにつながってしまいます。


コミュニティーへの帰属意識

そして、コミュニティへの帰属意識が重要になってきます。

同じコミュニティに帰属しているという意識が満足度を高め、仲間たちと仲良くしたいという気持ちにもつながります。

コミュニティへの帰属意識が高ければ高いほどやりがいも高まりストレスも少なくなります。

どんな仕事をしているかよりも、一緒に働いている人たちをどのように感じているのかの方が大切です。


会社の同僚たちへの不満ばかり言っているような人は満足度は低くなるわけです。

自分の所属しているコミュニティに対して不満しか持っていないような人は自分もダメになってしまいます。

ウォーレン・バフェットが言っていたように、どんな仕事をしていくら稼ぐかよりも誰とともに働くのかが非常に大事です。


職場で味方を見分ける方法

基本的には、3回仲良くなろうと試みて無理だったら諦めても構いません。

普通の人間関係でも同じですが、3回会うと人は相手に対するイメージが固定されます。

逆に言うと、3回会って話しても仲良くなれない相手とは、それ以上は難しいということになります。


もちろん、これは簡単に話をするだけではなく、普通に考えて、これだけ話したり一緒に食事をしたりすれば仲良くなれるだろうというイベントを3回以上続けても変化がない場合は、次に行った方がいいというだけです。


ということは、少なくても3回は自分からチャレンジするようにしてみてください。


職場の中では、コミュニケーションにミスしたり、過って悪いイメージを持たれてしまうこともあると思います。

もちろん、直属の上司だったり関係を改善しなくてはならない相手であれば別ですが、そうでない場合には、諦めて次に行った方がいいかもしれません。


京都大学の研究で、一度ついてしまった悪いイメージを覆すために頑張るよりも、新しい人脈を開拓した方が労力としてもコスパとしても良いのではないかという結果が示されています。

新しい人間関係を作ることと同時に、嫌われても大丈夫と思える感覚を持つようにしてください。


もちろん失敗した時には謝罪することも必要です。

謝罪しても嫌われたり関係を改善するのが難しいのであれば、諦めて次に行くことも大切です。


努力無しで仕事が早く終わる方法

仕事の能力というのは伝染します。これはハーバード大学が約2,000人のオフィスワーカーを対象に行なった実験によりわかっています。

自分と違うタイプの「仕事の出来る人」の隣りにいると、本人も特に認識することなく自分の作業効率も上がり処理スピードも向上するということです。


オフィスでの配置や誰の隣りにいたのかということが、仕事でのパフォーマンスにどの程度影響したのかを調べた研究を見てみると、仕事の能力・生産性の10%は隣りにいる人で決まっているということです。


この論文では、オフィスワーカーを3つのタイプに分類しています。


オフィスワーカーの分類3タイプ

①生産型ワーカー

たくさんの仕事をこなす人です。質よりも量をこなしていくタイプで、全体の25%程度がこのタイプでした。


②品質型ワーカー

クオリティを重視する人です。クオリティの向上に時間を費やし、その分仕事量は多くなく、たくさんの仕事をこなすというよりは質を高めたりブラッシュアップするタイプで、全体の25%がこのタイプです。


③アベレージワーカー

生産性も平均的、質も平均的といういたって普通の人で、50%がこのタイプでした。


この3つのタイプに分けて、オフィスの中でどのような配置で座って仕事をしているのかを調べたところ、誰の隣で働くと良いのかということがわかりました。

①生産型ワーカーと②品質型ワーカーが隣に座って仕事をすると、生産性は17%向上し、作業効率も17%向上しました。


つまり、ガンガン仕事をこなしていくタイプの人と、コツコツと積み上げていくタイプの人が隣りに座って仕事をすると皆さんの生産性まで上がるということです。

ちなみに、平均的な人の③アベレージワーカーが①生産型ワーカーや②品質型ワーカーの隣りに座っても10%程度の効果がありました。


しかも、この効果は座席を変えるとすぐに効果が現れました。

ということは、席が決まっていない会社であれば、早く仕事を終わらせたいという日は仕事の出来る人の隣に座るとその瞬間から自分の生産性も上がり仕事も早く終わるようになるということです。


