あなたは、心や身体のケアのために、どんな習慣を大切にしていますか?


今回は、効果的な入浴法についての質問をもとに、サウナの科学的な効果と正しい入り方についてまとめさせてもらいます。


Q. 体の疲れや心の疲れを取るための効果的な入浴法について教えてください。


僕は基本的にはサウナと同じようなお風呂の入り方をしています。

お風呂の温度は少し高めにして、入浴剤などは入れませんがアロマオイルを数滴垂らします。

入浴剤の効果というものは肌から入ってくるものではなく、その効果の大部分は香りによるものです。


この香りが精神的な部分に与える効果はたくさんあります。

例えば、血圧を下げる効果やストレスを発散させる効果があるヒノキの精油を使っています。


僕は少しのぼせる手前ぐらいまで湯船に浸かります。

湯船から出たら、シャワーを思い切り冷水にして首の後ろの部分に30秒ぐらい浴びます。

それからもう一度湯船に浸かります。

この体の芯まで温めて表面を冷やすということを繰り返すと、風邪や各種感染症に感染するリスクが半分ぐらいになるということも言われています。

免疫力が上がるだけでなく痩せやすい体になるというメリットもあります。


以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。




サウナで得られる意外な8つの効果


サウナにどれぐらい入ってどのようなタイミングで出たらいいのか、水風呂にはどのように入ったらいいのか、水風呂に入った後にしばらく休む外気浴の時間がなぜ重要なのかなど、サウナにはどのように入れば科学的に最も効率が良く、どのような効果が得られるのかというサウナの科学について今回は紹介したいと思います。


そんなサウナについてのおすすめの本であり今回の参考文献でもある本を紹介しておきます。

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医者が教えるサウナの教科書――ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか?


メリットその1 :脳の疲れが取れる

メイヨークリニックの研究を見てみると、ほとんど毎日のようにサウナに入る人と週に1回しかサウナに入らない人を比べてみたところ、軽度の認知障害になってしまうリスクがサウナに入っている人は66%も低くなり、心筋梗塞のリスクも52%も低くアルツハイマー病も62%低くなり、うつ病などの精神疾患にかかるリスクも77%低くなるということが示されています。


メリットその2 :決断力と集中力が向上する

サウナの2つ目の効果として決断力と集中力が向上するということもあるようです。


脳の活動の状況を測定する脳磁図検査(MEG:magnetoencephalography)を使って、サウナに入ることによって人間の脳にどのような変化が起きるのかということを調べる研究も引用されていてかなり興味深いものでした。


それによると、サウナに入ることによって人間の脳波の動きが正常化したということが示されています。

人間がリラックスしている時に出るのがα波ですが、周波数でいうところの8ヘルツから13ヘルツの間の脳波のことをα波と言います。

ただ、この8ヘルツから13ヘルツの間は結構幅があり、一般的に正常なα波としては10ヘルツぐらいだとされています。その辺りが最もリラックスできていて良い状態だということです。


サウナに入るとそのα波が10ヘルツに近づいてくるということです。

α波が正常化して脳がリラックスできるということが起きて、それにより頭の回転が速くなります。


メリットその3 :アイデアやひらめきの力が向上する

続く3つ目のメリットとしては、アイデアやひらめきの能力が向上するということがあります。


先ほどの脳磁図検査を使った研究によると、サウナに入った後には脳の右側の頭頂葉の一部にβ波が増加していたという結果が確認されています。


このβ波は周波数としては14ヘルツから30ヘルツの脳波のことで、これが増加するということはその部分が活動状態や緊張状態にあるということになります。

頭頂葉がどのような働きをしているのかというと、感覚を認識したり感覚認識情報の分析を行っています。

右利きの人の場合ですが、右側は例えば音楽や空間把握、発想などを操っていて、逆に、左側は論理的な思考や計算や言語などを操っていると言われています。


つまり、サウナに入ることによって感覚や情報を処理する能力が高まり、特に、音楽や空間把握能力に関わる能力や発想力などが関わる部分が活性化していたということです。


メリットその4 :感情が安定する

更なるサウナの効果としてはサウナに入ることによって感情が安定するという効果も示されているそうです。


ですから、感情のアップダウンが激しかったり、最近なんとなくイライラするというような人はサウナに入るのはいいのかもしれません。


先ほど紹介したようにサウナに入ることによってα波が正常化されリラックス効果が生まれ、それによって自律神経が整ってくるのではないかと研究者は言われているそうです。


感情の不安定さの要因としてはホルモンバランスやストレスなどいろいろなことがありますが、それらを抑えてくれるのがサウナに入ることによって出てくるα波によって得られる効果なのではないかと言われているわけです。


