あなたは、普段、体調のことをどれくらい気にかけて生活していますか?


今回は、猫が好きなのに猫アレルギーで何か改善する方法はあるのかという相談をもとに、腸内環境についてまとめてみたいと思います。


軽度の猫アレルギーですが、猫好きなので里親になりたいと思っています。何か効果が期待できるものはありますか?


この相談に対してDaiGo師匠のアドバイスは以下の通りでした。


腸内細菌です。プロバイオティクスやプレバイオティクスを摂るようにしてください。

要するに、野菜をたくさん食べて、腸内細菌系のサプリで自分に合うものを探してもらい、それによりできるだけアレルギーができないようにするというのはいいと思います。


あとは、僕も花粉症の症状が少し出てきた時に使ったのはクルクミンのサプリです。これは僕は使ってみて効果が出たと感じています。

アレルギーに関しては、なんにしても腸内環境から考えることが必要だと思います。


腸内環境を徹底的に改善するためのおすすめ


UY_m7qvVMHKSI5_AIwOF-6pHmhGWoiLzrU76jmYF
免疫力が10割――腸内環境と自律神経を整えれば病気知らず

人間の腸は第2の脳と呼ばれているという話を聞いたことがある人もいると思いますが、腸内細菌が作り出している神経伝達物質やホルモンがないと人間は生きていくことができないということもあります。

腸内細菌が作り出している様々な神経伝達物質は、人間が生きていくために必要なその物質のうちの99%を作り出しているのではないかということを言われている研究者もいるぐらいです。


腸内細菌が人間の体に必要なホルモンなどの大部分を作っています。ですから、腸内環境が良くなると脳の状態も良くなります。

例えば、うつ病の人の腸内環境を改善すると症状が改善されたり、頭の回転が速くなるなどの研究結果も出ています。

そんな人間の腸に関する科学をまとめてくれている本になっています。

腸内環境を徹底的に改善するための方法について学ぶことができる内容です。


腸内環境について学ぶためのおすすめ本


H0HTpTjUMSoX_5eT87ICIyunxx8kdC5kZ5zFJ3B6
腸科学 健康な人生を支える細菌の育て方

腸内環境を改善することにより体内の炎症が減ったり頭の回転が速くなるという話は皆さんも聞いたことがあると思いますが、この腸内環境について学ぶのであればこちらの本がとても役に立つと思います。


発酵について学ぶためのおすすめ本

aakJy23ZN8Uu5_caWkECeLj56CtDPlGnPkZAuA8i
発酵の技法 ―世界の発酵食品と発酵文化の探求

発酵食品は腸内環境を良くしてくれるものです。

この腸内環境が良くなることによって肌が綺麗になったり免疫を整えてくれたり、痩せやすい体を作ることができたり食欲を抑えることができるというメリットがあります。


発酵について学ぶのであればこの1冊で十分だと思いますし家で発酵食品を作ることもできます。

さまざまな発酵のテクニックについて紹介してくれている結構マニアックな本ではありますが、一生ものの技術について学ぶことができる本です。



腸内環境の与える影響


まず腸内環境によるメリットとデメリットについてまとめておきます。


腸内環境というものは色々なものに影響を与えるものだということが分かっています。

例えば、皆さんのメンタルの状態にも腸内環境は影響を与えていて、腸内細菌のバリエーションの豊富さなどが重要だと言われています。


腸内細菌はメンタルにも非常に重要なもので、例えば、メンタルが弱っている人の腸に対してメンタルが安定していい状態の人の腸内細菌を移植するという実験があり、これによりメンタルが良くなったという研究もあります。


とはいえ、腸内で作り出した物質が人間の脳にまで届くのかということについては怪しいとか議論がずっとありました。

そんな議論や論争がずっと続いた時期もありましたが、今では腸内で作られたホルモンが全身に張り巡らされた迷走神経に影響を与えて、その迷走神経は脳とつながっていますのでそれらを介して脳に脳に影響を与えている可能性があるという研究がいくつも出ています。


ですから、不安を抱えやすいかどうかということも腸内細菌がそれに関わっている可能性があるということです。

腸内環境を良くすることで不安が少なくなったり不眠が改善するという可能性も非常に高いですし、物事に挑戦しやすくなるとか人間の性格のようなものもある程度腸内環境によってコントロールすることができるのではないかということが言われているぐらいに腸内環境というものは現代の科学でよく扱われている内容になります。


そんな腸内環境のためにやるべきことはたくさんあります。

例えば、野菜を1日に800グラム以上食べた方がいいとか、土に触れる時間を増やしたほうがいいとか森に行く時間を増やした方がいいとかペットを飼ったほうがいいとか色々あります。

腸内細菌はいい菌を体に入れるだけではダメでそこに餌を与える必要もありますし、そのバリエーションが非常に重要になります。

そこに偏りが出てしまうと腸内環境は悪くなるということがあります。


ストレスが腸内環境を壊し健康的な食事まで減らす!


