あなたはどのように休憩を取っていますか?
どれだけ休憩を大切に考えていますか?
今回は、勉強している時に休憩時間がついつい長くなってしまい計画通りに進められないという人の相談をもとに、休憩にまつわる心理学についてまとめてみたいと思います。
Q. 「受験生なので勉強をしていますが計画通りにできません。休憩時間を計画以上にとってしまいます。休憩時間にしていることは主にネットサーフィンです。休憩時間は計画通りに切り上げる方法を教えていただきたいです。」
タイマーを使ったり自己コントロール能力を高くする方法はあると思いますが、休憩時間が延びてしまう原因はなにかと言うと、そもそも休憩することができていないからです。
休憩できていないので、自分の疲れがちゃんとリセットされていないために、次に取り組みたいと思うことができません。
実際にほとんどの人がちゃんと休憩することができていません。
それは、休憩中に何かをするからです。
最高の休憩というのは、目を閉じて横になるとか、目を閉じてできれば耳栓なども使って、何も情報が入ってこない状態をせめて6分はとるという方法になります。
休憩というものが、体力の回復とかリラックスすることだと考える人もいますが、どちらかと言うと、休憩中には記憶の定着というものがとても重要になってきます。
目を閉じて何も情報が入ってこない状態を6分間続けることによって、勉強した内容が記憶により定着しやすくなります。休憩中は何もしないのがベストです。
休憩中にネットサーフィンしていては、それは休憩になっていません。
ネットサーフィンをしたいのであれば、それはそれで別のネットサーフィン用の時間を作って行なった方がいいと思います。
休憩中は何もしないのが基本です。
DaiGo師匠のアドバイスは以上のような内容でした。
細かい時間の使い方が時間の余裕を左右する
時間富豪のシリーズでDaiGo師匠も言っていましたが、僕たちの時間の余裕を左右するのは、細かい時間をどのようなことに使っているのかということで、それにより時間の余裕の差が生まれます。
今回の相談者の方もまさに同じような感じでしたが、仕事の休憩時間にスマホのゲームなどをしているとあっという間に休憩時間が終わると思います。気がついたら休憩時間が終わっていて、もう仕事をしなくてはいけないのかという感覚を持ってしまいます。
それにより体を休めている感覚を感じることなく、常に仕事に追い立てられているように感じてしまいます。
ですから、空き時間や隙間時間をどれだけ時間に余裕を持たせる行動に使うことができるのかということが重要になってきます。
この隙間時間にどのようなことをするのかということを決めておくだけで、僕たちは時間感覚に対する歪みを改善することができます。その結果、時間に余裕を持って行動することができるようになります。
勉強でも仕事でも休憩の使い方次第で時間の余裕までも変わってくるということです.
アデノシン対策
休憩では瞑想を行ってもいいですが、できるだけ頭を使わない時間を作るということが重要になります。
人のやる気を奪うと言われている恐怖の物質アデノシンというものがあります 。
人は頭を使えば使うほどアデノシンが分泌されてしまい、ドーパミンが出なくなるのでモチベーションが低下してしまいますので、できるだけ頭を使わない時間を作るようにしてください。
ただ目を閉じて横になるだけでもいいですし、瞑想するということでもいいですので、脳の無駄な時間を使わない時間を1日の間に細く分散させておいてください。
ここで気をつけてもらいたいのは、休憩中にスマホを触ったりしていては意味がありません。スマホは結構頭を使っています。
例えば、単なるゲームであっても同時にいろいろなことを処理していたり、LINE や SNS も頭を使って一生懸命コミュニケーションしています。
これをするとアデノシンが溜まるだけですので、できればイヤホンなどを使って周りから音も入らない状況を作り、目を閉じて本当に何もしない時間を少しずつでもいいので細かく設けるようにしてください。
ただ何もしないと言ってもそれが難しいと思いますので、ひたすら自分の呼吸に注目するというような瞑想を行ってもいいと思います。
このように外から入ってくる情報を出来るだけシャットアウトして、何も考えない時間を作るということがポイントになります。
あなたは精神疲労を感じていますか?
