日本の高度成長期のことを思い出しながら、現在の中国の「爆買」を見ていると、孫崎さんの本稿は考えさせられることが多い。本気で取り組まないと、若者の夢が消えていくばかりです。 高度成長期には、賃上げなどの労働運動が活発であり、新しい学問がどんどん出てくるし、新しい学科が大学に新設されていった。社会全体に勢いがあり、社会がよい方に良い方に回転していったように記憶している。 安倍政権は、「一億総活躍社会」の実現を目指しており、皆が活躍すためには、皆が多様な生き方を求めなければならないのに、高度成長期と同じように、生産性の問題に限定しているのではないかと、錯覚してしまう。教育研究分野の縮小は、体制国家の実現であり、不都合な教育研究をカットすることにつながってくる。個々人の生き方を支配しようとしているとも考えられるのです。 私は、「哲学」は、一つに整合化された事物を多様化し、多様化された事物を一つに整合化する、「普遍的絶対的」現象を覚知する能力を養成する最も大切な学問というより、生き方を示唆する教えであると思っています。個々人が、活躍するといっても、多様化するのでなく、国家が国家の都合のよいように、働き場所を限定しては、活力が期待できないではないか。
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孫崎享チャンネル
(ID:18367902)
日本の高度成長期のことを思い出しながら、現在の中国の「爆買」を見ていると、孫崎さんの本稿は考えさせられることが多い。本気で取り組まないと、若者の夢が消えていくばかりです。
高度成長期には、賃上げなどの労働運動が活発であり、新しい学問がどんどん出てくるし、新しい学科が大学に新設されていった。社会全体に勢いがあり、社会がよい方に良い方に回転していったように記憶している。
安倍政権は、「一億総活躍社会」の実現を目指しており、皆が活躍すためには、皆が多様な生き方を求めなければならないのに、高度成長期と同じように、生産性の問題に限定しているのではないかと、錯覚してしまう。教育研究分野の縮小は、体制国家の実現であり、不都合な教育研究をカットすることにつながってくる。個々人の生き方を支配しようとしているとも考えられるのです。
私は、「哲学」は、一つに整合化された事物を多様化し、多様化された事物を一つに整合化する、「普遍的絶対的」現象を覚知する能力を養成する最も大切な学問というより、生き方を示唆する教えであると思っています。個々人が、活躍するといっても、多様化するのでなく、国家が国家の都合のよいように、働き場所を限定しては、活力が期待できないではないか。