あなたが、つい言い返したくなる相手はどんな人ですか?
今回は、会社でマウンティングしてくる人がいるという相談をもとに、面倒な人やマウンティングに立ち向かうための方法について解説させてもらいます。
Q. 会社でマウンティングしてくる人がいます。マウンティングしてくる人の心理と対処法について教えてください。
マウンティングしてくる人は自分に自信がない人です。
仕事であれば、自分の仕事に誇りを持っていないし、大した仕事もできない人です。
自分は本当は能力はないのではないかと不安を感じていて、その不安を払拭したいからムダなマウンティングをしてきています。
可哀想な人だと生暖かい視線を送るか、あるいは、その根底にある欲望を理解して、自分にとって都合がいいようにコントロールする方法を学んでみてください。
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
やたらと自分の優位性を示そうとする人
今回は、2012年にAndrea F. Polard博士という方が行った先行研究のレビューをもとに、マウンティングに立ち向かう方法について解説させてもらいます。
常に自分の優位性を示そうとする人に、どのように対処すればいいのかということを教えてくれる研究です。
自分の方が優れているということをアピールしたり、こちらを見下してくる人に対処する方法について解説させてもらいます。
マウントする人にしてはいけない3つの行動
やたらと尊大な態度をとったり、自慢話ばかりをしてくる人、見下してくる人に対しては、まず絶対にしてはいけない行動が3つあります。
1. 目を合わせず不快感をアピールする
目を合わせず不快感をあらわにすると、相手のマウンティングがエスカレートする可能性が高いです。
2. わざと退屈な様子を見せる
つまらない態度をとったりあくびをしたりは、火に油を注ぐ行動になります。
3. ストレートに怒る
ストレートに怒るのも、マウンティングしてくる人に対してすると余計にひどい結果につながってしまいます。
つまり、回りくどい伝え方でアピールしようとしても、ストレートに怒るのもダメということになります。
間接的に不快感を伝えてもダメ、退屈さを伝えてもダメ、ストレートに怒ってもダメとなると、一体どのように対処すればいいのでしょうか?
マウントする人のパーソナリティとは?
自分の優位性を示そうとしたり見下してくる人のパーソナリティに注目する必要があります。
まず、彼らはかなり神経質な性質があります。
神経質でない人は、自分の優位性をムダに示そうとはしませんし、自分がすごい人だと思われているかどうかなんて気にしたりしません。
そして、自分が本当は空っぽで空虚な人間だと思っているから、まだまだ自分の優位性を示そうとします。
本当に自分が優位で独自性があるのであれば、無駄にそれをアピールする必要はありません。
聞かれてもいないのに、 わざわざ他人にマウントする必要はありません。
結局、自分の空虚さを埋めようとする行為、それがマウンティングです。
マウンティングしてくる人は、やたらと神経質で空虚な人です。
ですから、そんな人に皆さんが不快感を表したり退屈さを示したり、直接怒ったとしても、なぜそのような態度をしているのか彼らには理解できません。
仮に伝わったとしても、自分の凄さを理解していないと考えてしまい、余計にマウンティングがエスカレートしてしまいます。
今回は、そんな面倒な人に対して火に油を注がず、うまく対処するための5つの方法について解説させてもらいます。
マウンティング対策その1 :自分のキャラを伝える
相手の話に文句を言うのではなく、皆さん自身がどんな人間で、どんなことが好きで何が嫌いなのか、自分の価値観についてはっきりと伝えてください。
例えば、高級車に乗って高級腕時計をしていることを無駄に自慢してくる人がいたとしても、自分が車にも時計にも全く興味がない人だということをはっきりと伝えていたら、神経質で自分の優位性を示したい空っぽの人ですから、それが響かない人間だと理解していれば無駄にマウンティングはしてきません。
自分のキャラをはっきりと出している人には、変な人は寄って来なくなります。
相手がアピールしてくるようなことに対して、自分は興味がないと先に言っておいてください。
自分は他人の裕福さに惹かれるような人間ではない
他人の裕福さや立場で態度を変えるような人間ではない
このような事実をあらかじめ強調しておくと、相手は自分の優位性を示す話題を出しにくくなります。