腸内環境の悪化はメンタルにも悪影響を与えますので、ストレスが原因の場合もあります。

ストレスが腸内細菌のバランスを崩してしまうと、それだけではなく、ストレスというものは健康的な食事量を減らしてしまうというデメリットもあります。


つまり、ストレスは腸内細菌のバランスを崩して食べたものをうまく消化できなくなりますし、不健康な食事の量が増えてしまうので腸内環境の悪化をさらに助長します。

さらに、便秘の原因にもつながります。

よく便秘に悩んでいる女性が多いと言われますが、女性の方が男性よりもストレスに弱いという研究もありますので、おそらく女性は知らない内に抱えているストレスのせいで腸内細菌のバランスが崩れてしまい、健康的な食事の量も減ってしまいジャンキーなものやお菓子などを食べ過ぎて、その上便秘にまでなってしまっているということかもしれません。


人間の腸と脳は繋がっています。

腸内環境とストレスには大きな関わりがあります。

ストレスが原因で腸内細菌のバランスが崩れて腸内環境が悪くなり健康的な食事が減り、さらに便秘が起きるとなると、それは脳にも悪影響を及ぼし、余計にまたストレスが増えることになります。

ストレスを起点にした腸内環境の悪化と不健康な食事の負のスパイラルが生まれてしまいます。

その結果として鬱になってしまう人がいるとされています。


腸内環境の悪化でコミュ障になる?!


ウィリアムアンドメアリー大学の研究で、発酵食品を摂ることによって社会不安が和らぐのではないかということが示されています。

この社会不安というのは、コミュニケーションの場において緊張感や不安が湧き上がってきて喋ることができなくなったり初対面の人に話しかけることができなくなるものです。

これはひどくなってしまうと人前で声を出すこと自体が怖くなってしまったりもします。


このような社会不安を抱えてしまう人たちを改善するための方法を調べてくれたのがこの研究です。

700人の学生を対象に全員にアンケートを取り普段の食事や運動など様々な健康習慣を調べた上で、心理学的に最も信憑性があるとされている性格分析テストであるビッグファイブを用いて不安や緊張の感じやすさをチェックしています。


これにより普段の食事や運動などの生活習慣と不安や緊張の感じやすさが関係があるのかということを調べようとしたものです。

その結果分かったこととして、普段から日常的に運動する習慣があり、できるだけたくさんの種類の発酵食品を食べている人の方がコミュ障になってしまう原因である社会不安を感じにくくなっているということでした。


しかも、この発酵食品については発酵食品を食べているかどうかということではなく、発酵食品を食べている量が多ければ多いほど社会不安を感じにくくなる傾向があったということです。

そうなると、コミュ力が高い人が発酵食品を好んでいるということは考えにくいので、おそらくは発酵食品を食べることによって社会不安が減っているのではないかということが推測できます。


さらに、社会不安が強くコミュ障な人ほど発酵食品によるメリットは大きいということも分かっています。

神経症的傾向が高くメンタルが弱い人ほど、発酵食品を食べることによる社会不安のレベルの低下というものが顕著に現れたということです。


腸内環境が改善されると脳の炎症が和らぐということがあります。

うつ病や不安症というものは脳の炎症によって起きているものではないかという指摘も過去の研究ではありますので、この脳の炎症が抑えられるということとセロトニンが分泌されるという作用があり、発酵食品を食べることによってコミュ障が改善されるということに繋がっているのではないかと考えられます。


もちろん、腸内環境さえ良くなればコミュニケーションにおける問題がすべて改善するというわけではありませんが、やはりコミュニケーションや人間関係を考える上でも腸内環境を整えることは重要なようです。


睡眠の質も下がってしまう!


