「印象操作」、これは「ポピュリズム」にもつながる。言葉を悪くすれば、「詐欺行為」ともいえる。 1例。甘利氏の場合は、一週間、余人に代えがたいTPPの功績、相手の計画性などを徹底的に植え付け、甘利氏があたかも被害にあったかのように、すり替えてしまう。 2例。尖閣があたかも中国に奪われかねない雰囲気を作り出し、軍備を強化しなければ、日本が中国に攻め込まれかねない意識づけをして、米国との集団的自衛権を正当化する。 3例。湯川さんたちが、ISに殺戮されることをもって、テロとの戦いを正当化し、米国に協力し、中近東まで兵力を派遣せざるを得ないような状況を作り出す。 このほか、事例をあげれば、限りがない。国民の心に響く内容を植え付け、政権の思惑を通そうとする「印象操作」が巧みに行われるのである。残念なことに、政府の目的を素早く察知し、国民に政府の目論見を知らせるシステムが破壊されているが、もっと深刻なのは、政府の目的を察知する人材が、マスコミに消えかけていることでしょう。政府を常にチェックするという意識が常に働き、常に物事をよく見る目、耳を養っていなければできないことなのでしょう。マスコミ、野党が体制のチェック機能を放棄したら、民主主義など育たない。育たなければ、マスコミ、野党の機能も低下していくのです。体制国家になっていかざるを得ない。
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孫崎享チャンネル
(ID:18367902)
「印象操作」、これは「ポピュリズム」にもつながる。言葉を悪くすれば、「詐欺行為」ともいえる。
1例。甘利氏の場合は、一週間、余人に代えがたいTPPの功績、相手の計画性などを徹底的に植え付け、甘利氏があたかも被害にあったかのように、すり替えてしまう。
2例。尖閣があたかも中国に奪われかねない雰囲気を作り出し、軍備を強化しなければ、日本が中国に攻め込まれかねない意識づけをして、米国との集団的自衛権を正当化する。
3例。湯川さんたちが、ISに殺戮されることをもって、テロとの戦いを正当化し、米国に協力し、中近東まで兵力を派遣せざるを得ないような状況を作り出す。
このほか、事例をあげれば、限りがない。国民の心に響く内容を植え付け、政権の思惑を通そうとする「印象操作」が巧みに行われるのである。残念なことに、政府の目的を素早く察知し、国民に政府の目論見を知らせるシステムが破壊されているが、もっと深刻なのは、政府の目的を察知する人材が、マスコミに消えかけていることでしょう。政府を常にチェックするという意識が常に働き、常に物事をよく見る目、耳を養っていなければできないことなのでしょう。マスコミ、野党が体制のチェック機能を放棄したら、民主主義など育たない。育たなければ、マスコミ、野党の機能も低下していくのです。体制国家になっていかざるを得ない。