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一問一答「あなたが絶対に結果を出したいタイミングはどんな時ですか?」【超本番力】

2022/05/31 12:45 投稿

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あなたが絶対に結果を出したいタイミングはどんな時ですか?


テストや試験での本番、プレゼンの本番やスポーツでの試合、自分にとって重要なタイミングは色々とあると思います。

勉強やスポーツだけでなく、可愛い女性に緊張して声をかけることができないとか、本当は良いアイデアがあるのに他の人の前で発言することができないということもあると思います。

そこで本来のパフォーマンスを発揮するための心理学について、大切な本番になると緊張して食事も出来なくなってしまうという方の相談を元に解説させてもらいます。


Q. 大事な時は本番になると緊張して食事もできなくなってしまいます。どうすればいいのでしょうか?


例えば、ゴルファーであれば、ほんの数メートルのパットで何億という賞金が決まるという瞬間があります。
そんな時に緊張しすぎて筋肉が動かなくなるというイップスという現象があります。

緊張しすぎて本来の力を発揮することができないということは、スポーツでも勉強でもあるものです。

こういった緊張や不安を乗り越えるにはどうすればいいのかということは、様々な研究からもわかるものです。


一番簡単な方法としては、自分の不安を言葉にするのがいいと思います。

例えば、自分の不安は0点から100点でどれぐらいなのかということを採点するだけでも、自分の不安を客観的に見ることができて、緊張が落ち着いたりします。

自分が今どのような不安を感じているのかということを言語化して、紙に書き出してみるのもいいと思います。


以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。




なぜ緊張で動けなくなるのか?


誰でも緊張してしまい本番に力を発揮できないということがあるかと思います。


本番になると緊張してしまうとか、いつも本番になると凡ミスをしてしまうとか、スポーツでも、練習ではもっとパフォーマンスを発揮することができるのに本番になるとミスをしてしまうということがあるのではないでしょうか。


最近の研究ではチョーキングは損失回避により起きるのではないかと言われています。

損失回避とは、ダニエル・カーネマンの『ファスト&スロー』を読んだことがある人はわかると思いますが、損をするのが嫌だという感覚で、小さな損失を恐れて大きな得を得るチャンスに手を出すことができない人のことを損失回避レベルが高いと言います。


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ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか? 文庫 (上)(下)セット


過去の研究によっても、この損失回避レベルが高い人ほどチョーキングの現象を起こす可能性が高いということも分かっています。

このような人たちは、「勝ちたい」という気持ちよりも、「負けたくない」という気持ちの方が大きくなってしまい、そうなると自分の行動を止める方向にメンタルが向かってしまうので実際に行動が止まってしまうということです。


実際に脳をスキャンしてみると、損失回避レベルの高い人は、脳の線条体という人間の運動機能に関与する部位の活性度が低下するということもわかっています。

つまり、失敗したくないと思うと僕たちは本当に体が動かなくなるということです。


リアプレイザル(reappraisal:再評価・再鑑定)

カリフォルニア工科大学の研究で36人の男女を対象に行なった実験があります。

全員の損失回避レベルを測定した上で、勝てば50ドルもらえる/負ければ50ドル払うという確率的にはフェアなゲームを行ってもらいました。


その結果、やはり損失回避レベルの高い人ほどパフォーマンスが低くなったということです。損失回避レベルが高い人はフェアな状況であっても緊張に弱くなってしまうということです。


このカリフォルニア工科大学の実験では、勝てば50ドルもらえる/負ければ50ドル払うというゲームを行うときに、参加者たちを2つのグループに分けました。


普通にゲームをしてもらったグループと、「自分はゲームに参加しただけで既に50ドルを手に入れていて、その50ドルをキープするのか、それを取ったり取り返したりするゲームだと考えてください」と伝えて参加してもらったグループです。


つまり、普通にゲームをしてもらったグループと防衛戦だと思い参加してもらったグループで、どちらの方が緊張に負けることがなかったのかということを調べたものです。


これは、リアプレイザルというテクニックを使っています。


すでに自分は50ドルを手に入れていて、負けたところでそれを取られるだけで損はしないと考えて、防衛戦だとリフレーミングすることにより、そのグループは明らかにパフォーマンスの低下が起きることなく、かなりのレベルの改善が確認されています。


この研究では、被験者の皆さんの皮膚反応も調べています。ガルバニック皮膚反応というストレス反応などを測る時に使われるものです。

それによってもストレスレベルが下がっていることがわかっています。


スポーツの場合であれば、自分がすでに勝っているところを想像して、これは自分のポジションを維持するための勝負だと考えることによってチョーキングは防ぐことができます。