あまり多くの人は考えないことですが、よく眠れるかどうかということには皆さんの体内の炎症レベルが結構重要になってきます。


血管がボロボロだったり老化が進んでいたりストレスを抱えていて、体の中の炎症が多い人は実は眠れなくなってしまいます。

ですから、腸内環境が悪化して体の炎症が進んでしまうと眠れなくなってしまい、眠れなくなるとさらに体の炎症は加速して余計に眠れなくなってしまうという悪循環が生まれてしまいます。

だからこそ睡眠は重要なわけです。


炎症のレベルの高い人ほど、同じストレスからも受けるダメージが大きくなってしまいますし、それにより睡眠の質も悪くなってしまいます。


例えば、以前に紹介しましたが、食物繊維や野菜をしっかり摂ることによって腸内環境が良くなり、腸内環境が良くなると体内の炎症が治まって、その結果よく眠ることができるようになったというような研究もあります。

このように腸内環境を整えるというのは睡眠のためにも重要なわけです。


集中力が激減してしまう!


腸内環境が悪くリーキーガットという症状がある人ほど集中力が低下してしまうということが分かっています。

腸内環境が悪くリーキーガットの疑いがある人は集中力が激烈に低下して、たった10分間も自分の集中を維持することができないレベルになっていたということです。


リーキーガットは腸内環境が悪くなった結果、腸の壁に小さな穴が開いてしまい体内にエンドトキシンのような毒素が入ってしまう症状です。

これはいろいろな病気の原因になるものですから、リーキーガットの疑いがある人は早めに治した方がいいと思います。

要するに、腸に問題のある人ほど、飽和脂肪酸による集中力に与えるダメージが大きかったということです。


人間は不安な人ほど野菜などの健康的な食事よりもジャンクフードの方に魅力を感じるようになるということが分かっています。

不安を感じている人はそうでない人よりもジャンクフードを選びやすいということです。


それと同時に、抑うつや不安やストレスといったものが集中力を低下させるということが先行研究により判明していますので、そのようなことを考えると、人間は不安な人ほどジャンクフードを食べて、ジャンクフードを食べる人ほど集中力がなくなり、さらに、不安やストレスを感じているわけなので集中力はより失われてしまいます。

ですから、この不安というものとジャンクフードが合わさると、それにより集中力がグダグダになっていく可能性があるわけです。

普段の食事と腸内環境が集中力にも大きく影響を与えるということです。


腸内環境と慢性疲労症候群


気候もかなり暑くなってきて、このまま夏になるのだろうかという感じもしますが、少し気温が高くなるだけで、なんだかとてもバテるような気がしたり、疲れを感じたり、夏バテに弱いという人もいるのではないでしょうか。

このようなちょっとした気温の変化による体への負担によって、すぐに疲れてしまうという人は、いわゆる慢性疲労症候群になっている可能性が非常に高いです。


コーネル大学の研究チームが行った2016年の研究を見てみると、ちょっとした作業でも疲れやすくなったり、夏バテなどに弱くなる慢性疲労症候群を確認しています。

日本のデータでも、厚生省のデータを見てみると、なんと日本人の38.7%の人たちが慢性疲労になっているということです。

慢性疲労の原因としては数多くありますので、一概に腸内環境だけの問題だとも言えませんが、実際に、特に日本人は食物繊維を摂る量が極めて減っています。

厚生省が食物繊維を1日にどれぐらい摂ればいいのかということについては、その目標値を出してくれています。これは結構控えめな数値ではありますが、その控えめな数値でも食物繊維は1日に20グラムから27グラムぐらいを推奨しています。

ところが、現在の日本人は13グラムから17グラムぐらいしか摂っていないそうです。

ですから、その控えめな数字に対してであっても明らかに足りていません。

少なくとも今の倍ぐらいは食物繊維を摂るようにしないといけないということです。


他にも、ヨーグルトや納豆、キムチなどの発酵食品をしっかり食べるようにしたり、足りない部分はプロバイオティクスなサプリで補うようにするなどしないと、腸内環境が悪くなってしまうと体はどんどん疲れやすくなってしまいます。


腸内環境を改善したいと言うのであれば、これからくる暑い夏に向けて、食生活の改善により疲れにくい体を手に入れるように取り組んでいただけたらと思います。



ここから先は、腸内環境を改善するために実際にどのようなことから取り組めばいいのかということを紹介していきます。

野菜をしっかり食べればいいというのはなんとなく分かると思いますが、より具体的にその方法と効果について復習も含めて学んでいただけたらと思います。

知りたい方は続きをどうぞ。