あなたは正しい情報を見抜くためにどんなことに気をつけていますか?

世の中の間違った情報に振り回されないためにどんなことに気をつけていますか?


今回は、師匠と一緒に仕事をするにはどうすればいいのかという質問をもとに、ビジネスや仕事上、投資や自分の人生における大切な判断が必要な場面で、余計な情報に惑わされることなく正しい情報を見抜くための分析力について考えてみたいと思います。


Q. 「DaiGoさんと一緒にお仕事をするにはどうしたらいいでしょうか?」

という質問に対して、DaiGo師匠のアドバイスは以下の通りです。


僕はその人と一緒に仕事をしなくてはいけない理由がお互いに欲しいと思っています。

これは一緒に組むことを考えた時には、常に聞くようにしていますが、だいたいこのような質問をすると、ほとんどの人が、「DaiGoさんの発信力があれば・・・」とか「DaiGoさんのお力を貸していただければ・・・」ということを言います。

そんな時にはクリティカルシンキングの考え方を持って、自分に逆の立場だったらどう思うのかということを尋ねてもらいたいと思います。


時々一緒にビジネスをしたいという提案をしてくる人がいますが、その理由を聞くと、ほとんどの人が、自分が僕としなくてはいけない理由を答えます。

これはプレゼンとして考えると最悪のプレゼンです。

プレゼンというものは、それによって相手にどれだけメリットがあるかということを伝えるものです。それが出来ない人はビジネスをする相手として組むのはダメだと思います。

なぜかと言うと、それはきっとクライアントに対しても同じことが起きるからです。

自分の商品がなぜ相手にとって良いものなのかということを伝えない限りは、相手の心は動きません。


これは僕が提供している情報も同じです。

ただ単に僕が読んで面白い本を紹介するということはあまりしません。この知識が誰かのために役に立つということが言えなければ、僕はそれをみんなに紹介する意味がないと考えています。

ですから、一緒にビジネスをすることによって相手にどんなメリットがあるかということを言えるかどうかが大事です。

お互いがそれぞれ別でするよりも可能性が広がるという前提で、そんなプレゼンであれば是非お願いしたいです。


ということでした。


皆さんも普段のビジネスや仕事において、様々な提案をすることもあるでしょうし、逆にいろんな提案を受けることもあると思います。


日々いろいろなところから情報を集めて必要な判断をしているでしょうし、特に自分でビジネスや仕事、あるいは、投資などをするようになると、様々なところから情報が入ってくるようになり、可能性のありそうな話や儲け話、プレゼンや提案を受けることもあると思います。