資格のテストの場合であれば、そのテストをすでに自分はクリアしていて、その持っている資格を維持するためのテストだと考えるリアプレイザルを行なってください。

たったこれだけのことでも緊張感が薄れてパフォーマンスを発揮することができるようになります。


これはデートで緊張している時も使えます。

大事なデートで緊張してしまうのであれば、まずは、緊張している自分を自覚してください。

そして、自分に対して緊張している理由を問いかけてみてください。それに対して、緊張している理由をポジティブに変換して答えるようにしてください。


例えば、自分は今緊張しているということを自覚して、自分に対してなぜこんなにも緊張しているのだろうかと問いかけます。

デートで失敗したら嫌だからそれが怖くて緊張しているとしたら、それをポジティブに変換して、それは相手にいいところを見せたいと思っているからということで、つまりは相手のことを好きだからと変換することができます。


緊張して自分の心臓がバクバクしているような感覚や手に汗をかいてしまうような普段と違う感覚をパニックととらえるのではなく、リアプレイザルで再評価して、こんなにドキドキしているということは自分は相手のことが本当に好きなんだとポジティブに捉え直すことができるようになります。

簡単なことのように感じると思いますが、このひとつのステップを踏むだけで緊張のピークは過ぎていきます。

この対策をすると余計な緊張が取れてデートはもっと楽しいものになるはずです。

これがもっとも手近で簡単なテクニックです。




本番に強いメンタルづくり


DaiGo師匠の質疑応答では、本番に弱くて困っているとか、本番になると緊張してしまい本来の力を発揮することができないというようなことで悩んでいるというような相談をよくいただきます。


本番に強いメンタルの基礎としてはやはり瞑想です。

1回20分から25分ぐらいの瞑想を8週間程度続けると、不安やうつが減少したり、ストレスに強くなったりストレスが改善したりする上に、脳の構造自体が変わり集中力が高まるとか、新しい知識から新しい情報を思いついたり、学んだり身につけたりしやすくなったり、感情も安定しやすくなるなど様々な効果があります。


瞑想により基礎的なメンタルの強さが身に付きますので、本番力を身につけたいとか自分のメンタルを強くしたいというのであれば、最初にやるべきことはおそらく瞑想です。


MAP(Mental and Physical)トレーニング

ラトガース大学の研究で、瞑想は軽い運動とセットにすると効果がより高くなるということがわかっています。

最初から20分とか25分の瞑想をしようとするとなかなか難しいと思います。

ですから、最初はまず5分から始めてみてください。


ポイントとしては、瞑想を行ったら、それと同じだけの時間を使って散歩をしてください。

家の周りの公園を散歩してもいいと思いますし、今は自粛中ですから、家の中を歩いたり階段の上り下りでもいいと思います。

とにかく、瞑想を行った時間と同じ時間だけ軽い運動を行うというのがポイントになります。


20分の瞑想を行い20分の運動をするというだけでも、かなり人生が変わってくると思います。


瞑想は、できるならば先ほど紹介したような毎日20分から25分の瞑想を8週間は続けて欲しいものです。

瞑想にはまだまだ沢山の効果もありますし、効果的な瞑想の方法も色々とあります。それらを組み合わせるとより効果的になったりもします。


20分の瞑想たった1回で本番に強くなる!

20分の瞑想をたった1回行うだけで本番に強くなるという研究があります。


2011年のインド医科大学の研究で、32人の男女を対象に、人が緊張しやすくなる作業の前に20分のガイド瞑想を行なってもらったところ、瞑想を行った人たちは本番の緊張に強くなったということが確認されています。

しかも、瞑想を行ってから本番に取り組んでもらったところ、瞑想を行わなかった人たちに比べて、高いスコアを出すことができたということです。


ですから、20分の瞑想をたった1回行うだけでも、本番の緊張に強くなるということです。

皆さんも、緊張してしまう本番の前には20分間の瞑想をしてみてください。




恐怖さえも乗り越えるメンタルスキル



『恐怖を飼いならす(Mastering Fear)』という本があります。

これはBrandon Webbさんという方が書かれたもので、この方はもともとネイビーシールズに所属していたスナイパーの方で紛争地帯で実際に戦っていました。


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Mastering Fear: A Navy SEAL's Guide


