あなたにとって、健康的な食事とはどんな食事ですか?


今回は、歳をとるにつれて心も体も老けて行く気がするという方の相談をもとに、脂肪をドカ食いしても超健康になるケトーシス状態への入り方について解説させてもらいます。


Q. 50代に入って、眠さやだるさでどんどん太りだし体も心も老けて行く気がします。食事や運動などでアドバイスをお願いします。


アンチエイジングになる食事をしまくった方がいいと思います。

抗炎症作用が高い食事を心がけて、若い時よりもタンパク質を多めに摂ることを意識してください。

若い時よりも歳をとればとるほどタンパク質を多めに摂るようにしないと筋肉が衰えていきます。

若い人はもっと野菜を食べるべきで、歳をとるほどタンパク質を摂るべきです。


以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。




超健康 ケトジェニックダイエットとは?!


ケトジェニックダイエットは聞いたことがある人も多いと思いますが、簡単に説明すると、糖質を徹底的に減らして良質な脂質を増やすダイエットです。

糖質をメインに燃焼させてエネルギーを作るのではなく、エネルギーが枯渇した時に出るケトン体と言われる物質をエネルギーにします。

体のオートファジーを起こしたり、脂肪を燃焼させやすい体になって老化防止になると言われています。


本日のおすすめと参考

今回参考にしている本とケトジェニックダイエットについての本を紹介しておきます。

ケトジェニックダイエットと言われても、何から手をつければいいのかがわからないとなると、栄養状態が崩れたりしてしまうこともあります。

それを防ぐためにレシピについても知っておいてください。


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「ケトジェニックダイエット」てんかん治療として作られた食事法

ケトジェニックダイエットは、いわゆるダイエットのために作られた食事法というよりも、もともとはメイヨー・クリニックのラッセル・ワイルダー氏が肥満と糖尿病の治療のために開発したものです。

てんかんの治療について研究をしている際に開発された高脂肪かつ低糖質な食事法です。


実は、てんかんの治療では断食も効果があると言われていますが、その断食と同じくらい効果が期待できると言われているのがケトジェニックダイエットです。


1970年に行われたジョンズ・ホプキンズ大学の研究を見てみても、ケトジェニックダイエットを行うことによって、てんかんの発作のおよそ50%をコントロール可能なものにできたとされています。

てんかんの発作は脳の神経の問題と言われるので、脳の神経レベルで効果が期待できる食事法だということです。


2005年のエモリー大学の研究では、ケトジェニックダイエットによって、脳のエネルギー代謝関連の遺伝子に変化が起きるということが確認されています。

脳のニューロンが安定して、その結果てんかんの発作が治まるということです。


他にも、自閉症や脳腫瘍、多嚢胞性卵巣症候群から、ALS やアルツハイマー、パーキンソン病や糖尿病、肥満やニキビ、うつ病にも効果があるということが示唆されています。

メンタル全般に対して効果が期待できるのがケトジェニックダイエットです。


前提として 、ケトジェニックダイエットはかなり難しいと考えてください。

今回の内容だけでそのまま試すというよりは、今回紹介している本やレシピも参考にしながら行なってもらいたいですし、何かしらの病気になっていたり、その可能性がある場合には、ちゃんと主治医の方に相談した上で行なってください。


「ケトジェニックダイエット」のメカニズムとは?

簡単に説明すると、がっつり追い込む場合には糖質を1日20 g 未満にして糖質が枯渇された状態にします。

糖質制限によって体内でケトン体を増加させ、ケトーシスといわれる状態にして、脂質からのエネルギー消費量を増やします


これによってオートファジーが起動して、その結果脳機能が改善したり脂肪燃焼が促進されたりします。

断食が楽になるというメリットもあります。


人間の体は本来糖質を燃やしてエネルギーを作ります。

この燃やす糖質がなくなると、筋肉や肝臓に蓄えられているグリコーゲンを使ってエネルギーを維持します。

それも永遠に続くわけではなく、肝臓は仮のエネルギーとしてケトン体という物質を作ります。

そのケトン体を使って体の機能を保っている状態をケトーシス状態と言います。


ケトーシス状態になると、代謝が再構成され、血糖値やインスリン感受性が改善され、抗酸化物質が体内で自動的に作られたり体内の炎症が改善したりします。

別名「長寿遺伝子」と呼ばれ、老化や寿命の制御に重要な役割を果たすと考えられているサーチュイン遺伝子が活性化して、食欲が自然と減少すると言われています。


アスリートの持久力もアップ!