この時に、余計な情報に惑わされたりしないために、自分にとって必要のない情報や間違った情報をふるいにかける分析能力が重要になります。


今回はそんな情報分析について紹介したいと思います。

正しい情報を見抜くにはクリティカルシンキングの研究や考え方が基本的には役に立ちます。


クリティカルシンキングを使った情報分析


基本的に人間は自分にとって都合が良い情報の時こそ気をつける必要があります。

これはチャンスだと思った時こそ、どこかに罠があるかもしれないと考えた方がいいです。

この隠れた罠を上手に避けて、本当に大切なチャンスいや可能性だけを手に入れていく必要があります。


これから新しい挑戦を始める人もいるでしょうし、皆さんもビジネスや仕事上では日々様々な判断をしていると思います。

大抵の場合、物事にはメリットもデメリットもあり、この両方が一緒に訪れます。

一見してチャンスでメリットが大きいように見えても、その裏には大きなデメリットやリスクが隠れていたりします。


メリットもデメリットも両方一緒に訪れますので、自分が欲しいと思うメリットだけは手に入れながら、デメリットや隠れた落とし穴を消していくことが重要になります。

これがいわゆるリスクヘッジとかリスクを避けるということになります。


ビジネスでも投資でも同じですが、成功する人はリスクを極限まで減らしてから、そのリスクを取りに行きます

失敗してしまう人は、これをすることなく落とし穴も含まれた状態で勢いだけでリスクを取ってしまいます。

それでうまくいく場合もあるかもしれませんが、そのようなリスクの取り方をしていては、いつか必ずゼロになります。


これではギャンブルと同じです。

ギャンブルではこのリスクを消すことができないようにルール上で設定されています。

だからこそ、ウォーレン・バフェットも、どんなに大きな金額だったとしても最後に0をかければ0になるからギャンブルは良くないと言っていました。


失敗に学ぶリスク管理


ウォーレン・バフェットのパートナーのチャーリー・マンガーという投資家は失敗ノートを持っていました。他人が成功した方法をやったとしてもうまくいくかどうかはわかりませんが、失敗した事例は参考になるわけです。失敗する方法や不幸になる方法は時代が変わってもそれほど変わっていないものです。


いつまでたっても成功しない人が報われないという人は、成功者を参考にして、その真似をしようとします。

これは多くの人がしてしまいがちなことです。

科学的根拠のあるものであればいいですが、成功者のストーリーを参考にしてそれを真似ても成功することはありません。

まず、成功者のストーリーというものはほとんどがフィクションだと考えた方がいいです。

成功者も自分のかっこいいところを見せたいと考えるものですし、ほとんどの人は1人で成功しているわけではありませんので、その背景には多くのストーリーがあり、本当はそちらの方が重要だったりすることもあります。


成功者のマインドを身に着けるというような本もあったりしますが、そんな本を読んだところでほとんど成功しません。

その成功者はそのマインドにより成功したのではなく、ほとんどの場合、成功した後にそのマインドを手に入れています。

ですから、成功者を参考にしても意味はないわけです。


そして、成功者を参考にしようとすると、その人がどれぐらい成功しているかということに目を向けるようになると思います。

そうなるとやる気がなくなってしまいます。


大きな成功をしたりすごい稼いでいる人のストーリーを見ていると、その人に比べたら自分はなんてダメなんだとか、自分の稼ぎに対しても惨めに感じ始めてしまいます。


どんなことでも続けていればある程度は報われ始めているはずです。

徐々に報われ始めていて成長しているのに、それをそんな成功者のストーリーと比べてしまうと、まだまだ自分は成功のためのスタートラインに立つこともできていないと感じてしまいます。

成功者を参考にしようとすると、自分は何も達成することができていないと自分を否定する方向に進んでしまいます。


おすすめとしては、自分自身の失敗ノートをつけてもいいと思いますが、どちらかと言うと、他人の成功ではなく他人失敗を参考にしてください。

色々な人がたくさんの失敗をしていますが、その典型的な失敗というものはその原因を明らかにすることができます。

自分の失敗も記録しつつ、他人の失敗を学びそれを避けて行動することにより、自分は失敗しづらくなります。

そうなれば、あとは時間の問題だけで続けてさえいれば成功に向かって進むことができます。


チャーリーマンガーさんのように「失敗ノート」をつけてみるのはいいと思います。

人の成功ストーリーを気にするのではなく、自分の失敗だけでなく、見聞きした失敗をノートにつけて、自分が何か新しいことを始めようとか投資をしようと思った時には、その失敗ノートを見てその失敗を避けるようにしてください。


失敗に学ぶためのおすすめ
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失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織
 

こちらはそんな失敗について科学的に分析してくれているとても面白い本です。

ジャーナリストとしても有名な方が書かれている本ですから文章も読みやすくてとても参考になると思います。


繰り返しになりますが、メリットとデメリットは必ず両方一緒に訪れると考えてください。

もちろんメリットだけの情報も中にはあるかもしれませんが、そんな情報がそうそう自分の元に回ってくるはずがないと考えるべきです。

メリットだけの情報が回ってくる時というのは、確かにメリットはありそうだけれど自分一人ではできない時、あるいは、自分ではそのリスクを抱えきることができない時です。


冷静に情報を見れるようになるためにも、情報からリスクを分析できるようになるためにも、まずは失敗に学ぶという姿勢は大切です。


瞑想で情報分析能力を高める!