スナイパーの人は長時間同じ場所で同じ姿勢で待機する必要があったり、当然間違えた判断をすると自分が狙われて命を失うこともあります。

ですから、メンタル的な強さもかなり必要ですし忍耐力も非常に高くないとできない仕事です。

彼が現場で一番役に立ったのは恐怖心を乗り越えるためのメンタルスキルだったそうです。


一瞬の迷いや間違いが命を落とす結果に繋がるような現場で戦っているので、非常にわかりやすく短いステップで自分のメンタルを最速でコントロールする方法がたくさんあります。


ネイビーシールズで教わるメンタルスキル

ポイント1 :自分が恐怖を感じているということに気づく

ポイント2 :恐怖の方向性を変える

たったこの2つをするだけだそうです。


この方が言うには、恐怖心に打ち勝とうとする時には別に強い男になろうとしたり自分のテンションを高めるというようなことは必要ないそうです。

恐怖というものは自分の内側で勝手に出てきているものであり、頭の中で行う会話だと彼らは教わるそうです。


恐怖心というものは本来はそれを感じたとしても、その恐怖があるからこそ頑張ることもできるはずなのに、その感情が頭の中で会話を始めてしまうとやばい状態になってしまいます。

ですから、その会話の方向性を変える方法を彼らは学ぶそうです。


確かにこれは何となく皆さんもわかることだと思いますが、意識してしまうと余計に失敗してしまいやすくなるものです。

自分の恐怖心や頭の中で行われている会話に気づいて、それを変化させていくというのが彼らが教わるテクニックです。


「脳内会話」が始まったら・・・

どうすればいいのかと言うと、彼らはこのような頭の中で沸き起こる脳内会話を現実的なステップに変換していくそうです。

現実的で使える形に変えていくということです。


例えば、本番直前になり緊張してしまい、「緊張すると失敗してしまう」という脳内会話が始まったとしたら、緊張したからといって必ず心配するわけではないと考えます。

世界中の偉大な成功者やスポーツ選手であっても、本番の前に緊張するのは当たり前で、そんな緊張している中でもパフォーマンスを発揮することができたり、緊張しているからこそ本来以上の力を発揮することができる場合もあるだろうと考えます。


そこから、緊張している中で失敗する場合と成功する場合の違いは何だろうと考えます。

緊張して物事が手につかなくなったり何をすればいいのかがわからなくなると失敗するのであれば、自分が緊張してもできるようにステップに分けておこうとしたり、いつも通りにステップを踏んでいけば失敗しようがないと考えられるように、自分の中での脳内会話を変換していきます


このようなことをするだけでいいと元スナイパーの方は教えられているそうです。


彼はいわゆる酒場にいるバウンサー(用心棒)やガードマンの指導なども行なっているそうですが、調査によると、このような現場で起きるトラブルの98%は脳内会話のコントロールにかかっていると言われています。


自分に対して質問を投げかける

そう言われても実際に使うのは難しいと感じる人もいるかもしれませんが、人間は自分に対して上手に質問を投げかけることができるとメンタルコントロールができます。


例えば、勉強しようと思ってもなかなかやる気が出ないという時であれば、頭の中で「自分は勉強もできないダメなやつだ」と思ってしまう場合もあるかもしれません。

このような場合には、よくありがちなのは「自分はできる!」と自分に言い聞かせるということをしがちですが、できる人は自分はできると言い聞かせないので、自分はできないかもしれないという感覚がどんどん染み付いてしまいます。


逆に、脳内会話が上手い人は自分に対して質問を投げかけます。

「自分はできる!」ではなく「自分はその勉強ができるだろうか?」と質問形式にします。

そうすると、「普通にすればできるだろうけれど、このようなことが起きたらできなくなってしまう可能性もある」というような答えが返ってきて、であれば、スマホをいじり始めたら勉強が進まなくなってしまう可能性があるのでスマホを遠くの部屋に置いて勉強を始めようとなったりします。


このように自分に上手に質問を投げかけることでメンタルをコントロールすることができるようになります。

そういう意味では、脳内会話をうまくコントロールするためには、その脳内会話がポジティブな方向に向くように自分に対して質問を投げかけていくというのがいい方法になります。


ちなみに、緊張や不安で日常生活に支障が出ている人向けの自分でできる行動療法としては、どちらの本が参考になると思います。

TIBzdBOAGFcV3AuS_FPmYNXRD2bttwbnTwDonZpZ

敏感すぎるあなたへ 緊張、不安、パニックは自分で断ち切れる


ここから先は、さらに皆さんが本来のパフォーマンスを発揮するための方法と、プロのスポーツ選手を対象に調べた研究などを参考に、それを具体的に日常生活に活かすための方法を紹介させてもらいます。

ぜひ続きもチェックしてみてください。

 

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