メリットその5 :睡眠の質が改善する

サウナに入ると短時間で深い睡眠を得られるようになるという研究があります。

日中の眠気も防いでくれて、それによって仕事や勉強への集中力も高まります。

2019年の研究では、サウナに入ることで75%の人に睡眠改善が確認されています。


DPG(Distal-proximal skin temperature gradient):体の中心部の深部体温と末梢体温の差が大きくなればなるほど人は眠くなると言われています。

寝転がることによって眠くなるのも、体が横たわると末梢にあった血流が心臓に戻り熱を持って循環し、末梢が温まり、深部体温が低下するからです。


サウナに入ることでこれと同じことが体に起きているということです。

深部体温の低下と副交感神経の活性化により末梢の血流が増加します。


メリットその6 :感覚が敏感になる

サウナに入ることで味覚や触覚嗅覚などの五感が敏感になるという研究もあります。

感覚を司っている右側頭頂葉の一部が活性化すると言われています。


例えば、この頭頂葉を損傷すると、自分の手足がどこにあるのかよくわからなくなるため目をつぶって服が着られなくなるそうです。

その頭頂葉が活性化するわけですので、サウナ後の食事は味を強く感じるとも言われています。


温熱効果による血流の上昇と筋肉のリラックスが得られるという研究もありますので、肩こりや腰痛、眼精疲労などにも効果は期待できます。


サウナに入ることによって炎症が減って活性酸素が減少するという研究もあります。

サウナに入ると心拍数が通常の2倍程度、心臓のポンプ機能は70%上昇するそうです。

さらに、水風呂に入ることにより、末梢の血液が体の中心部分に集まり深部血流が増加し、脳も深部血流の領域なので、脳の老廃物も回収されるということです。


メリットその7 :肌がきれいになって痩せやすくなる

労働経済学者ダニエル・ハーマンメッシュ教授の研究で、外見による男性の生涯収入の差は、およそ27,000,000円と言われています。


肌が綺麗な方が能力が高く思われるとか魅力が高くなりますので、肌をきれいにすることはとても重要なことです。

そのためには、もちろん体の内側からのスキンケアが重要になるわけですが、サウナに入ることも役に立つようです。


お風呂とサウナの違いは顔を温めることができるかどうかです。

顔を温められるのはサウナの特徴で、お風呂では首から上は温めることが難しいです。


サウナに入ると甲状腺ホルモンが増加し、代謝が上がり痩せやすい体質になるとも言われています。

甲状腺は首の前のあたりにある臓器で、交感神経を活性化して全身の代謝を活性化してくれます。


さらに、サウナにより日中の行動量が増えるので間接的にダイエットになるという研究もあります。

断食で痩せやすくなるのは、16から18時間程度の断食で体が飢餓状態を感じ、脂肪(貯蓄分)を燃やすモードに切り替わるからです。

この切り替えを司っているのが甲状腺ホルモンです。

この甲状腺ホルモンの増加が、サウナに入ってから20〜30分後にも現れるそうです。


メリットその8 :免疫力が向上する

1990年ウィーン大学が行ったサウナと感染症に関する研究によると、サウナに入ることでヒートショックプロテインが活性化され、免疫細胞が修復されるということも確認されています。


50人の対象者を25人ずつに分け、週2回以上サウナに入るグループと、サウナに入らないグループに分けて風邪の罹患率を半年間調査しています。

その結果、サウナに入る人はそうでない人に比べ約50%も風邪にかかりづらかったということです。

最初の3カ月間は、風邪をひく確率はあまり変わらなかったということですから、3ヶ月以上継続することで効果が出ると考えることができます。


以上、大きすぎるサウナのメリットでした。

ここから先はこれらの効果を引き出すための科学的に正しいサウナの入り方について解説していきます。

ぜひ続きもチェックしてみてください。