ケトジェニックダイエットによってアスリートの持久力がアップしたという研究もあります。

1983年に行われた研究で、ケトジェニックダイエットを4週間行うことによって、アスリートたちの自転車の持久力がアップしたそうです。


この研究では 、摂取カロリーのうち、タンパク質をわずか15%で脂質を83%、糖質を3%としています。

エネルギーをかなり消費するアスリートでも、糖質がたったの3%というのはかなり少なくて、じゃがいもであれば1日1個程度です。

もちろん脂質は良質な油を摂っています。

良質な脂質を摂ることによって、体脂肪が減少して運動のパフォーマンスは向上し、心臓病のリスクが下がっていました


このケトジェニックダイエットを10週間行うことによって、糖尿病が改善してインスリンが不要になったケースもあるそうです。

もちろん、実際に糖尿病の場合にはお医者さんに相談してもらいたいですが、そこまでの効果が期待できる可能性もあるということです。


死亡リスクの低下!

2017年の研究では、18カ国の35歳から70歳の13.5万人を対象に、食事の記録を行い死亡リスクの関連性を調査していますが、糖質の摂取量が多いグループは少ないグループに比べて、死亡リスクが28%も高くなっていました

それと同時に、脂質の摂取量が多いグループは少ないグループに比べて、死亡リスクが23%低くなっていました


脂肪や油は良くないイメージがありますが、実際には、悪い油が良くないだけで、良質な油はしっかり摂取した方が死亡リスクも低くなります。


高脂肪かつ低糖質の食事を心掛けることによって、健康を保って老化を防ぐだけでなく、運動のパフォーマンスを向上させる上に死亡リスクも低くなるのではないかと考えられます。


問題なのは酸化した油や加工肉などです。

体に悪い脂肪が多くて糖質も多い食事が危険です。


そうではなく、良質な脂肪はしっかり食べた方がいいです。

例えば、サバ缶などでもいいと思いますが、良質な脂肪をしっかり食べるようにしてください。


身体に悪い脂肪

身体に悪い脂肪は飽和脂肪酸です。

動物の肉や植物油に含まれる油で、摂りすぎると心臓病のリスクが上がってしまいます。


トランス脂肪酸も良くない油です。

いわゆるマーガリンですが、野菜由来の油に水素を添加して無理やり個体にしています。

基本的に、常温で固体の油は、体に悪い油が多いと考えてください。

特に、常温で固体の脂を無理やり人工的に作っている場合には危険です。


トランス脂肪酸はゼロにして、飽和脂肪酸も極力減らしてください。


身体に良い脂肪

中鎖脂肪酸(MCTオイル)というものが流行りましたが、これは長鎖脂肪酸と比較すると半分程度の分子量になっており、体内での分解消化が早くエネルギーになりやすいです。 

そのため、ケトジェニックダイエットとは相性がいいと言われています。


基本的には、野菜やナッツに含まれている常温で液体の油が良い油です。

一価不飽和脂肪酸であれば、オリーブオイルやアボカドの油です。

多価不飽和脂肪酸であれば 、植物や魚由来の油です。


オメガ3が体にいいと言われますが、魚由来の油をしっかり摂ると、インスリンの値を改善したり血糖値を改善したりしてくれます。


ですから、ケトジェニックダイエットで積極的に摂る油は、オメガ3脂肪酸とDHA や EPA のような青魚に含まれる脂肪です。

このような良質な脂肪を摂取カロリーのメインにして、糖質を減らしてタンパク質を適量にするのがケトジェニックダイエットの基本です。


人間の脳はほとんど脂肪の塊です。

脳機能を改善したり食欲を適正に保つためには良質な油が欠かせないわけです。


ここから先は、そんな良質な油をより具体的に紹介しつつ、ケトーシス状態に入る方法について解説していきます。

ぜひ続きもチェックしてみてください。