これからの時代の就職や転職で、あなたは何を重要視して選びますか?


コロナ以降、就職や転職で大きな影響を受けている人も多いと思います。

今回は、自粛期間中に頂いた転職についての相談を元に、就職や転職を有利に進めるための心理学について解説させてもらいます。


Q. 転職を考えていますがおすすめの業種はありますか?


おすすめの業種と言われると難しいですが、僕がもし考えるとしたら、やはり最先端系の仕事に就きたいと考えると思います。

今は新しいことを学ぶことができる時期ですので、この時期に新しいことを学び新しいスキルを手に入れておいて、それを武器に転職をする方がいいのではないかと思います。


自粛中には何もしない人がほとんどだと思います。人は不安になると何もせず立ちすくんでしまうものです。

そんな時にみんなに流されることなく能力を向上することに努めることができれば、この状況が終わった時に抜きん出ることも出来ると思います。


短期的に考えるのであれば、このコロナショックが終わって経済が戻った後に、改めてニーズが増えたり求人が増える業種は何だろうと考えて、そこに手を打っておくことがいいのではないかと思います。


もちろん、当然ですが就職以外の道も探っておくこともいいと思います。

時間は普段よりはあるわけですから、複数の事をプラスアルファでしてみるのがいいのではないでしょうか。



以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。




「組織内自尊感情」



仕事での実際のパフォーマンスに対して、働いている人の性格や仕事に対する自己評価の高さよりも、大きな影響を与えているのが組織内自尊感情だと言われています。


この組織内自尊感情とはどのようなものでしょうか。

4つのポイントとして説明することができます。

就職や転職で職場を選ぶ際の参考にしていただけたらと思います。

ポイント1 :組織の中で自分の役割がある

まず自分が組織の中でちゃんと役割があるという状態です。

例えば、自分には得意な分野があり、それを任せてもらっているというように、自分の役割がちゃんと明確になっているかどうかです。


これが明確になっていないというのは、自分が会社や部署の中で何を求められているのかがはっきりせず、なんとなく作業していて、手が空いたらよくわからないまま指示されてまた次の仕事というような状態になってしまうと、この組織内自尊感情が低くなってしまいます。

ポイント2 :組織の中で自分らしくいられる

2つ目のポイントとしては、組織の中で自分らしくいられるかどうかです。

例えば、好奇心の塊のような人であれば、その好奇心をもって色々なことにチャレンジさせてもらえたり、新しい知識を学んだり経験することができて、実際にそれを使って仕事をすることができるかどうかです。


ポイント3 :組織で自分が受け入れられていると思える

3つ目のポイントとしては、自分が組織の中で周りの人から受け入れられていると思えるかどうかです。

人間には誰しもダメなところがあります。

人間というものは不完全な生き物ですから、致命的なダメなところもあれば少しダメなところもあり、逆に、飛び抜けて良いところもあり、様々な面を誰でも持っています。

そんな良い面も悪い面も含めて、組織の中で同僚達が自分を受け入れてくれているかどうかです。


ポイント4 :安心できる場所である

仕事をする上では不安がつきものです。

毎日新しいチャレンジをしたり、時には失敗したり色々なことがあるわけですが、どんな時でもサポーティブな関係があるかどうかということが重要です。

挑戦する時も、成功する時も失敗する時も、周りの仲間が助けてくれるかどうかです。


何も挑戦しないことを安心できる環境だと勘違いしてしまう人がいます。

新しい事をしない、大きなミスにつながる可能性があることはしない、リスクを取らない、それを安心だと捉えてしまう人がいますが、それは安心ではなく単なる逃避に過ぎず逃げているだけです。


そうではなく、本当に仕事で安心できる場所というのは、助けてくれる人が近くにいる環境です。

自分が失敗した時には助けてくれるし、自分が挑戦しようとする時にも誰かがサポートしてくれる、どんな時も1人ではなくチームで戦える職場かどうかです。




就職・転職を有利に進める条件とは?!


就職や転職で悩む方は多いと思いますが、就職や転職で有利になる活動やスキルなどが最近の研究でも色々とわかってきています。

これがわかれば今の仕事にとらわれなくなります。

例えば、職場での人間関係が悪いとか、自分の人生でのプランが変わった時に、転職する際の不安や恐怖にとらわれなくなります。

自分がどこにいてもやっていくことができるための準備ができます。


学生さんもコロナの影響もあり就職難な状況だと思います。

このような場合にも、自分が企業から求められるようなスキルを持っていれば、そこでの不安や恐怖もなくなります。

今回は、就職でも転職でも有利になる心理学的な要素について解説させてもらいます。


就職や転職の中でも、面接に関してはこちらもチェックしてみてください。

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面接官の心を操れ! 無敵の就職心理戦略
 

今回は、このような話ではなく、学生さんであればどのような学生時代の過ごし方をすればいいのか、転職であれば、どのようなところに気をつけて、どんな経験を積んでどんなスキルを身につけておけば、将来他の会社に転職するとなった時に有利になるのかという内容です。


就職では自己分析が重要といわれますが、自分を客観的に見る方法については過去にも紹介させてもらっています。

今回はその部分は省いて解説させてもらいますが、興味がある方はこちらの本をチェックしてみてください。

Audible であれば無料体験で全部聞くことができる対象になっています。

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超客観力



転職の欲望を決める要素とは?!