余計な情報に惑わされたり振り回されたりしないために必要なのは「瞑想」です。


実際にそのような研究があります。

マインドフルネス瞑想といって、瞑想している際に頭の中に思い浮かんでくる感覚や、身の回りの音や様々な刺激に対して、僕たちは注意を持って行かれますが、それをただただ頭の中で実況するというのがマインドフルネス瞑想です。

例えば、日差しが少し暖かくなってきたとか、風が当たる感覚が気持ちいいとか、風が吹いて木々がなびいている音がするとか、自分の感覚に集中して、ひたすらそれを実況するといった感じです。


このようなマインドフルネス瞑想が、人間の非合理的な判断を減らしてくれて、それが投資にも役に立つということです。

例えば、損切りが適切なタイミングでできるようになったり、周りの人が言うことや市場の大きな動きや圧力に負けることなく、冷静に自分の頭で考えた判断を出来るようになるということが言われています。


余計な情報に左右されたり影響を受けなくなる


例えば、インシアードの研究でもこのようなことが確認されていて、マインドフルネスとサンクコストバイアスに関する研究を見てみると、マインドフルネス瞑想を行うと、自分が損切りをしないといけない状況になった時に、自分がそれまでにいくら投資してきたのかとか、自分がそれまでにどれだけの損をしてしまったのか、このようなことに無駄に執着しなくなるということが分かっています。


過去の判断や過去のミスに縛られて、ミスを重ねてしまうのではなく、

「今この瞬間に一番適切な判断は何だろうか」

「未来を掴むために一番良い判断は何だろうか」


ということをちゃんと考えることができるようになるということが、マインドフルネス瞑想のメリットです。

周りの言うことに流されるだけでなく、自分が過去に使ったコストや労力からも無駄な影響を受けなくなるということです。



このようなバイアスに惑わされなくなる方法としては、デバイアスについて学んでおくのもいいと思います。

こちらの一問一答でもまとめていますので、参考にしてみてください。


科学的根拠に基づいた知識の実験、実践コミュニティ!〜メントレラボ〜

一問一答「関係が壊れるのが怖くて踏み出せない」【可能性を拡げるデバイアスガイド】



得する情報を見抜く12のポイント


ポイント1 :議論を単純化する


複雑な書類や面倒な手続きに騙されることもあると思います。

これは複雑化することによって、相手に納得させるためだと考えてください。


相手が議論や話をややこしくしているということに気づいたら、その人は中身のない人だという可能性があります。

ただ単に仕事ができない人か、本当は中身のないものをややこしい情報で一生懸命ラッピングして、それっぽく見せようとしているかのどちらかです。


このような時には、

「要するに、どういうことですか?」

「つまり、どういう意味ですか?」


このような議論を単純化する質問を投げてみてください。


その目の前の議論をもっと単純化して分析することはできないだろうか?

今この場で話し合われていることを1行で表すとしたらどんな表現になるだろうか?


本当に大事なことであれば単純化できます。

アインシュタインも言っていたように、本当に大事なことはシンプルに表すことができるものです。


師匠の場合であれば、以下のような質問をよく使います。

「それの大事なポイントを3つあげてもらうとしたら何になりますか?」

「それは一言で言うとどういう事になりますか?」

「例えるならどういうことになりますか?」


この3つを質問すると、その議論の骨組みの部分を浮き彫りにすることができます。

これがわかれば相手がその議論の内容をちゃんと理解しているのかということも見えてきます。

これらの質問にはっきりと答えることができないという時には、まず怪しいと思った方がいいです。



ここから先は、さらに具体的な得をする情報を見抜く残りの11のポイントについて紹介していきます。

知りたい方は続きをどうぞ。