あなたの一番大切な人は誰ですか?
今回は、母親の死から立ち直る方法について頂いた相談をもとに、自分の大切な関係について改めて考えるための心理学をまとめさせてもらいます。
Q. 母親の死から立ち直る方法を教えてください。
立ち直ることは無理です。
立ち直ろうとするのではなく、亡くなられた母の分まで生きるとか、母に今まで教えてもらったことを糧にして、自分が母が生きた証を残すということを考えてください。
母親の生きた証を残すためには、母親の人生により深い意味をもたらせるためには、自分が行動するしかないということを考えるしかありません。
これから先きっといい意味で自分だけの人生ではなくなると思います。
お母さんの分まで生きることを考えることができれば、全てのことに対してモチベーションが変わってきます。
僕は、母が亡くなった頃、世の中お金ではないと考えていました。
ですが、それにより母の命を救うことができなかったと僕は思っています。
自分の大切な人の命を救うための方法をみすみす捨てていたと考えています。
僕がもう少し早くこのことに気付けていたら変わったはずだというのが僕の教訓です。
このような教訓や後悔を抱えながら生きていくのが、これから先の自分の人生になるわけです。
向き合えとか直視しろということは言えませんが、自分の人生のプラスにもなるし、お母さんの人生を無駄にしないということにもなると思いますので、ぜひそのあたりを参考にしていただけたらと思います。
以上がDaiGo師匠のアドバイスでした。
自分の命を大切にする
自分の命や大切な人の死を経験したことで、その後人生を変えるような考え方を身につけたり、本当に人生を変える行動に挑戦する人もいます。
悲しい時や苦しい時に、前向きに考えようとすればするほど、前向きではない自分が強調されてしまい、かえってメンタルが落ち込んでしまいます。当然ですが前向きな人は前向きに考えようなどとは考えないわけです。
人は誰でも大切な人の死を考えたくありません。
人間は誰しも自分の死についても意識したくはありません。
ところが、自分からその死の恐怖に向き合うということにはとても大きな効果があり、死について考えることで今自分が生きていることに対する有り難みが増します。
漫然とやる気を感じないとか、人間関係が面倒だと感じていたり、自分に対する自信がなかったとしても、死を意識するような経験をして、何気ない毎日の時間がいかに有り難いものなのかということを理解すると、人生に対して希望を持ったりします。
自分の死について考えることで、自分が今生きていることに対する有り難みを感じて、自分の生を大事にするようになります。
「自分がどのように死ぬか?」
もし、最近漫然となんとなく過ごしているとか、やる気が出ないとか、自分のことを好きになれないというのであれば、自分の死について向き合いそれを紙に書き出すということを1週間続けてみてください。
ケント大学の研究で、研究者たちは学生達を集めて「自分がどのように死ぬか?」について文章を書いてもらいました。それを1週間続けてもらい、どれぐらい学生達のメンタルが変わるのかということを調べています。
その結果、学生たちの自分の人生や勉強に対するモチベーションが大きく上がり、日々の活力に結びつくモチベーションが上がった上に自尊心も上がりました。
自分を好きになれない感覚が軽減し、自分に自信を持てるようになりました。
さらに、他人に対する思いやりや共感能力や協調性まで上がり、人間関係も良好になったということです。
ストレスレベルも軽減して、同じような活動や行動をしてもストレスを感じづらくなったということも分かっています。
自分のやる気を上げて自信を高め人間関係も良くしたいと思うのであれば、自分の死について考えてみてください。実際に紙に書いてみるのが良いと思います。
例えば、
「自分の人生が明日終わるとしたら今自分は何をするだろうか?」
「急に余命が1ヶ月だと言われたら自分は何をするだろうか?」
「もし自分が死ぬ時には今の自分に対してどう思うだろうか?」
「自分が死ぬ時にみんなにどのように思われて死にたいか?」
「今死ぬとしたら誰に感謝を伝えたいか?」
自分の死にまつわることを考えて、それを書いてもらうということを1週間続けるだけです。
そんなことをするとメンタルを病んでしまいそうだと思うかもしれませんが、実際にはたった1週間行うだけで前述のような様々な効果が現れました。
モチベーションが高まれば、ずっとやりたいと考えているけどなかなかできていないことにも踏み出せるようになります。
いつかは独立したい、自分の可能性に挑戦したいと考えている人も多いと思います。
周りの環境のせいにしたりできない理由を並べて、実際に踏み出せないまま歳をとってしまうと、きっと後悔してしまいます。
あなたの本当の幸せは?
自分が幸せでいたいのであれば、全ての人を幸せにするのは無理ですが、せめて一番近くにいる人や隣にいる人ぐらいは笑顔でいられる状態にする必要があります。
この一番近くにいる人というのは、家族なのかパートナーなのか、彼女なのか奥さんなのか、友達なのかは人それぞれですが、そんな人ぐらい幸せにすることができる人でなければ、やはり、自分自身が幸せになれるような能力はありません。
例えば、男性の成功を左右する要素について調べられた研究を見てみると、「奥さんが幸せかどうか」ということが最も重要だということが示されています。
奥さんの幸福度が高いほど、家庭は円満になり、それにより子供もすくすくと育ち、旦那さんは安心して仕事に専念することができるということです。
その結果、年収まで高くなるという傾向が確認されています。
ですから、例えば、仕事をしている場面では一緒に働いている仲間や同僚、プライベートでは家族や恋人など、本当に身近な人達だけでも結構なので、その自分で大切な人が「どれだけ幸せだろうか?」ということを気にしてみるのも良いのではないでしょうか。
人間というものは、特に自分の幸せの事ばかり考えていると、自分の内面にばかり集中しすぎてしまいます。
「自分が今幸せなのか?」というようなことばかり考えていると、自分のことばかり見るようになってしまい、対人関係や人間関係にまで注意が向かなくなってしまいます。
そうなると、周りの人から見ると、とても自分勝手な人に見えてしまいます。
幸せになりたいとばかり思っている人は、自分の幸せを追い求めることによって、知らず知らずに自分勝手になってしまい、気がつくと人間関係が崩壊していくことがあります。
仕事や何かに熱中したり人間関係をただ楽しんだり、自分のやりたいことをやって、その結果として幸せを感じることが大切です。
仕事や遊びや人間関係に集中したり没頭して、その結果としてやりがいや達成感、幸せな気持ちを感じるのは全く問題はありません。
むやみやたらに幸せを追い求めるというよりは、自分が熱中や没頭できるものを見つけたり、あるいは、何かに没頭して、それ自体を得意になったり好きになれるように集中力を鍛えるということを考えた方が、おそらく結果として良い人生を歩むことができるようになるのではないかと思われます。
あなたの大切な人は誰ですか?
ここから先は、さらにあなたの大切な人との関係を大切にして、一緒に過ごす貴重な時間を無駄にしないための心理学について解説していきます。
ぜひ続きをチェックしてもらい、大切な人とのつながりについて考えていただけたらと思います。
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