体が疲れているわけではないのに、なんとなく頭が働かなかったり体が重く感じたりする時もあると思います。
それはいわゆる精神疲労というものかもしれません。
90分間の頭を使う作業をした時の精神疲労のせいで、それ以降の人間の運動や行動の機能が15%も早くギブアップしやすくなるということが研究によりわかっています。
体の疲れは対策しても精神疲労は結構軽視されがちだと思います。
ところが、最近の研究では精神疲労は思った以上に人間に影響を与えているのではないかということが分かっています。
精神的な疲労だけであれば体は動くし問題ないと考える人もいると思いますが、メンタルが疲れた精神疲労が起きると、運動のパフォーマンスが低下してしまったり行動力が落ちるということが確認されています。
僕たちのモチベーションというものはたった90分の頭を使う作業をするだけでもそんなにも下がってしまうわけですから、そのような作業をした後はちゃんと休憩を挟むようにしてください。
瞑想を行って頭をクリアにしたり、目を閉じて少し横になるだけでもかなり違うと思います。
このようなメンタルや精神に対するケアをちゃんと行うようにしておかないと、作業効率も運動効率も下がってしまいますので気をつけてください。
仕事中に20分も30分も休憩を取ることができないという人の場合でも、5分や10分でも構いませんので合間を見て自然の中を歩くようにしてみてください。
森や木々の多い中に行ければ一番いいですが、移動の途中にちょっとした公園による程度でもいいと思います。
最も短時間でメンタルをクリアにしてくれるのは自然に触れるという方法です。
そんな自然の効果についてはこちらの一問一答で解説していますので参考にしてみてください。
科学的根拠に基づいた知識の実験、実践コミュニティ!〜メントレラボ〜
リモートワークだと休憩時間が増えてしまう?
最近はリモートワークで仕事をしている人も多いでしょうが、リモートワークだとどうしても今回の相談者のように休憩時間がいつのまにか長くなってしまうという人もいるのではないでしょうか。
ですが、実際にはリモートワークに関する研究を見てみると、リモートワークの方が集中力が増して休憩時間が自然と減少していたということが分かっています。
ですから、リモートワークで休憩時間が増えてしまうというのは、リモートワーク自体に問題があるのではなく、それこそ休憩中にスマホを触ったりしているか、環境に問題があるということがあります。
自宅での生産性を高めるための方法については、こちらの一問一答でまとめていますのでそちらを参考にしてください。
科学的根拠に基づいた知識の実験、実践コミュニティ!〜メントレラボ〜
リモートワークをすることによって集中力が向上するので、単位時間あたりにこなすことができる仕事量も増えて、頻繁に休憩を取らなくてもその状態を維持することができるということです。
どうしても普通に出勤してオフィスで働いていると、ちょっと一服行こうとか一緒に休憩に行こうと声をかけられたりすることもあると思います。
このようなことで無駄に休憩時間が増えてしまうこともあるわけですが、これが当然リモートワークになるとありません。
それが具体的な数字として出されていて、例えば、実働時間と売上から計算された仕事の達成度としては、リモートワークの場合は普通に出勤する場合に比べて13.5%も達成度が高くなっていました。
ですから、やはり、リモートワークの方が仕事ははかどるということです。
いいアイデアが欲しいなら休憩中に妄想
会社で働いている方が起業したり副業をする場合でも同じですが、いいアイデアを作ることができるかということが結構重要になります。
面白いアイデアを思いつきそれをできるだけ早く使える形にして自分で運用するということが重要です。
好きなことに取り組んでいる時こそ積極的に妄想や現実逃避をするべきだという興味深い研究があります。
いわゆる白昼夢や妄想にまつわる研究で、人間というものはそもそも難しい問題であったり経験したことがないような新しい問題にぶつかった時には妄想や現実逃避の世界に入りやすい性質があり、特定の条件を満たしている人は、その妄想モードに入ってそこから現実モードに戻ってきた時にいいアイデアや解決策が生まれるということが分かっています。
その特定の条件とは、自分のしている職業や仕事に対して関心や興味を持っていて、かつ、仕事を大事にしている人だということでした。
つまり、自分のしている仕事が好きであったり自分のしていることに興味を持って取り組んでいる人にとっては、現実逃避や妄想というものはアイデアの源泉になるということです。
ですから、1時間に1回とか2時間に1回とか、それぞれ皆さんのペースで決めてもらっていいと思いますが、集中している時間の間にあえて休憩する時間を作りそこで5分とか10分でもいいので、全力で妄想をしまくるという瞑想をしてみてください。
この全力で妄想するということが重要で、ただ単に白昼夢のようにぼんやりと妄想したりするのもいいですが、休憩中に到底ありえないことを考えてみたり、自分のアイデアをただただ広げるだけの行為を瞑想としてしてみるというのがおすすめです。
正しい休憩の為に時間よりも意識するもの
仕事でも勉強でも生産性の高さを考えるのであれば、時間よりも「あとどれぐらいで終わるのか」ということを意識したほうがいいということが分かっています。
学生を対象にした実験で、あとどれぐらいで終わるのかということを伝えられた学生たちは、それを伝えられなかった学生たちに比べて、課題と課題の間の休憩時間も少なく、疲れも感じづらかったということがわかっています。
つまり、あとどれぐらいで終わるのかということを意識して取り組むと、休憩時間も少なくて済むということです。
あとどれぐらいで終わるということを考えると、モチベーションが高まり途切れることなくタスクに取り組むことができるわけです。
それにより、やりきった達成感も得ることができるので、その達成感によりもっと頑張ろうというモチベーションになります。
ここであえて休憩を取ることで脳を焦らして、もっとしたいという感覚を作り休憩時間も短めでモチベーション高く次のタスクに取り組むことができるようになります。
面倒な作業の休憩中にすると集中力が回復することとは?
