最近、心が動いた瞬間はどんなときでしたか?
日常のコミュニケーションの中で、誰かに自分の思うように変わって欲しいと感じることはあると思います。
彼氏に変わって欲しい
奥さんに自分の言いたいことをわかって欲しい
旦那さんを説得したい
子供を狙った方向に動かしたい
上司に認められたい
部下を動かしたい
面倒な人を上手にコントロールしたい
様々な場面で人は他人を動かしたいと考えます。
今回は、初対面の人や目上の人と話すのが苦手だという方の相談をもとに、日常生活で使えるプロパガンダについて解説させてもらいます。
Q. 初対面の人や目上の人と話すのが苦手です。どうすればいいのでしょうか?
目上の人と話す時に恐怖心や不安が募るのは、自分がその人の心をつかむにはどうすればいいのかということをわかっていないからです。
コントロールできるという感覚が強ければ強いほど、自信を持って積極的に行動ができるようになるはずです。
そういう意味では、どうすれば上の人を動かすことができるのかという方法を勉強してみるのが強みになると思います。
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
The Institute for Propaganda Analysis(IPA)による7つのプロパガンダ手法
情報による大衆操作の研究をもとに、これをどのように日常生活に活かすことができるのかということを踏まえて、人を操る話し方について解説させてもらいます。
2017年にオターバイン大学の心理学教授ノアム・シュパンサー博士が、IPA(プロパガンダ分析機構)の研究をもとに、有能なプロパガンディストがよく使って共通している手法を導き出してくれています。
これは自分の生活にどう使えるか、人間関係から恋愛関係、仕事上、どう使えるか考えながら読み進めてみてください。
人を動かすためのおすすめ
これはDaiGo師匠がテレビに出ようと思った時にとても力を入れて勉強した本です。
テレビというものは一対多数です。元々歴史を見ても、いわゆる独裁者はテレビやラジオ、映画などといったメディアを使って大衆をコントロールしようとしていました。
ということは、自分がテレビに出るときにはその技術に時代や国を動かすレベルの話術や何かしらの秘密があるのであれば、テレビでそれをすることができれば自分は大きな影響力を持つことができるし、先々テレビがなくても自分のやりたいことができるようになるだろうと考えました。
このおかげで今があります。
ですから、結局ビジネスをする上でも出来るだけ多くの人を狙った方向に動かすということができないと、消費者の心も掴むことができないわけです。
そのためにもこのプロパガンダの技術の使い方を知っておくことが重要になります。
そんなテクニックを紹介してくれている1冊です。
そして、最もプロパガンダが危険な方向に使われるのが今のような戦争中です。戦争中のプロパガンダの特徴について解説している本も紹介しておきます。
これは別に戦争だけの話を書いたものではありません。現代であればどのように使うことができるかと考えることもできます。
今の日本の世の中で起きる問題も、このプロパガンダの視点で考えると見えてくるものもあります。
①ラベリング
これはよく使われる手法ですが、自分に敵対する勢力に対して「詐欺師」「インチキ」「暴君」などネガティブなニックネームをつける方法です。
相手の名声や業績を傷つけるために最も有効な手法だと言われています。
逆に言うと、皆さんが日常の中で批判されるのはともかく、ネガティブなニックネームを付けられた際にはちゃんと否定しておく必要があります。
これはキャッチコピーの基本ですが、良い方向にも悪い方向にも使えます。
人間は「思い出しやすいもの」「記憶に残りやすいもの」を真実だと思い込みやすい性質があります。
手に入れやすい情報や思い出しやすい情報が真実だと思い込んでしまいます。
例えば、「天才東大生●●」と言われた時に、その人の名前は忘れてしまっても「天才東大生」というフレーズは覚えています。
これは良い方向にも悪い方向にも使えます。
誰かを人に紹介する時にいいニックネームを添えて紹介すればみんなに覚えてもらいやすくなりますし、ネガティブなニックネームをつければ、相手を貶めることもできます。
ラベリングされた時の対処法
もし皆さんがこのラベリングをされた場合には、否定すると同時に相手をラベリングしてください。
「批判者の知性」といって、人は物事を否定している人の方が頭が良さそうに思ってしまいます。
ですから、ラベリングされたらエビデンスがある否定をした上で、相手をラベリングしてください。
自分に貼られたラベルを説得力をもって剥がして、ちゃんと否定すると批判者の知性によって皆さんのイメージは高まります。その瞬間に相手にラベリングをするわけです。
