人生や世の中を変えるようなアイデアはどうすれば閃くと思いますか?
今回は、収入を増やしたいフリーターの方の相談をもとに、習慣的思考を抜け出してイノベーションを作り出すための方法について解説させてもらいます。
Q. 26歳のフリーターです。まず月+1万円増やしたいと思い、タダで売れるものを探しているだけで数ヶ月経ちました。筋トレと散歩は毎日やっていますが何を改善すればいいのでしょうか? 勉強してるつもりになっているだけの気がしています…
月にプラス1万円は結構難しいかもしれません。
イノベーションや自分の人生を変えたいのであれば、小さな改善よりも何かが10倍変わる改善を考えた方がいいということがわかっていますので、次にプラス1万円ではなく10万円と考えたらいいのではないでしょうか。
できるところから始めるべきではありますが、できるレベルの成果を求めるということではなく、大きなレベルの成果を求めて、そのために何が必要かと考えると頭も使うようになります。
小さな変化を求めるとありきたりなことばかりを考えてしまい、かえってうまくいかないという場合もあるものです。
ですから、自分のできるところから始めてプラス1万円で考えてうまくいかないのであれば、10万円であればどうすればいいのだろうかと考えると、新しい発想も出てくると思います。
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
革新的アイデアを生むには習慣的思考を続ける必要がある
習慣化はとても大切ですが、決して万能ではありません。
習慣に頼らない方がかえってうまくいくケースもあるということは研究によって示されています。
例えば、今までなかったものを生み出すようなイノベーションを起こしたい時には、習慣的思考は邪魔にしかなりません。
習慣的思考にとらわれずに革新的な思考を生み出す方法を紹介します。
「2本の紐とペンチ」問題
部屋の天井から2本の紐がぶら下がっています。
この2本の紐は両手を伸ばしても届かないぐらいの距離にあります。この2本の紐を結んでくださいという問題です。
片手で紐を掴んだままでは、もう一方の紐に手が届かない状態です。
結ぶための道具が置いてあります。ペンチや接着剤やドライヤーなどたくさんあります。
皆さんはどう考えるでしょうか?
普通に考えるとペンチは切るものですから結ぶことに繋がりません。
習慣的思考から抜け出せる人はこの問題に簡単に答えられる人です。
答えは、ペンチを片方の紐の先に結んで振り子のようにして、もう片方の紐を持っている自分に近づいてきたところを掴んで結びます。
このように、普通は切る道具を重りとして使う発想が出せるか? ということです。
道具も概念も普段とは違う使い方で物事を考えることが、習慣的思考から抜け出して物事を考えることができます。
行動は習慣化できるようにするべきですが、思考は意図的に習慣から抜け出せるようにしておく必要があります。
新しい問題を解決したり、世の中にないモノを生み出す時には既存の習慣的思考(=専門知識)は邪魔になります。
スティーブ・ジョブズも専門知識は無く、専門知識を持ったスティーブ・ウォズニアックという相棒がいたことで革新を生み出したとも言えます。
これによって業界の常識にとらわれず新しい思考を持ち続けることができたと考えられます。
習慣的思考から抜け出すことは難しいですが、専門知識を持った人と独創的な発想ができる人が組んだ時に革新的なものが生まれるという内容のおすすめの本があります。
また、世の中でイノベーションを起こしたと言われている会社もものまねをしているだけということにも気づけて、習慣的思考を抜け出す勇気を持てるような本もあります。
自分たちは反逆の戦略者たちのような根本的な施策を打ち出さなければならないと思うとメンタルが強くなり一歩踏み出すことができると思います。
DISRUPTORS 反逆の戦略者――「真のイノベーション」に共通していた16の行動
習慣的思考から抜け出すにはどうすればいいのか?
水墨画の実験があります。
画家の方に、何もなくただ描いてもらった場合と、素人がいくつか点をデタラメに打っているところに、その点を活かして描いてもらった場合、どちらが想像的な絵が描けるかという実験です。
結果は、素人がでたらめに打った点を活かした方がより創造的でした。
つまり、何もない状態で普段どおり描いたときよりも、ノイズを利用しようとすることで、いつもと違う絵が描けるということが起きました。
普段と違う制限を受け入れて利用することで創造性は膨らみます。
例えば海外に行ったりいつもと違う環境に身をおくことも同様です。
専門知識がないとアイデアを実現することはできませんが、専門家の危険性は枠にとらわれて創造性が低下することです。
知識を手に入れるときは、創造性を広げることも意識することが大切です。
選択肢が多ければいいというわけではなく、自分が持っている限られたものに目をむけて創造力を発揮することが重要です。
ひとつ簡単な思考法を紹介しておきます。
半事実的言明というものですが、「What if~/もし~だったら」と、あり得ない世界を想像すると習慣的思考から脱却しやすいということがわかっています。
あり得ない状況を想像してそこからアイデアを生み出すようにすると創造性を発揮しやすいです。
アイデアを広げる時とアイデアをまとめる時の思考法
アイデアを広げる時と広がったアイデアをまとめる時では考え方を変える必要があります。
アイデアを広げる時には「足し算的思考」を使ってください。
自分が今持っているものや揃っている状況に足し算でアイデアを考えます。
例えば、雨が降っている時に傘をさしているけれどバックが濡れるというのであれば、その時足し算的思考であれば、そのバッグを覆うカバーがあればいいのではないかと考えたりします。
今あるものに足していく思考法です。
そしてたくさんのアイデアが出たら、今度はアイデアを磨き上げていく必要があります。
よりスマートで魅力的なアイディアに仕上げていくためには、逆に引き算的思考で考えるようにしてください。
これは減らしていく考え方です。
例えば、雨が降ったら傘をさすというのではなく、もし雨が降らない世界ができるとしたら、どのようにしたら実現できるだろうかと考えます。
あるいは、もし雨が降っても誰も傘をさしていないとしたら、その人達はどのようなことをしているだろうかと考えることもできると思います。
引き算的思考で考えるとアイデアが磨かれていきます。
これはDaiGo師匠がDラボの前身のニコニコを始めた時も使った方法です。
当時のニコニコでは、最も視聴者を獲得できると言われていたのはゲストを呼ぶ放送と漫画やゲームの解説や実況の番組でした。
これを足し算的思考で取り入れることもできました。
ですが、その時に引き算的思考で考えました。
「もしゲストを誰も呼ぶことがない番組にするとしたら何ができるだろうか?」
「もしカメラやマイクを使わないとしたらどんな放送ができるだろうか?」
「もし自分が好きな時にしか放送しないスタイルで成功できるとしたらどんな放送だろうか?」
そう考えてたどり着いたのが当時のニコニコの放送スタイルでした。
「もし世界中好きなところで仕事をしているとしたらどんな方法を使っているだろうか?」
「それを実現するためには今何をするべきか?」
と引き算的思考で考えて、今のようにどこにいても仕事ができるようになりました。
これは様々な技術革新が進んでいる現代においては本当に重要な考え方だと思います。
引き算的思考で自分の理想的な生活を考えてみてください。
引き算的思考で創造性を発揮するからこそ解決策が見えてきます。
それに気づかなければずっと今と同じ場所にいるしかありません。
自分の人生を作るための始まりは創造性です。
自分が思いつけないようなことは叶いません。
自分の想像力以上の人生はありません。
ここから先は、さらに人生やビジネスでのチャンスをつかむための習慣的思考を抜け出す方法について紹介させてもらいます。
ぜひ続きもチェックしてみてください。
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