お笑い動画やバカ動画でなんと僕達の意思の力というものは回復して、回復することにより集中することができる時間が2倍にも長くなるのではないかということを示している研究があります。
やりがいのあることや自分がやりたいことに対しては集中力を維持することができるでしょうが、面倒な作業をする時には、どうしても集中力が落ちていき、集中できていないからなかなか終わらないということになってしまいます。
このようなことは誰でもあると思いますが、この理論を使えば、面倒な作業をする時には定期的に休憩を挟み込み、その休憩のタイミングでお笑いの動画を見ればいいわけです。
このような動画を休憩時間に見ることによって、その動画を見た後に集中して作業に取り組むことができる時間が2倍になる可能性があるわけなので、面倒な仕事を一早く終わらせるための一番いい方法は、定期的にこまめに休憩を取りお笑い動画を見るという方法になります。
研究者のコメントを見ると、笑いが単に人間のストレスを発散してくれるだけではなく、何かに取り組んだり集中する力も回復させる効果があるのではないかということを言われています。
お笑い動画には、モチベーションを上げてくれるようなポジティブな感情を一時的に誘起してくれる効果があるようです。
面倒な作業を行う時の休憩には使えるのではないでしょうか。
休憩中に甘いものを食べると集中力が上がる?!
休憩の際に甘いものを食べて、気分が良くなる現象のことをシュガーラッシュ現象と言います。
ウォーリック大学の研究で、このシュガーラッシュ現象について調べてくれたメタ分析があります。
その結果わかったこととしては、はっきり言って効果はほぼありませんでした。
糖分を摂っても気分の改善は全く無く、それは少量の糖分であっても大量の糖分であっても、効果はありませんでした。
しかも、いわゆるシュガーラッシュと言われる糖分を摂取することで気分が良くなったりする効果は確認されませんでした。
さらには、糖分を取ることによって逆効果になってしまうということも分かっています。
糖分をとってからほとんどの人は約1時間後に集中力が落ちていきます。しかも、糖分をとってから30分後には疲労感まで増してしまうということです。お菓子や甘いものを食べた後に眠くなったりだるくなったりするのは、この効果が表れているわけです。
疲労感が増えて眠くなってしまいますし、集中力まで落ちるということです。
シュガーラッシュ現象というものは、嘘というよりも、むしろネガティブな効果があるのではないかということが示唆されているわけです。
砂糖がたくさん含まれているお菓子や、果糖ぶどう糖液糖が含まれているような甘い飲み物などは、むしろ、僕たちの生産性を下げてしまうということです。
ですから、休憩中にちょっと小腹がすいたと言うのであればフルーツなどがいいのではないでしょうか。
カロリーの質の高い加工されていないようなフルーツなどに関しては、糖質以外にも様々な効果やメリットもありますので、問題ないのではないかと思います。
ここから先は、さらに勉強や仕事だけでなく筋トレの効果を高める休憩の取り方から、人間関係やお金に関する判断を間違わないための休憩の取り方、そして、DaiGo師匠が自分で研究を元にアレンジした最も効果的なタスクのこなし方について紹介していきます。
知りたい方は続きをどうぞ。
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