②輝ける一般化
「慈善活動」「善行」「道徳」「大義名分」などにまつわる言葉を自分の支持している考えや主張に結びつける方法です。
例えば、アメリカの選挙であれば、トランプ氏とクリントン氏の大統領選挙の際にトランプ氏は次のようなキャッチコピーを作って自分に結びつけていました。
「Make America Great Again(偉大なアメリカよ、再び)」
このコピーは当時のアメリカ人たちの想いをとてもよく表していました。
国力を低下させてしまっているアメリカのパワーをもう一度取り戻すという端的なメッセージです。
多くの人々に感情的につながっているフレーズを用いることで、そこにあるイメージと自分の目的を結びつけます。
ちなみに、無意識にこれを使う人はパーソナリティに問題があるという研究もあります。
自分の大学のチームが勝利した時には「俺たちは勝利した」と言い、敗北した時には「彼らは負けた」と言います。
人は勝者との結びつきを強めたい、敗者との結びつきを弱めたいという思いが本能としてはあります。
パーソナリティに問題があるとこの差が激しくなります。
人はより大きな大義名分に自分も参加したいと思ってしまいます。
人は自分がすばらしい集団に所属していると思いたいわけです。
相手が綺麗事と自分を結びつけようとしていると感じたら気をつけてください。
多くの人が感動するような逸話やストーリーはメモしておいてください。
特に、古典は時代を超えて多くの人が感情を揺さぶられるストーリーがたくさん含まれています。
科学的には根拠がないとかエビデンスがないものには興味がないという人もいると思いますが、それはもったいないです。
そこには輝ける一般化をするための有能なストーリーがたくさん散りばめられています。
自分が人を説得したいと思う時には、そんな逸話やストーリーを上手く使ってください。
人の心を動かす逸話やストーリーのためのおすすめ
神話の研究で有名なジョーゼフ キャンベル博士の著書です。
世界同時多発的に様々な神話や物語が生まれていますが、大体同じようなヒーローが出てきて同じような敵と戦い、同じような苦労を重ねて同じような話が展開されています。
人の心を打つストーリーというのは人間の脳の中に元々存在しているのではないかという理論を基にストーリーテリングを学ぶことができます。
特にこちらの本は文庫本で読みやすいと思います。
事実かどうかはわからない話が多いです。
それでも現在まで残っているのは、みんなが信じたい何かがそこにあるからです。
輝ける一般化をしやすいストーリーがあります。
個人化された一般化
さらに、相手が信じている信念のようなものがわかったら、それに合わせて輝ける一般化をアレンジするとより強力になります。
例えば、相手が「変化と成長」を一番の信念だと思っているとします。
自分だったらどのように表現するか考えてみてください。
・・・
・・
・
相手の信念と同じカテゴリーにある輝ける一般化を使ってください。
「変化と成長」を自分の信念だと考えている相手に対してであれば、変化と成長を経て人生が変わった人のストーリーであったり、変化や成長ができなくて苦しんでいた人たちが、どのようにして変化と成長を受け入れ人生を変えていったのかというストーリーを交えて説得してください。
③転移
自分の意見を広く伝えるために、恩恵を受けている人や場所を使います。
自分の意見に説得力を持たせるために、すでに説得力を持っている人の言葉を引用したり、その人が講演する場所やゆかりの場所を利用する方法です。
過去の有名なプロパガンディストは、自分が発言をする際に、わざわざ有名な教会の前で行うことが多かったそうです。
人は誰でも権威と繋がりを持ちたいと考えます。
権威と繋がりがあるものを好む性質があります。
「王室御用達」という言葉が好きだったりします。
「モンドセレクション」もお金で買えると知っているのに、なぜかついつい気にしてしまいます。
この影響を軽視する人も多いですが、実際に世の中を動かしている人はこれをかなり気にしています。
自分の意見に重みを持たせたいのであれば、権威との関連付けを意識してください。
多くの人は「みんながしている」ことに興味を持ちます。
そこには理由があるに違いないと無意識に考えます。
これとまったく同じで、新しい意見を多くの人に定着させたいのであれば、すでに大勢の人に定着している偉人の考えを引用したり、その人たちに関わりのある場所を使ってください。
これを上手に使いたいのであれば、間違いなく尊敬を集めているであろう偉人たちや伝説となっている場所を使うのが一番です。
ここから先の残り4つのテクニックを使って、人を動かす話術を身につけたいのであれば続きをチェックしてみてください。
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