ただし、同じタイプの人同士が隣りに座ったら生産性の向上は見込めません。自分と違うタイプの仕事をこなす人の隣に座ることをおすすめします。


仕事のできないネガティブな人の隣に座るとどうなるのかと言うと、これだけで圧倒的に生産性が下がります。ネガティブな影響も受けますので気をつけて下さい。

人間の仕事ぶりは隣にどんな人が座るかに影響を受けます。

ちなみに、1人で仕事をしている人は猫と一緒にいると良いです。

猫がそばにいるだけで人間の生産性は33%も向上するということがわかっています。


職場での自己開示

職場で仲良くなろうと考えた時に、無駄な飲み会に参加すれば良いということではありません。

仲良くなりたいのであれば、できる限り2人きりであって自己開示するようにしてください。

飲み会やたくさんの人がいる場で自己開示するのは難しいものです。

2人きりで話している時の方が、親密な関係を築くための自己開示がしやすくなります。


例えば、昼食に誘ってみたり営業に行く時に同行させてもらったりしてみてください。

自己開示のしやすさについて調べた研究を見てみると、その場の人数が増えれば増えるほど自己開示は難しくなります

飲み会では別に仲良くなれません。


好奇心を鍛えると社内の対立が減る!

好奇心を鍛えると社内での対立が減るということが研究により判明しています。

やたらと好奇心が溢れて、子供のようにいつもなんでなんで?と質問してくるような人がいたとしたら普通に考えるとうざいと感じると思います。


ところが実際には違います。好奇心を発揮して色々と質問してくる人はめんどくさいイメージがありますが、実際には、好奇心を持っている人の方が他人の立場で物事を推定しやすくなります


ですから、ビジネスをする場合でも、自分の立場だけでなくお客様や他の見ている人たちがどのように考えるのかということにまで考えが及ぶそうです。

好奇心が他人の立場で考える能力を高めてくれるので、自分のスタンスだけにとらわれることがなく相手の考え方も理解することができるので、無駄なトラブルが起きることが減り無駄な社内の対立も減って、結果的に楽に仕事をすることができるようになるということも言えるわけです。


自分が相手の立場だったらどのような行動をするか、自分が相手と同じような場所に座って同じようなことを言われたとしたらどのように答えるかということを考えた方が、ただ単に相手が何を考えているのかということを想像するよりも、はるかに相手の思考を読みやすくなるという研究もあります。

好奇心というものは相手の心理状態を推定する上でも大事なことですので、交渉なども上手くなるということが言えるのではないでしょうか。


相手の立場に立つことができるということももちろん大切なポイントではありますが、好奇心が強い人は情報を共有する可能性が高いと言われています。


リーダーシッププログラムについて調べた研究を見てみると、好奇心を鍛えられた人たちはそうでない人たちに比べて情報共有をするようになっていたということです。

別にそれを意識しているわけではないのに、自分の考えていることや新しい情報を組織やチームに対して積極的に共有するようになり、その結果、組織やチーム自体のパフォーマンスが高まるということに繋がっていました。

周りの人達の意見をちゃんと聞くようになったし、周りの人達もそれに触発されて他の人の意見を聞くようになったそうです。


ですから、皆さんの職場でなかなか他の人の意見を聞いてくれないという人や自分の意見ばかりを通そうとする人がいたら、皆さんの好奇心を発揮するとその人たちもそれに触発されて他の人の話を聞くようになる可能性も結構あるということも考えられます。

コミュニケーションをスムーズにして人間関係の面倒さをなくすという意味でも、好奇心というものはとても重要になってくるということです。


就職や転職でミスらないためのおすすめ


職業選択を考える上でまずは読んでいただきたいのがこの本です。

科学的に正しい職業の選び方について教えてくれます。

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科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方


ブラック企業に入ってしまうと、人はどんどん判断力を失いリソースを奪われてしまいます。

その可能性に気付いたら出来る限り早く抜け出す必要があります。

このような企業を見抜く方法と、今そんな会社にいてなかなか抜け出すことができない人が抜け出すにはどうすればいいのかということについてはこちらの本が役に立ちます。

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ブラック職場があなたを殺す


職業選択で重要な能力としては決断力もあります。

自分の人生や収入を左右する判断をすることは勇気がいることです。

ただ、この決断力というものは技術なので誰でも学べば高めることができます。

その高め方を解説したのがこちらの本になります。

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超決断力ー6万人を調査してわかった 迷わない決め方の科学


ここから先は、さらに職場での NG 行為や職場選びの基準、職場で無能な上司や同僚がいた時の取扱いから相手の気分を害してしまった時の対処法まで詳しく解説していきます。

職場の人間関係で面倒を抱えたくないという方は、ぜひ続きもチェックしてみてください。