お金や立場を自慢しようとしてくる相手に対して、お金や立場で上下関係を考えるのはどうかと思うと否定してしまうと、火に油を注ぐことになって余計に面倒になります。
自分の興味や価値観について、はっきりと周りに伝えておきましょう。
それによって面倒な人にマウンティングされづらくなります。
自分にとっての幸せについて伝えておいてください。
マウンティング対策その2 :セルフマウンティングからの自己訂正
皆さんの価値観や興味についてはっきりと伝えて、自分が求めているものは自分の中にしかないということを言えば、大抵の場合マウンティングはなくなりますが、それでも相手が優位性の誇示を続けてくる場合には、このテクニックを使ってください。
もし相手がお金や裕福さを自慢してきたら、こちらも同じようにお金や裕福さを自慢してください。
これだけではただのマウンティング合戦になってしまいますが、マウンティングし返した直後に、ハッと気づいたふりをして次のように伝えてください。
「あっ、すいません。自慢話をしてしまいましたが、こんな話は人を不快にさせるだけなのに、時々つい悪い癖が出てしまいます。人を嫌な気分にさせるだけなのに、大変失礼しました。」
マウンティングは他人を嫌な気分にさせることで、愚かな行為だということに、マウンティングし返した直後に自分は気づいたとアピールするわけです。
これによって、他人の振りを見て我が振り直す構造ができます。
マウンティングする人の一番嫌いなのは他人の自慢話を聞くことです。
自分の優位性を示したいから、他人の自慢話を聞くと不快な気分になります。
マウンティングし返すことで相手にも不快感を与えて、それをすぐに訂正します。
こんなことはコミュニケーションではしてはいけないことだったと謝罪します。
この手法を使うことによって、さすがに相手も気づきます。
マウンティングしてくる行為がかなり減ります。
特にナルシストは自分視点しか持っていません。
相手から見たらどうなのか? ということを彼らは想像できません。
想像できないのであれば、それと同じことを体験させてあげればいいわけです。
マウンティング対策その3 :他人のマウンティングを共有する
自慢話だけでなく、見下してくるマウンティングもあります。
このような場合には、共通の知り合いや著名人の名前を出す方法もあります。
例えば、共通の知り合いや著名人の名前を出して、あのマウンティングしてくるところさえなければ良い人なのにというような話をします。
その上で、相手に「どう思います?」と質問します。
上司が部下に対して、「こんな仕事もできないのか?!」と言ったとします。
「そんな発言は問題があります」と相手に言うと、相手を否定することになってしまいます。
そんな時は、その場では軽くスルーしておいて、違う場面で他の人の話題を出してマウンティングを共有してください。
「◯◯さんが、若い人たちに対して、こんな仕事もできないのかと声を荒げていたんですよ。確かに若い人たちは仕事ができなかったりするかもしれませんが、そんなことを言ったら当然会社を辞めてしまうと思います。そんなマウンティングをする人のことをあなたはどう思いますか?」
これによって、自分のマウンティングの行為に対する罪悪感や罪の意識が生まれやすくなります。
この質問に同意させた上で、その後マウンティングできる人はほぼいません。
彼らは自分の凄さをアピールして周りに認めてもらいたいだけです。
周りから後ろ指を刺されている人のマウンティングについて共有すると、それと同じことは怖くてできなくなります。
ここまでマウンティング対策について解説させてもらいましたが、それでも相手に全く通じない場合には、その相手はカバートアグレッションかもしれません。サイコパスやメンヘラである可能性が高いので、その場合は対処法を変えてください。
サイコパスについては、遺伝的な要素が大きいので対処してなんとかなる問題ではありませんが、サイコパスの性質や行動の特徴、その対処法については、サイコパス研究の第一任者の方が書かれたこちらの2冊が参考になると思います。
ここから先は、残り2つの対策法と、自己愛性パーソナリティ障害と境界性パーソナリティ障害の特徴と、そんな人間関係に悩んだ時の対処法まで解説していきます。
ぜひ続きもチェックしてみてください。
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