チューリッヒ工科大学などの研究で、503名のマネジメントプログラムの卒業生を対象に、最大で44年間もそれぞれの教育レベルや経歴についてチェックしています。

そこからどのような人が就職や転職で有利になるのかということを調べた研究です。


この研究から様々なことが確認されていますが、まず、転職したくなる人の特徴が見えてきています。

できれば同じ仕事をずっとしたいという人もいれば、同じ仕事をずっとするのは苦手ですぐに転職したがる人もいると思います。

この転職への欲望を決める要素が確認されたということです。


人間の新しい経験に対する欲望を決める性格特性を開放性といいますが、好奇心が強くてあきっぽい性格の人は普通に考えると転職を繰り返しそうな気がします。

この開放性が転職に影響を与えそうな気もしますが、この開放性の傾向や好奇心の強さは、転職を希望する傾向とはあまり関係がなかったそうです。


さらに、教育水準の高さや失業率の低さというようなものも、組織を変えたい気持ちやその会社での自分のポジションを変えたいという欲望には関係するけれど、転職を希望するかどうかにはあまり関係なかったということです。

転職への欲望を決める第一要素は年齢

結局のところ、転職への欲望を決める第一要素は年齢だったそうです。

多くの人は若い時ほど転職を希望する傾向がありました。

若ければ若いほど他の仕事についてみたいと考える傾向が強かったということです。


ですから、若い頃に転職を繰り返したり、本当にやりたいと思う仕事がなかなか見つからないという人もいると思いますが、それをあまり心配する必要はないようです。


年齢がある程度上がってくると、人間は自然と転職への欲望が減ってくるそうです。

若い頃は色々な経験を積むために転職を繰り返すのも別にいいと思います。

年齢を重ねていくと、自分がこれを一生続けたいと思う仕事が見つかるときがあります。

若い時に転職をしたくなるのは普通のことです。


とはいえ、転職をする際に余計なリスクは取りたくないはずです。

前の会社の方がまだ良かったというようなことにはなりたくありません。

転職しようと会社を辞めたのに、どこの会社にも就職する事が出来なかったらとても怖いです。

だからこそ、ここから先は転職の成功を決める要素について説明していきますので、今後のためにも覚えておいていただけたらと思います。




就職と転職の成功率を高める7つの力


ポイントその1 :教育レベル

まずは当たり前ではありますが、教育水準の高さと転職市場でのポジティブさを比較すると、やはり優れた教育を受けている人の方が転職で成功しやすくなるそうです。

良い大学を出るとか良い教育を受けるというのは、やはり就職や転職で有利になります。


学歴が関係ないという状況下であっても、基礎学力や水準の高い教育をどれぐらい受けているかということが重要になってくるようです。

将来どんな仕事に就くとしても、教育レベルは高いに越したことはないわけです。


これは後から勉強するという考え方でもいいと思います。

社会人を続けながら大学に通ってみるということもできるわけです。

社会人でも通信教育の大学に通ったりして次の転職に備えるというのも良い方法です。


ポイントその2 :メタ認知とポジティブ感情

ミズーリ大学などが行った研究で、327人の求職者を対象に3つの調査を行っています。

最初の調査ではその人たちの性格特性と人口統計情報を測定しました。

続く調査では、ポジティブな感情をどれくらい持ちやすいかということと、自分を一歩引いて見ることができる行動をどれくらいできているのか、そして、雇用成果などを測定しています。

3回目の調査では、2回目の調査から3ヶ月後に就職や転職にどれくらい成功したのかということを測定しました。


そこから、就職活動や転職活動で成功しやすい人の特徴が見えてきました。

どうやらメタ認知とポジティブ感情が就職の成功に関わっていたということです。


メタ認知とは、自分で冷静に計画を考え、その計画に基づいて行動して、そして、その計画がほんとにうまく進んでいるのかということを客観的に振り返ることができるかどうかということです。

このメタ認知行動ができる人は、履歴書の提出や一次面接などの就職活動の初期の時点で非常に有利になるということが確認されています。


自分の計画や行動を客観的に見ることができたり、それを振り返って改善することができる人ほど、就職活動の初期段階で有利になるということです。


一方、就職活動の初期の段階以降についてはポジティブな感情が重要になります。

人間のポジティブな感情を維持する能力が後半で就職活動の成功に影響を与えます。

嫌なことがあっても落ち込むだけではなく、その嫌な中にもポジティブなことを見つけることができたり、失敗することがあったとしても、それを学ぶ機会だと捉えて気持ちを切り替えて前に進んでいくことができる能力です。


苦しい中でもポジティブな感情を維持する能力が、2次面接や最終的な内定を乗り越える際に大きな役割を果たすということが確認されています。


このポジティブ感情は、基本的には外向性の高さと誠実性の高さが影響を与えます

外向性の高さと誠実性の高さがポジティブな感情を維持してくれます。


研究チームによると、これらの傾向は常識的なことのように見えるが、実際には一般的ではないと言われています。

つまり、計画を客観的に振り返ることが重要だと言われていても、その常識的なことを多くの人ができていないということです。


ほとんどの人は、戦略を持たず、自分の計画を評価しません。

戦略もないまま就職活動や転職活動を始めて、自分の計画がうまくいったかどうかを振り返ることもないわけです。

さらに、自分の計画を振り返って、どうすればもっと上手く進めることができるかどうか検討することもありません。


ほとんどの人は戦略も計画も考えないし、それを振り返ることもしないから同じ失敗を繰り返します。

これがいつまでたっても就職や転職で成功することがない人や、良い仕事にいつまでたっても就くことができない人の特徴です。


このメタ認知の鍛え方については、こちらの本を使ってみてください。

自分の考えや自分の行動を様々な視点で見る能力をクリティカル・シンキングと言います。

これを鍛えれば自分を客観的に見るために効果的だと思います。

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悩む力ー天才にすら勝てる考え方「クリティカル・シンキング」
 

残りの3つ目以降のポイントについては、続きで詳しく解説しています。

ぜひチェックしてみてください。